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2018年02月12日07:27

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凄まじい帝國陸海軍の実態を明らかにする名著「日本軍兵士」

中公新書「日本軍兵士〜アジア、太平洋戦争の現実〜」吉田裕著は素晴らしい著作です。
真珠湾攻撃時約180万人の常備軍を保有し、最大時700万を超えていた帝國陸海軍は、冷静に分析すれば、戦わずして完敗することが明白な極めてお粗末な軍隊であった。アメリカが年間400万台の車両生産を行っていた時、日本は約1万台の製造しかできず、拡大しきった戦線では餓死、病死者ばかりが続出し、310万の軍民戦没者の約70%が戦闘行為での死者ではなかったという。20〜40キロの軍装品を背負い一日中荒れ地やジャングルで20キロもの行進を強制させられ、自殺者も続出した軍隊は戦わずして自壊・敗北する情けない軍隊であった。私の長兄も19才か25才までの6年間、満州〜サイパン〜ヤップ島を転々とし、最後は米軍捕虜となって無事帰国し、87才の天寿を全うしたが、この著作に描かれた敗残兵の姿と重なり合って、涙をこぼして読了した。ぜひご一読をお勧めする。

ワシリーこと岩佐毅
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