昨日はIFFの事についてお話させていただいた訳ですが、
それに絡んで本日は偉大なるアマチュアについて。
私が生まれる丁度2年前、
アメリカ合衆国で偵察衛星ディスカバラー36号が打ち上げられます。
その打ち上げのついでにピギーバック衛星として
オスカー1号(OSCAR-1)が搭載されていました。
それは世界初のアマチュア衛星となるのです。
2mバンド(144MHz帯、当時は144〜148MHz)で、
モールスの HI-「笑い」を意図する電信略号の繰り返しを
ビーコンとして送出するだけの衛星なのですが、
冷戦の最中、東西陣営が威信をかけて宇宙開発競争をしていました。
そんな中でアマチュア無線家の手作り衛星が宇宙に送られた事実は
大きな話題になる訳です。
当時の2mバンドは、市販された機材は無くて、
一部機器自作できるような高等アマチュア無線家しか利用できず、
仰角の制御も含めた追尾が必要でした。
そんな困難の中、世界の28カ国570人の
アマチュア無線家からの受信報告が寄せられたそうです。
低軌道 245km×474km、軌道傾斜角81.2度、
1962年1月1日には電池消耗で発信が停止し運用は終わる訳ですが、
数名のアマチュア無線家グループが行ったと言う事で夢のある話だったと思います。
たった5kgの衛星でたった半月の運用でしたが、
アマチュアでも宇宙に手が届いたような感覚になったのではないでしょうか?
それから半世紀、今や民間宇宙飛行が取り沙汰される時代、
宇宙も身近になる訳ですね。
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