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2017年12月04日01:06

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『全員死刑』 (11月鑑賞)


 「大牟田連続殺人事件」と「北九州監禁殺人事件」との区別がついてなかった…(^_^;)。これは前者がモデルというかその素材そのもの。映画の冒頭に「フィクション断り」がしてあるが、こういうのこそ「これは実話に基づく」と出せよ、そういうのは美談だけなのかよ!ヤクザ一家4人が借金取り一家他を殺害し、4人とも死刑判決が確定したという事件。。

 映画では間宮が演じた次男が獄中で書いた手記が基になっているが、アウトラインはほぼ事実(手記)通りらしい。その手記というのも決して被害者遺族への賠償の為にではなく、自分が死刑になるまでの間に獄中で幾らかの自由を謳歌するために必要な金を得るために書いたという。取り調べから死刑が未執行である現在に至るまで、彼らはこれっぽっちも反省していない。果たして、この映画化にあたって、原作者(ライターは別にいるが)たる死刑囚に金銭が流れるようなことがあったのかどうか。

 そういうことを考え合わせると、稚気あふれる見掛けチンピラの新人監督の数々の行状、悪たれぶりも、「(作り手側が)いささかなりの毒を持たねば到底素材が持つ猛毒を制しえない」ということかと、僅かではあるが理解はできる気がする。

 驚くような演出テクニックがあるわけでもなく、血の気が引くような残酷描写があるわけでもない。身構えて観に行った側としては、演出もカメラ割りも構成も至って下手くそだがオーソドックスな内容に拍子抜けした次第だが、意図的なのか無意識なのか時たま現れる微妙な間に小林勇貴の才覚を感じたような感じなかったような…
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