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2017年11月05日23:51

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『女神の見えざる手』 (10月鑑賞)


 アメリカの政治史のなかでロビイストなるものが台頭してきたのはいつからなのだろうか。選挙コンサルタントのようなものは各国とも選挙制度を導入した段階から出現していたのだけれど、政治家と経済界・団体を繋いで有利な決議だけが成立するように暗躍するロビー活動が顕著なものになったのは、テレビ型選挙が定着しメディアがテレビからネットに移行していったここ30年ぐらいのことではなかろうか。贈収賄犯罪にあれだけ厳しい国情にも関わらず、資本家や様々な団体が莫大な金銭を動かして政治を動かしているという現状…。
 
 勝利のためには一切手段を選ばず大胆で違法な行為さえ厭わず時として仲間さえも裏切る、不健康で不眠症で夜の男は金で買うというおよそ尊敬できない女敏腕ロビイスト。彼女の真の目的は銃販売規制強化法案の成立(だけ)ではなく、腐りきった政界そのものへの一撃だった。しかしそのために彼女が払った代償は…、という物語。

 ジェシカ・チャステインは何故これでオスカーにノミニーさえされなかったのか。
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