社会病理

昨深夜口にしたキモチが口の中でスッタッグしている。口内の触覚が感じる残像とでもいうのだろうか、ひと晩熟成したテクスチャがうがいをしてもぬぐえない。

久しぶり、通勤時間帯の東西線。体制的に無理やり見上げさせられた降車ドア上部。貼られた路線図には色とりどりのラインが描かれている。にも関わらずどうしてこんなに混んでいるのか。理不尽を挙げ連ねればキリはない。

そいえば最近、降車直後、痴漢だと 訴えられ逃亡。線路に降りた末、轢死されるという、事件があった。結局のところ、男性が痴漢行為を行ったか否かということは、わからず終い。被害女性の訴えも検証されないだろう。はっきりしていることといえば、確実に一人の人間の命が奪われたということ。

捕まったら終り、逃げるが得策、という誤った噂。その噂をまことしやかにみせている逮捕のオペレーション。疑わしいは罰せずの近代刑法の大原則を軽視した人身拘束やら裁判制度。この悲劇の原因を挙げるとキリがない。が、一番の原因は、余りにも混みすぎていること。女性のお尻を触りたい、というのは反社会的であり、許されてはならないことだが、あんなに混んでる車内を当たり前だと定義すのはある意味反社会的でありかつ、よりアブノーマル気がする。