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2017年05月15日21:52

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台北で宴会と観光をする

5月5日(金)の続き

勝光登山口からワゴン車に乗り込む。
すでに16時近くだ。

19時30分、台北のホテルにチェックイン。
このままベッドに倒れ込んで眠りたい。
でも台湾遡渓協会の方たちが宴を設けてくれている。
お世話になって出ないわけにいかない。

立派なレストランでの酒席であった。
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台湾式の宴会では酒の飲み方がある。
一人で勝手に飲んではいけない。

酒を飲むときは、必ず誰か乾杯する相手を指名する。
「まかみし先生、乾杯!」
なんて声をかけ、お互いに自分の盃を飲み干す。
宴会の最初のうちは完全に飲まなければいけない。
酔いが進んできたら「半分で」とか「随意で」とかことわって少しだけ飲んでも許される。
10人いれば自分以外の9人から乾杯の指名が来るので、それを受けて飲むだけで酔っ払ってしまう。

今回も酔ってしまった。


5月6日(土)

今日は荘さんのお見舞いに行く。

荘さんというのは初代の台湾遡渓協会会長だ。
脳梗塞で寝たきりになり、老人ホームで療養している。
といってもまだ六十代前半だ。
酒と煙草が好きで、一度脳梗塞で倒れても病院で飲酒喫煙していたという、破滅型の人だ。

わたしは以前、荘さんに大変お世話になった。
悩み事を聞いてもらったこともあった。
日本人より外国人のほうが相談しやすいこともあるけど、なんか兄貴のようで気の合う人だったのだ。

龍山寺の近くに家がある。
奥さんは小さな朝飯屋をやっている。
入院先の老人ホームを教えてもらう。
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面会は午後からだというので、みんなで台北散歩をすることにした。

龍山寺をお参りする。
おみやげにお守りを買う。
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商店街の牛肉料理屋でビールと昼食。
スープが美味しかった。
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剥皮寮という日本人が建てた街並みを見学。
建物はギャラリーやお土産屋、スタジオなどになっている。
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すっかり観光気分で楽しんでから地下鉄に乗る。
大坪林という駅で降りた。
住宅街の中に老人ホームがあった。
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受付で面会を申し込む。
係の人が車椅子に乗った荘さんを連れてきた。

総白髪になって、身体も小さくなった感じだ。
喋っても呂律が回らず、よく聞き取れない。
右手だけは、なんとか動かせるようで肘から先を振り回して嬉しそうにしている。

ずっと以前の沢登りのことだ。
わたしは泳ぎが不得手なので沢の中で荘さんの足にしがみつき、命拾いしたことがある。
その足ももう動かすことができないのか。

昨日まで登っていた中央尖山の写真を見せた。
ちょっと目が輝いてきて、昔の精悍な登山家の顔に戻った。

また台湾に来たら会いに来るよと、握手をして別れる。


そのあと帰国の時に乗るバスの乗り場を確認したりしてたら夕方になった。

夜はまた台湾人主催の宴会に招かれる。
今夜は商店街の日式食堂で、少しカジュアルな雰囲気。
昔なじみの呉ねーさんや張オバサンも来てくれた。
彼女たちとはもう20年来の付き合いだ。
まさか外国人とこんなに長くお友だちになれるなんて、台湾の山登りをはじめたころは思いもしなかった。

酢飯の入ってない手巻き寿司とか、八角で味付けた煮魚とか、謎の日本料理で宴会が始まった。
またしても「まかみし先生、乾杯!」の台湾式で酔っ払う。
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この日はもう一軒、二次会でまた日式居酒屋へ行った。
沢の中では鉄人のようだった黄さんも、顔を真赤にしてふにゃ〜んとしていた。
わたしに「黄先生、乾杯!」と言われるのを逃げ回っていた。


5月7日(日)

日本人のうち4人が帰国した。
連休が終わるから。

残った3人は、会計事務所をしている烏龍さんの車で台北観光をした。
お付き合いしてくれたのは呉ねーさんと張オバサンだ。
ちなみに彼女たちはまだ独身。
呉ねーさんは日本語堪能で旅行会社に努めている。
張オバサンは食堂の雇われオーナーだ。

今日の観光コースは日本側のリーダーの希望で決められた。
温泉で疲れを癒やしてから買い物をする。

台北郊外の陽明山温泉へ。
雑居ビルの中の小さな温泉に入る。
お湯が熱すぎるので洗い場で座り込んでいた。
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昼食のあとお茶屋さんへ行く。
試飲させてもらいながら中国茶の知識を学ぶ。
台湾のお茶は大別して高山烏龍茶、凍頂烏龍茶、鉄観音茶、香片(ジャスミン茶)があるそうだ。
飲み比べてみたけど、なんかよくわからんかった(笑
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次に迪化街という雑貨食料品が並ぶ商店街へ行く。
黒花生という黒いピーナッツがオススメということだった。
でも台湾のみなさんからもらったお土産で荷物がいっぱい。
残念だけど何も買わなかった。
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夜になった。
烏龍さんは帰り、呉ねーさん張オバサンとわれわれだけになった。
ホテル近くの夜市へ行く。
のんびりと散歩する。
もう台湾式無限ループ乾杯をする必要もない。
静かにアヒルの肉の和え物や牛の臓物スープなどでお腹を満たす。
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5月8日(月)

わたし以外の日本人は早朝に出発した。
名古屋行きの飛行機は昼過ぎだ。
朝食を済ませて、ちょっと散歩して、またベッドで眠った。
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台北では三泊したけど、台湾人がもてなしてくれるので自由行動ができなかった。
本当は光華市場や西門のオタクビル、ミリタリーショップ、それに即身仏ミイラ見学にも行きたかった。
また近いうちに、時期をあらためてお忍びで台湾に行こう。
人も自然も良いところだから。


(おわり)
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