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2017年05月08日00:25

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風と緑の楽都音楽祭 

今年からはじまった、「いしかわ・金沢・風と緑の楽都音楽祭」

まぁ、ラ・フォル・ジュルネの母体の音楽事務所梶本とうまくいかなくなって、単独で運営・開催することになったもので、今年のテーマは、「ベートーヴェン」

交響曲の全曲演奏も、協奏曲の全曲演奏も気にはなったのですが、
オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の、定期公演でも、よくやってますし、
指揮者と演奏団体のことを考えるとそれほど頑張って聴きたいというものでもなかったため、
メインは、ピアノソナタ全曲演奏で行ってきました。

5/3 ピアノソナタ全曲演奏第2夜

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ : 第3番/第7番/第8番「悲愴」/第10番/第11番/第14番「月光」/第17番「テンペスト」/第24番「テレーゼ」/第25番

ピアノ 第3番…菊池洋子、第7番…木米真理恵、第8番「悲愴」…米谷昌美、第10番…近藤嘉宏、第11番…渡邉康雄、第14番「月光」…横山幸雄、第17番「テンペスト」…石本えり子、第24番「テレーゼ」…山田ゆかり、第25番…竹田理琴乃

18時30分から10時までという、長い公演でしたが、大変充実した内容でした。

菊池洋子さんのピアノは、これまでも2回は聴いています。
3番は、力強くて、曲の起伏を持たせた展開で、すこぶる良好でした。
大柄な菊池さんには、菜々緒みたいな雰囲気で迫られたいと思いました。

8番の悲愴は、うーん。。。

演奏以上に残念だったのは、どこかのマイクが入りっぱなしになっていたようで、
左上方のスピーカーから、ハウリングの音が聞こえることでした。
強い音の時に顕著だったので、舞台裏のマイクかと予想しています。

10番の近藤さんの演奏後、休憩が入って、その時に係の人が来て解消されたので、
ほっとしました。

11番の渡邉さんは、あの高名な指揮者の渡邉暁雄の息子さん。結構なお年で、軽く引き飛ばしているように見えて、構築力はあって、聴かせる音楽になっていました。

14番の月光。まわりの人たちは、みなさん、横山先生と呼んでいました。
横山幸雄の昼のピアノソナタの公演(悲愴と熱情)は、早々と売り切れ。発売直後すぐ。
第2夜の観客の皆さんも、横山さん目当ての人が多いのでしょう。
お子さま連れのご婦人とか、ピアノの先生のような、きれいな女性の方たちが多くございました。
当然、わたしも、昼の公演を買い逃し、月光目当て、で聴きにきたのです。

第1楽章の澄んだ音色の美しいこと。
第3楽章はシンフォニックな響きで、魅了されました。
超一流の人と、一流の人との差はかなり大きいと実感しました。

次のテンペスト。先生の後は、誰が演奏しても、たいへんだなぁと思っていました。
これが、構成力がすばらしくて、ドラマを感じました。
右目から涙が流れてきました。(左目は普通)
演奏していた石本えり子さんは、金沢出身の方。あまり聞いたことがない方だったので
調べてみたら、旦那さんがスペインの方で、スペインで活躍されているそうです。
チェロの伴奏している映像がYoutubeにあがってました。
5/4の能との共演でも、石本さんがテンペストを演奏しましたが、この日の演奏の方がすばらしかったと思います。

第25番。竹田理琴乃。彼女の演奏は、数年前の高校生のとき、一度聴いたことがあります。
「ポーランド国立ショパン音楽大学を首席で卒業」だって、まあ。
すでに親戚の親父の気持ちです。かわいらしいルックス。金沢の音楽祭のアイドルになれる
と思います。
演奏も立派でした。

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5/3 ピアノソナタ全曲演奏第2夜

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ : 第1番/第4番/第19番/第20番/第23番「熱情」/第30番/第31番/第32番

ピアノ 第1番…菊池洋子、第4番…木下由香、第19番…三浦友理枝、第20番…三浦友理枝、第23番「熱情」…アンナ・フェドロヴァ、(小休憩)、第30番…アンナ・フェドロヴァ、第31番…鶴見彩、第32番…竹田理琴乃

やはり、菊池さんはメリハリが効いていていいと思いました。
しかし、隣の親父は、「あんなのは、ベートーヴェンじゃない、ショパンだ。」と辛らつなことをつぶやいていました。

19番、20番の三浦友里恵。
昼にピアノ協奏曲第3番も聴きました。
この人、数年前に英国留学していた時に、ブログを読ませてもらっていたのです。
彼女からウラジミール・ユロフスキというロシア人指揮者がすばらしいと教えてもらったり、
著作権切れの名演奏がインターネットから無料ダウンロードできるサイトがあると
教えてもらいました。(その後、フルトヴェングラーの演奏をダウンロードしようとしたら、
ウイルスに化けていて、ひどい目に遭いました。)

三浦さんは美人です。細いです。
演奏する時、上を向いて顔の表情にも出してきます。時に観客の方にも向きます。
アクトレスのようです。
わたしは菅野美穂に似ていると思います。

第23番「熱情」。
アンナ・フェドロヴァの紹介として「ロシアン・ピアニズム」ということばがありました。
全く知らない人でしたが、そのことばどおり、わたしの大好きなエミール・ギレリスやリヒテルに近い演奏でした。
濃厚、濃厚。すばらしく濃厚で、感情の乗った分厚い音楽で、圧巻でした。

第30番もフェドロヴァの音楽は濃厚で、ドラマチックでした。
彼女はキエフ出身で90年生まれ。
調べてみたら、2010年のショパンコンクールに出場して、2次予選まで行ってました。
(優勝したのはユリアンナ・アブデーエワ)
ただし、聴いている人の中には彼女を高く評価している人もいらっしゃって。
こんな人とか。
ピティナ
http://www.piano.or.jp/report/02soc/chopin_con2010/2010/10/04_11464.html
xorさんのブログ
http://alga.moe-nifty.com/xor/2014/01/anna-fedorova-3.html

では、youtubeのリンク




こちらがフェドロヴァのホームページ
http://www.annafedorova.com/Anna_Fedorova/Home.html

鶴見さんの31番も、よかったです。鶴見さん、演奏が終わった後、涙をこらえていました。

おったまげ!!だったのが、竹田さんの第32番です。
前日とはうって変わって、激しいこと。
曲調もよくかわる難しい曲を活き活きと演奏していました。
まるで、浅田真央がトリプルアクセルをバンバン決めていた頃のようです。
来年もこの人のピアノを聴きたいと思いました。
もちろん、フェドロヴァもです。

竹田さんは2015年のショパンコンクールに出場していたのですね。



一次予選敗退。この時は小林愛美さんが、決勝戦まで残ったのでした。優勝は韓国のチョ・ソンジン。

小林さんのショパン


バリー・ダグラスは聴かなかった。

音楽祭のツィッター
https://twitter.com/garganchan/

マスコットのガルガンちゃん、大活躍です。
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