11月25日(金)に「志段味古墳群」へ行ってきたので、そのことを書く。
日帰りガイドツアーを申し込んだ。
午前9時、大曽根駅に集合。
参加者は9人だった。
ゆとりーとラインに乗って上志段味で下車する。
「歴史マイスター」と書かれたチョッキを着たガイドボランティアの人たちがいた。
ガイドさんを先頭に道路を渡る。
すぐに勝手塚古墳に着いた。
前方後円墳で、古墳の上に神社がある。
ここからマンツーマンでガイドさんに案内してもらうことになった。
わたしについてくれた人は初老の地元の男の人だった。
いろんなお話をしながら、いくつかの古墳を案内してくれた。
「志段味古墳群」は古墳時代初期から末期まで様々な古墳がある。
古墳は、おそらくこの地方の豪族である尾張氏の墓だろうと考えられている。
尾張氏というのは、卑弥呼の時代からこの地方に安定的な勢力を誇り、のちに熱田神宮の宮司になった。
大和政権とは一線を画する、しかし強大な勢力を持っていた。
天皇の后を出したり、三種の神器の一つ草薙の剣をゲットしたり。
だから、なかには天皇陵とそっくりの形をした古墳もある。
出土品も珍しいものが多く、近畿地方以外ではいちばん重要な古墳群である。
けれど最近は宅地開発が進んでいる。
20年ぐらい前までは、古墳は雑木林のなかにひっそりと埋もれていた。
いまでは新興住宅街のあいだにポツリポツリと点在している状態だ。
壊されて消失した古墳も多い。
ガイドさんは「あそこも古墳があったんですよ」などと教えてくれる。
そこは民家の庭先、駐車場、道路の一角だったりする。
エア古墳を案内されても虚しくなるばかり。
名古屋市は残った古墳が集まっているところを公園にして整備している。
2年後には志段味古墳公園というのが完成するそうだ。
しかし半分削られたのや、墳丘部がなくなって輪郭しかないのや不完全なのが多い。
一つだけ立派なのがあった。
「志段味大塚古墳」は墳丘を復元して整備されていた。
公園から住宅街を歩き「白鳥塚古墳」へ。
110メートルの立派な古墳だ。
ここは墳丘の上まで登れる。
緑が多くて良いところだった。
また民家の裏を通り抜け「東谷山白鳥塚古墳」に着く。
小さな円墳だけど横穴式石室に入ることができる。
全部で8つの古墳を案内してもらった。
歩行距離は4キロほど。
ちょうどよいハイキングだった。
そのあとは大通りに出て喫茶店で昼食。
オリコーヒーという名前のお店だ。
ここで出されたのが「古墳サンド」だ。
前方後円墳の形に焼いたコッペパンのサンドイッチ。
こういうくだらないメニューは、さすが名古屋めしを産んだ土地柄だ。
たしかにこの古墳群は、大阪や奈良に比べるとあまりにもしょぼい。
でも古墳サンドだけは勝ったと思う。
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