ノスタルジィ

僕が中国に旅行したのは
９５年と９６年の２回で、
それぞれ１〜２ヶ月の間、あてもなく彷徨って帰国した。

飛行機が苦手だったので
往復はいずれも船旅だった。
９５年は夏に行き、９６年は春に行った。
だが、当時の中国は最後の前時代であり
今の中国はきっと新しい中国なのである。

そうなる前に中国を歩きたいと思って旅したのが
２度目の旅だったのだ。
北京の目抜き通りに前門大街（チェンメンターチェ）という
それこそ天安門の南側にある前門という門から
真っ直ぐ南側に伸びる通りを何度も散歩した。

そこの空撮写真を
グーグルマップなどで再び目にしたのは
２１世紀になってからだが
僕が泊まっていた宿があった建物も
北京にいた時に食事で使った店の場所も
尽く新しく変わっていて
何一つ同じ風景ではなくなっているのが分かってしまい
実に残念な思いである。

無理もない。
あれから２０年あまりが経過したのだから
殆ど変わってしまっても何らおかしくない。
得も言えぬノスタルジーに満ちた
僕が訪れた時のあの光景は
世界のどこに行ってももう無いのかと思うと
時の流れとは余りにも早くて残酷なものだなぁ、と
痛感するばかりである。

最近、ＰＳ３の「龍が如く０」の廉価版が出たので
購入してプレイすると
画面に映るリアルな光景が
ちょうどその頃の、日本の東京の歌舞伎町なのだが
やっぱり時代が経過したことを感じるのである。

眠いので、この話はまた。