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2015年10月19日22:47

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カモと差別

昨日の写真に関連してマイミクさんからカモのハイブリッドは差別されるのかという質問を受けました。それにたいして自分の観察が足りないのだろうかと逆質問してしまった失礼をお詫びします。

しかし、週に1回2〜3時間観察したぐらいの範囲では、差別と思われるような行為・行動をカモに見いだすことができなかったのは事実です。観察時間が十分でないことは承知の上で、いくつか推論を書いてみます。

いちばんの理由と思われるのは、自分の観察しているフィールドがカモにとって食糧に不自由することが少ない越冬地であること。食べ物にさえ不自由しなければ、ほかのカモを排除する理由がないからです。また、繁殖・育雛に有利な場所の取り合いもありません。

あるとしたら伴侶を巡る恋のさや当てですが、これは短時間の観察ではよくわかりません。そもそも個体識別ができないし、ハイブリッドにずっとつきあっているわけにもいかないし。

で、越冬地ということで、何種類かのカモが一緒に過ごしているわけですが、自分と違うカモをいちいち排除するような行動は見たことがありません。希少なアカハシハジロが来たときも、周囲のカモは特に気にするふうもなく平気で一緒にいました。

次に思いつくのは、カモの越冬地での生活はおもに食べるか寝るか、ごく時たま伴侶選びをするかで、はっきり言えば人間ほど生活に余裕はなく、ほかのカモの排除などに使っているエネルギーがもったいないと思われること。

鳥類でなく霊長類ですが、サルは通常は仲間同士で争っても決着がつけばそれで終わりなのに、人間に飼われて餌を探す苦労がなくなった群れだと相手が死ぬほどの暴行を加えることが起こり始めるという監察報告を以前読んだことがあります。裏を返せば生きるのに必死なあいだは余分なことを気にしている暇がないということでしょうか。

ほかにも、カモをはじめとする冬鳥が集まればそれを狙って猛禽もやってきます。その場合には単独でいるよりも群れのほうが狙いがつけにくくて有利なのだそうです。そのためにも、特に理由がなければ仲間は多いほどいいわけですね。

以上、短時間に思いついた穴だらけの考察でした。
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