細胞のひとつひとつに内在するミトコンドリアという小器官が、エネルギーを生みだす働きをしているということの意味をクリアーにイメージできるようにするために、内分泌を司る細胞を例にとって、もう少し見てゆきたいと思います。
脳の神経細胞にはシナプスと呼ばれる間隙部位があり、アセチルコリン、ドーパミン・セロトニンなど、様々な神経伝達物質が放出されることで情報が伝えられることはよく知られています。けれども精神のありようを左右するこうした伝達物質の働きやその量の過不足について言及されることはよくあるのに比べ、その分泌力の決め手となる同細胞内のミトコンドリアの活性に注意がうながされることはほとんどないのは不思議です……。
神経伝達物質の種類や量、レセプターの状態などが描かれたシナプスのイラストにはミトコンドリアが描かれていないために、精神活動というバイオレット的な働きに、レッドの要素が大きく関与してくることが見過ごされがちなるのは残念なことです……けれども逆に、あらゆる細胞の片隅にミトコンドリアを思い浮かべることができるようになれたなら、しめたものと言えるでしょう。
バイオレットに象徴される精神的な営みとそれをささえる赤いエネルギーとの関連については、B19「物質界に生きる」とB65「頭は天に、足は地に」に反映されています。
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同様に、インシュリンや性ホルモンなども、膵臓や卵巣、睾丸などから分泌される微細な調整物質も、それらを放出する細胞内ミトコンドリアの活性度合いに大きく左右されるはずですし、唾液から分泌されるアミラーゼ、胃から分泌されるペプシン、膵臓から分泌されるリパーゼなど、消化酵素群の分泌量もまた、ミトコンドリアのエネルギー産生力に大きく左右されるはずですね……そうした内分泌系の状態を考察してゆくときに、ミトコンドリアを外してイメージするのと、入れてイメージするのとでは、何かがずいぶんと違ってくるはずです……
もちろん細胞というのはどの細胞でも分裂増殖しながら生き続け、それぞれの役目を果たしているので、どれもが大きなエネルギーを必要としているわけですが、とりわけ内分泌系細胞のベースで働くミトコンドリアを視野に収めることは、生命現象を考察する上での盲点を埋める大切な鍵になるように思えます。
……さてさて、今日まで、細胞単位でのエネルギー現象を理解するため、赤いエネルギーの発生源としてのミトコンドリアに意識を向け、ミトコンドリアにまつわる周辺情報をざっと眺めてきましたが、明日からは、いよいよミトコンドリアの内部、核心に入ってゆこうと思います。
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