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2015年06月27日16:41

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【美術】「春信一番!写楽二番!フィラデルフィア浮世絵名品展」

皆様、お待たせ致しました。三井記念美術館にて7月20日迄開催されている「春信一番!写楽二番!」(前期)を鑑賞致しました。その感想です。

今から250年前、多色摺の浮世絵版画が誕生しました。色鮮やかで錦のように美しいことから「錦絵」と呼ばれ人気を博します。 本展はアメリカ・フィラデルフィア美術館が所蔵する4000点以上の浮世絵コレクションから150点の名品を厳選し、日本で初めて紹介するものです。

錦絵誕生以前の鳥居派の役者絵などの初期浮世絵をはじめ、錦絵草創期の鈴木春信の作品が特に充実し30点が揃うほか、一筆斎文調、勝川春章の役者絵や美人画、そして浮世絵黄金期の鳥居清長、喜多川歌麿、希少な東洲斎写楽の大首絵が10点、加えて葛飾北斎、歌川広重の風景画から上方浮世絵まで、浮世絵を代表する絵師たちの名品が揃い踏みし、浮世絵の歴史が学べるようなラインナップでご紹介いたします。


いやぁ。自他共に認める春信さまファンのまみの局さまと共に鑑賞したのですが絵師の紹介だけでは無く版元や摺の状態迄記載されている展覧会は初めてでして余りの内容の濃さに痺れたのでありました。

「極上の状態」とチラシでも謳っておりますが、嘘でも誇張でも何でもなくて初摺りを含めた初期のものばかりで広重にしても北斎にしてもベロ藍の発色の実に鮮やかな事!

また、浮世絵の歴史も辿る事が出来て、如何にこの世界に於いて春信が偉大なパイオニアであったのかが痛いほど良く解りますし、歌麿の超絶技巧の彫りと摺りにも圧倒されてしまったのであります。

今回の収穫は「岳亭」の『大阪天満宮祭礼之図』でして今迄ノーチェックだったのが悔やまれる程に色使いが(・∀・)イイし、国芳の『かごのとりすゞめいろどき』も相変わらずの戯画で笑ってしまうこと必定。

ですが目玉は何ともうしても春信でして『やつし芦葉達磨』が何と初摺りでしてまず国内にはこのレヴェルのものは無いだろうと残念ながら思うものでして、写楽の『三代目大谷鬼次の江戸兵衛』も国内にあったらまず重要文化財確定の状態の良さに驚愕致しました。

今回の展示は第四室より始まるところが異例なのと、館内はマルグリット展に負けず劣らず寒いので羽織るものを持って行かれた方が無難です。
文句なしの四ツ星を進呈致します。


http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

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