「美味礼讃」 著者: 海老沢 泰久 文春文庫
昨夜放送のTV東京「カンブリヤ宮殿」は辻調理専門学校でした、でこの話は上記の基盤小説が有ります。
その上で番組を見たので、そりゃあ面白かった訳ですよ。
プロローグは調理人の社会的地位の実態から始まります、海外で大使館調理人に配属された辻調の卒業生が受けた扱いと、当の辻調のレベルが描かれています。
そんな辻調の元は、創業者である静雄氏の結婚相手の家業が料理学校だった事から事業計画が始まります、本物を知らなければと、未だ敗戦占領下規制中で金銭の持ちだし限度が限られている頃に、夫婦で連れ立ち行けるだけのフランスのレストランで食べると。
で番組ではフレンチを中心に出ていましたが静雄氏は2度と同じ料理は出さない瓢亭にも毎日通い、日本料理体制への基礎も立ち上げたが有りますが、現在の大まかなジャンルに渡る日本調理界の地位を確立させると至ろうかと。
そんなスタジオコメントで大受けだったのは、宿泊旅館での年齢当てクイズだと。
料理はその年代で使用材料や器の流行等、例えば化学調味料の有無もですが当然に調理人の年代が反映されるので、大概は何歳の板長かは当たるとの事でした。
しかし残念なのは、筆者の海老沢氏が既に鬼籍に入ってしまった事。
実際のプロフェショナルを題材にした作品を数本執筆されていますが、鬼籍とは絶版本も有ると、お勧めの作家です。
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