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2013年10月23日00:26

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SAMURAIとは出ていなかったように思う

遅くなったけれども、「ウルヴァリン:SAMURAI」は、すばらしかった。

さすが、ジェームズ・マンゴールドが監督しているだけはある。

ヒュー・ジャックマンとは、「ニューヨークの恋人」(01)以来だけど、今回の監督もヒュー・ジャックマンサイドからのものに違いない、と勝手に思っている。
(IMDBによれば、当初の監督はダーレン・アロノフスキーだったらしい。)

「マン・オブ・スチール」もみたけど、教会に行く場面が出てきたのにはびっくりした。
これまで世界的な興行を見込んでつくられるこういう映画で、宗教は避けてきたはず。
なんとなく展開をみると、ジョージ・パル&バイロン・ハスキンの「宇宙戦争」を意識している感があって、クライマックスの対決はきっと教会だろうと思ったら、そのとおりだった。

それにしても、「マン・オブ・スチール」にしても、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」にしても、
むやみやたらに都市の破壊を行いすぎていて、まったくおもしろくない。
それがどうした?
という感情しか起こらない都市の破壊など、見たくもないわい。


それからみると、「ウルヴァリン」はいい。
冒頭に、原爆投下の場面はあるけれども、入江のロングの絵一つで見せ切っていて、これみよがしなところが全くない。

何やら日本の大企業の社長が亡くなって、葬式の時に、後継ぎの娘が狙われて、ヒュー・ジャックマンはそれを匿い共に逃げるのだが、描写にムダがなくて、アクションを見せたい、こういうアクションをシンプルに見せたい、っていうところがよーくわかる。

新幹線の屋根に上ってのアクションのスピード感は、スローモーで冗長だった「ローン・レンジャー」よりも緊迫感を感じる。

何よりも、建物の破壊がないところが最高だ。

やたらと怪物的なミュータントを登場させて、グロテスクな殺し方をさせることもない。

やりたいのは、スピーディでスマートなアクション。

ニンジャ。

IMDBで、マンゴールド監督が影響を受けたとしてあげている映画をみれば、筋の良さがよくわかる。
<時代劇>「13人の刺客」、稲垣浩の「宮本武蔵」、
<西部劇>「シェーン」、イーストウッドの「アウトロー」(76)、
<犯罪映画>「フレンチ・コネクション」(71)、「チャイナタウン」(74)、
<ドラマ>プレスバーガー&マイケル・パウエルの「黒水仙」(47)、小津安二郎「浮草」(59)

なんと、小津。
ああ、ウルヴァリンには、三船敏郎の感じ、あるある。

悪女ヴァイパーを演じているのは、スヴェトラーナ・コドチェンコワ。
「裏切りのサーカス」で、トム・ハーディが懇ろになっていた通商代表の美女。
こんな堂々とした悪役を演じるなんて・・・

他にもキャストはすばらしい。
誰もが一目見て、印象に残る顔。
福島リラ。
ニューヨークで活躍するモデルさんなんだって。へぇぇぇ。

もう一人のヒロインの日本人女性もモデルさんのTAO。


しかし、この「ウルヴァリン」、ふりかえってみると、ストーリーが全くわからない。
こういう映画も今時めずらしい。
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