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2010年07月13日22:31

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【雑文】虫愛ずるアメリカ人について

 何日か前の新聞に乗っていた話について。
 名前は忘れてしまったが、アメリカで生まれ
育ったある一人の女性の記事を載せていた。
 彼女は、幼い頃から虫が好きで、虫を捕ってきては
観察したり飼育したりしていたという。
 アメリカでは男の子ですら虫を観察・飼育する
習慣は無いという。
 そういう点で彼女は小さい頃から浮いていたという。
彼女が虫の話をしたいと思っても友達も家族も
全然関心を持ってもらえなかったという。
 ある日、彼女がネットサーフィンをしていると
虫好きにとってパラダイスのような国がある事を知る。
 それは「日本」だった。
 日本ではカブトムシやクワガタムシを飼育する事は
珍しい事ではない。蛍の灯火を愛でる習慣など
アメリカには全く無い。彼女を最も驚かせたのは、
スズムシやクツワムシなどが発する音に日本人が
魅了されていた点だ。
 彼女はどうして日本人は虫が好きなのだろうと
思い、日本の文献や古典を読み漁り研究した。
 彼女が出した答えは「もののあはれ」だった。
現在の日本人ですら忘れてしまっている
「もののあはれ」。スズムシやクツワムシ、蛍の
短くもはかない生命に、日本人の魂が
揺さぶられるのではないかと思ったという。
 彼女は、この「もののあはれ」をアメリカ人にも
伝えるべく昆虫についての映画を作ったようだが、
人気は出ていないらしい。

 彼女の行動は異文化を理解するために大事な事を
問いかけてくれているように思えた。

 今、反捕鯨団体が日本の調査捕鯨の船に襲撃を加えたとか、
欧米では鯨漁を一方的に批判する映画が撮影・上映されたり
している。
 彼女のように、なぜ鯨をとる必要があるのか、とらざるを
得ないのか、文化の面から歴史の面から勉強して
紳士的に冷静に対応してほしい。
 逆に、なぜ彼らが鯨捕りに反対するのか、我々日本人も
彼らの歴史や文化・習慣などをもっと紐解かなければ
ならないのではないだろうか。
 お互いがもっとよく理解しあい歩み寄らなければ
ならないのではないだろうか。
 
 色眼鏡で見ない相手への理解と、歴史や文化の深い尊重こそが
異文化交流、異文化同士の話し合いには大切なのだと
彼女が気づかせてくれたような気がした。
(終わり)
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