肩を叩いて 遙かな空を♪仰ぐ瞳に 雲が飛ぶ♪遠く祖国を 離れ来て♪しみじみ知った 祖国愛♪戦友(とも)よ来て見よ あの雲を♪
戦友(とも)を背にして 道無き道を♪往けば戦野は 夜の雨♪済まぬ済まぬを 背中に聞けば♪馬鹿を言うなと 又歩む♪兵の歩みの 頼もしさ♪
世界に誇る 荒鷲の♪翼伸ばせし 幾星霜♪輝く伝統 受け継ぎて♪新たに興す 大亜細亜♪我らは 皇軍(すめらぎ)戦闘隊♪
干才(かんか)交じうる 幾星霜♪七度重なる 感状の♪勲の影に 涙あり♪あぁ今は亡き 武士(もののふ)の♪笑って散った その心♪
寒風酷暑 ものかわと♪艱難辛苦 打ち耐えて♪整備に当たる 強者(つわもの)が♪しっかりやって 来てくれと♪愛機に祈る 親心♪
エンジンの音 ゴーゴーと♪隼は往く 雲の果て♪翼に輝く日の丸と 胸に描きし赤鷲の♪印(しるし)は 我らが 戦闘機♪
海の民なら 男なら♪みんな一度は 憧れた♪太平洋の 黒潮を♪ 共に勇んで 行ける日が♪来たぞ歓喜の 血は燃える♪今ぞ雄々しく 大陸に♪明るい平和 築く時♪太平洋を 乗り越えて♪希望果てない 海の子の♪意気を世界に 示すのだ♪仰ぐ誉の 軍艦旗
一斉射撃の銃(つつ)先に 敵の気力を怯ませて♪鉄条も乗り越えて 踊り越えたる塁上に♪立てし誉れの日章旗 皆我が歩兵の働きぞ♪
敵は幾万在りとても 全て烏合の衆なるぞ♪烏合の衆にあらずとも 我に正しき道理あり♪邪はそれ正いに 勝ちがたく♪曲は直にぞ勝ち栗の 固き心の 一徹は♪石に矢の立つ試し在り 石に立つ矢の試し在り♪などて恐るることやある などてたゆとうことやある
可愛(かわい)魚雷と 一緒に積んだ♪青いバナナも 黄色く熟れた♪男世帯は 気ままなものよ♪髭も生えます 髭も生えます 無精髭♪
大地も轟く 鉄壁の♪今ぞ祖国の 盾として♪闘志鬱勃 火と盛り♪往け往け戦車 全日本号♪戦火の巷 踏みにじる♪意気は猛虎か 鉄牛か♪大陸なんぞ まっしぐら♪往け往け戦車 全日本号♪
鍬取る工兵 助けつつ♪銃(つつ)取る歩兵 助けつつ♪敵を沈黙 せしめたる♪我が軍隊の 砲弾は♪放つに 当たらぬ方も無く♪その音(こえ)天地に 轟けり♪
数をば頼んで 寄せ来るただ中♪必ず勝つぞと 飛び込むときは♪胸に刺した 基地の花も♪にっこり笑う ラバウル航空隊♪
今こそ撃てと 聖戦の♪命(みこと)に勇む 兵(つわもの)が♪火蓋を切って 押し当たる♪時十二月 その八日♪黒いスコール 火の嵐♪戦車も唸る 赤道下♪道無き道を ひた押しに♪炎と進む 鉄兜♪
太平洋の空遠く 輝く南十字星♪黒潮しぶく 椰子の島♪荒海吠える 赤道を♪睨みて立てる 南(みんなみ)の♪護りは我ら 台湾軍♪ああ ああ 厳として 台湾軍♪
敵地に一歩 我踏めば♪軍の主兵は ここに在り♪最後の詰めは 我が任務♪騎兵砲兵 共同せよ♪アルプス山を 踏破せし♪歴史は古く 雪白く♪奉天戦の 活動は♪日本歩兵の華と知れ♪携行食糧 あるならば♪遠く離れて 三日四日♪荒野千里に 渡るとも♪散
時之れ三十八年の 狭霧も深き五月(さつき)末♪敵艦見ゆとの警報に 勇み起ちたる我が艦隊♪たちまち本拠地後にして 旌旗堂々荒波を♪蹴立てて進む日本海 折しも午後の一時半♪霧の合間に見渡せば 敵艦合わせて約四十♪二列の縦陣作りつつ 対馬の沖にさ