進撃の巨人 season3 前半

ケニー「おめぇの活躍を楽しみにしてたよ。　俺が教えた処世術が、こんな形で役に立ったとはなぁ」

三期前半、38話〜49話までを視聴し終えたレビューと感想を、描いたリヴァイとケニーと共にまとめる。

■二期レビュー
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1961319315&owner_id=5239087

■【レビュー】■

■評価ランク【Ｓ】


今期も作画が素晴らしく、立体機動装置のダイナミックな戦闘描写など見所。


今期がそれまでと違うのは、新しく銃型の兵装が出て来て、人間同士の戦いが結構あるのが見所か。


キャラクターは、新しい敵のケニー、それと関係あるリヴァイ、ヒストリアの三人がメインで過去が分かり、特にヒストリアのこれまでの成長物語の集大成に感じる。
主人公がメインじゃなく感じるとこも今期がこれまでと結構違う事が分かる。

話は世界の真相にかなり近づく内容がおもしろく、話結構畳みに来てる感じする。

これまでと特に違う感じで、途中まで地味で鬱屈した感じの内容だった。
巨人では無く人間対人間の戦いにシフトした事で、人間の悪意と狡猾さは巨人並かそれ以上に驚異だなと感じさせた。
だがそれだけで終わらず、途中からちょっとした和む描写や展開も有りバランス取れてる内容で、総合するとストレスだけで無くしっかり楽しめる作品に仕上がっていて良い。

問題点は、かなり気になるとこで途中終了して、続きが4月っていうとこくらいだな。
安定した良作。

得点：90点。


■【感想】■


冒頭、髪の伸びたエレンが「壁の向こうには、俺は何があると思ってたんだろう」って海っぽい場所にいて辿り着いたっぽいのを最初に見せるスタイルだったのは意外だった。

ＯＰが妙に爽やかなのも、これまでと違う流れになる事を指し示していたのかもしれない。


終盤でエレンが与えられた巨人の力で自分が特別だと思ってたのはガキで弱い奴の考え方って反省してたのは良く、自分の本当の実力、本当の強さが何なのか分かってるな。
でも巨人を駆逐すると誓って物凄い厳しい戦いを続けてきた意志の強さは間違いなくエレンの持つ本物の強さの一つだと思う。


■「巨人の戦闘って思ったより大事」

おそらくこの作品がヒットした大きな理由の一つだったと改めて感じた。
相変わらず話は続き気になって面白いけど、巨人戦が無いとインパクト、物足りなさを感じて気づいた。


■「序盤拷問多過ぎて拷問アニメすぐるｗｗｗ」

一話のアルミンへのホモおじや、おっさんがおっさんに変態チックな拷問などホモ要素なんなんっていうｗ


■「笑ったとこ」

偽物の王がめっちゃ大物っぽかったのにボケ老人だったとこは意外過ぎてマジワロタｗ
公然猥褻カットの髪型が気に入らないから殺す発言、エレンが巨人本体のオッサンへの文句で小さいおっさんって大声で言ってたらリヴァイが無言で見てきてて気まずくなるとこ、ヒストリアが怖気づきそうになるも気合入れてリヴァイにパンチしたとことか面白かったｗ


■「人間の嘘と狡猾さはほんとに厄介だな」

巨人と戦い続けた調査兵団が無くなる最大の危機を与えてくるのは、巨人じゃなく守ってきた人間側だったってのが皮肉。


あれだけ苦しみを耐え意志が折れなかった主人公のエレンの意志を折ったのも、巨人の力や恐怖じゃなく、人間の狡猾な嘘による絶望っていうね。

世界の歪みは自己利益を優先した立場が高い人間の作り出した構造だったってのもリアル。
自己利益追求は人間の基本だけど、やはりここが人類全体にとっては最大の癌なんだろうな。
巨人の正体や世界環境の原因といい、最初から人間同士の戦いだったし、最も恐ろしいのは人間の汚さっていう答えなんだろうな。


■「本人の人格以外に、立場が違えば考え方、正義が大きく変わるってのを見せるのがテーマの一つだったんだろうな」

だから悪者に見えても、その辺まで考慮して考えてやる必要があるって事だな。


ただ、アルミンが仲間を殺しに来た人間を殺して助けたら、僕らはいい人間じゃないって自分を責めてたのは疑問。
じゃあ逆に黙って殺される奴や、自分の手を汚したくないからって見殺しにする奴がいい人間ってのはおかしくねぇかと。
言っても聞かないからしょうがないし、仲間の命を救った奴は普通にいい奴だろと。


■「ケニーについて」

やりたい事、趣味は人生を豊かにしてくれる、みんな何かの奴隷だったなど、人間の基本的な真理かもしれないと感じる事をたまに言う。
普段の軽薄な態度、生き意地汚い男が最終的に選んだ選択は予想外だったな。
人の本質は最期の瞬間に分かると聞く。
過去回想見ても分かるが環境さえまともなら本来いい人だったんだろうな。

ケニーを通してリヴァイの憑き物が落ちた感あって、礼を言ったのはかなり意外だった。
リヴァイの話としても良かったと思う。


■「ヒストリア、メインヒロイン過ぎ問題」

どうなるのかと思ったが、いい流れだったなぁ。
ヒストリアがおかしいところに気づくかどうか、その選択一つで世界は元の歪んだまま、調査兵団全滅の流れだったと思うとかなり驚異に感じる展開だった。


最初は内気で流されやすい美少女らしいヒストリアが、これまでの積み重ねが活きた選択を自らするってのは良い成長ぶり。
絶望する主人公を叱咤激励して再び立ち上がらせた展開はメインヒロイン過ぎるｗ

別にフラグは一切たってないがｗ
進撃の二大ヒロインがといえる成長ぶりを感じる。

終盤での立体機動での空中戦は相変わらず華麗で良い。


いろいろあったが本来あるべきポジションにいい形で戻ったのは良かった。
どん底に落とされたヒストリアが成り上がる話とも言えるな。


■「かなり先気になる良いとこで終わる」

この良質作画を保つための作画問題だな。

最終決戦みたいな流れで行くぞ！ってとこで終わるの厄介過ぎるｗ
ＥＤの歌が途中でおかしくなる演出はかなりインパクトと意外性あって驚いた。
リヴァイと対立し殺し合うような流れをちょっと見せて終了という演出もにくい。


とりあえず製作者達ＧＪ！！
4月まで遠いが続きが待ち遠しい。