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2018年01月06日18:48

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声劇台本を作成しました!「珠玉の真面目(しゅぎょくのしんめんもく。)。」

「珠玉の真面目(しゅぎょくのしんめんもく。)。」




※ 金銭が絡まなければ使用自由。
大幅な改変等はツイッター @annawtbpollylaまで要許可申請。

自作発言は厳禁です。 ※



「二方美人。」(下記URL)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1958862956&owner_id=24167653
のスピンオフです。半年以上も未完成のままだったこの作品がようやく完成できました!!やった!やりました!!
なお、本作は「二方美人。」に関する知識が一切なくとも意味が通じる内容とはなっていますが、
「二方美人。」及びその他シリーズ作をあらかじめ見ていただく事を推奨しております。



※「二方美人。」シリーズ及び関連作品のみをまとめたリンク。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1964303733&owner_id=24167653




【想定人数】

男:女→1:2



【キャラクター紹介】

小幸 雪那(さゆき せつな):社会人三年目。女性。葉ノ下と同じ職場に通う同期。手芸サークル新入り。

相生 宇鏡(あいおい うきょう):社会人七年目。女性。雪那、葉ノ下と同い年ではあるが職場は異なる。手芸サークル代表。

葉ノ下 景重(はのもと けいちょう):社会人三年目。男性。雪那と同じ職場に通う同期。手芸サークル副代表。



【想定時間】

25分程度。



【本編】

宇鏡「はい、こちら相生(あいおい)。…うん。分かってる。さっきも言ったでしょ。今なら別に電話大丈夫よ。」

景重「ああ、おう…今日はごめんな、相生。小幸 雪那(さゆき せつな)さん、俺が誘った人なのに…その人の一回目に俺が参加できなくて。」

宇鏡「謝る事じゃないって。大体、キミのお陰でサークルメンバーがようやくまた2桁になってくれたし…あと、お年寄りでも幼い子でもない若年層がようやく3人目って意味でもほんと助かるんだから…。あ、それより、用事の方はちゃんと済んだ?」

景重「ああ、ありがと。どうにかなったよ。…これで祖父母ともに、希望した老人ホームに入居できる。」

宇鏡「ふふ。それは良かったね。小幸(さゆき)さんについてはね、多分楽しんでもらえたんじゃないかなー…。うちのサークルに新しく入ってくれる子なんて久しぶりだったから、ちょっと心配もあったけど…あ、それにね。彼女とっても裁縫上手でね!手縫いもミシンも。」

景重「子って言うな。俺達と同い年だろ。」

宇鏡「そうだけど、そういう意味じゃなくて。あの子で良かったって本当に」

景重「分かってるって。雪那さんは職場でもそんな扱いだからなぁ。」

宇鏡「ん?」

景重「下に見られてるわけじゃないけど…なんか皆から可愛がられてる感じって言うか。」

宇鏡「…そう、なの。良い…人、よね。」

景重「…几帳面で親切な人が来て欲しいってずっと言ってたしな、お前も。」

宇鏡「そうね…。」

景重「…(ため息。)とにかく好印象なようで良かった。」

宇鏡「ええ、まあ…。」

景重「あとあれだ。若年層が一人増えたって事は、今年は、去年準備側の人手不足でできなかったクリスマス展示会できるかもな。」

宇鏡「…それはもちろん…。」









雪那「あ、おはようございます!」

景重「おはようございます。…相変わらず早い出勤だな。」

雪那「今日は早起きできたから…。」

景重「まあ良いけど。掃除当番の俺より早く来るのってのは流石に…ん?なんだ、折り紙してんの?」

雪那「あ。…うん。」

景重「お前もようやく、業務開始時間前から着き次第すぐ仕事始めるの止めてくれたかー。俺は嬉しいよ。この調子で、今度は昼休憩の時に昼ご飯食べ終わったらすぐ仕事再開するのも止めてくれ。」

雪那「…がんばります。」

景重「まあ、少しずつ……あ?前の当番の奴本当にちゃんと掃除したのか?これ…。」

雪那「え、手伝おうか?」

景重「そういうのやめろってんだろおめーは。当番の時だけちゃんとやってくれればそれで良いんだよ、もう。」

雪那「ごめん…。」

景重「いや違うんだ。違う。お前を悲しませるのは本意じゃないんだ。な?あんまり人が良いと、都合良くお前を使おうとする輩が出てきそうだから心配になるってだけの話でだな…。」

雪那「わかってるよ、いつもありがとっ…。」

景重「おう…ん?そうだ、話は変わるけど、サークル。どうだったよ。」

雪那「勧めてくれてありがとう。とっても良かったよ。」

景重「それは何よりだ。相生も雪那さんのこと、良く言ってたよ。」

雪那「良かったぁ。最近お仕事も少しは落ち着いて来たし、手芸もまたやってみたくなってね。大学の頃を思い出して…とっても楽しかった。」

景重「新しいメンバーなんて久々だし、俺達からしてもありがたいよ。」

雪那「ふふ。相生(あいおい)さんも、本当に親切にしてくれて…。でも、代表としてのお仕事、大変そうだったから…お手伝いできる事増やしたいな。」

景重「…ん、あぁ…。」

雪那「…?」

景重「…。」(苦笑い。)

雪那「?」

景重「そうだな…頼む。」











雪那「葉ノ下(はのもと)君、おーはよう。」

景重「おはよ。職場だけじゃなくて、サークルの会場にすら来るの早いんだな。」

雪那「楽しみだったから!」

景重「…それは良いけど、俺より早く来ても鍵が開かないからな?」

雪那「あれ、相生さんだけじゃなくて葉ノ下君も鍵持ってるんだ。」

景重「鍵は持ってるんじゃなくて毎度建物一階の管理室で借りる事になってる。と言っても代表の相生か副代表の俺かのどちらかじゃないと貸してくれないけど。」

雪那「葉ノ下くん副代表だったんだ!すごいんだね…。」

景重「言ってなかったっけ?…まあ基本的には俺の方が早く来るから、大体鍵開けるのは俺の役目になってる。…ん、開いた。入ろう。」

雪那「うん。…わ、寒い。」

景重「この前の市民日和(しみんびより)を見ても、相変わらず午前中この部屋を借りる活動は無かったからな…。さっさと暖房を点けよう。設定温度は一括管理だけど。」

雪那「うぅぅ…。」

景重「そういや、特に誰かと仲良くなったとかある?」

雪那「相生さんも親切にしてくれたし、他にもみんな…あ、活動の後で橋本さんとお外でお話してたら、もなかくれてね!」

景重「橋本さん…なるほどなあ。雪那さん、おばあちゃん系統の方から特に好かれるのよく分かるわ…。イメージ通り。」

雪那「他にもみんなとっても良くしてくれてね、嬉しく」

宇鏡「おはよ…あ。」

景重「あれ、もう来たのか。お前にしては早いな。おはよう。」

雪那「おはようございます!」

宇鏡「…おはよう。今日も寒いね。」

景重「相生、今日の活動は何か特別な事あったっけ?」

宇鏡「特別な事…は、ないかな。普通に前回の続き…あ、前回居なかったね。」

景重「ん?いや、どこまでやったかはお前からも雪那さんからも聴いたし、普通にその続きってんなら大丈夫だ。」

宇鏡「…なら大丈夫かな。」






宇鏡「…はい、それじゃあ今回はここまでとします。皆さんお気をつけて帰るんですよ。ただ私達はいつも通り5時までは残ってますので、質問とかある方は、私にでも葉ノ下君にでも、気軽に質問しに来てくださいね。」

雪那「ありがとうございました。」

景重「相生、今日はこの後定期会議がある日だったよな?」

宇鏡「月末だもの。」

景重「了解。で、どうせ質問なんていつもお前の方にしか来ないんだから、俺は戸締りとかしてて良いか?」

宇鏡「別に良いけど、キミはもっと周りから好かれる努力しなさいよ。」

景重「どんなに俺が接しやすいオーラ放ってても、男性より女性の方が話しかけやすいってのは統計上出てる事で、仕方ないんだよ。」

雪那「あの、何かお手伝いしましょうか?」

宇鏡「あ、うーん…。今は…大丈夫かな?ありがと。」

景重「何かあったらその時は言うから、その時は頼む。」

雪那「はい…、わかりました。おつかれさまです。」

宇鏡「もう暗いし、帰り気を付けてね。」











景重「…おお、鉄板があったかい。このお好み焼き屋はいつも空(す)いていて良いもんだな。」

宇鏡「ふと思ったんだけど、お好み焼き屋で、当たり前に自分で焼く前提で生の状態のものが出てくるのってどこでもそうなのかな。」

景重「聞いた話では、その場で店員が焼いてくれるとこもあるらしい。」

宇鏡「ふーん…。まあ月末だからって事でいつも通り二人で来てはみたけど、先月と比べて特に大きな変化という変化も…小幸さんが一人入ってくれた事くらいだし…特に話す事、何かあるかしらね。」

景重「それ言うなら先月も先々月も…8月も怪しいな。定期会議は最近、実のないものだったろ。…あれ、でも、今回は何か話す事あったような気もするな。…今は思い出せないけど。」

宇鏡「正直ここ最近の会議なんてデートもどきの口実だし。もし何か忘れてて、それを後で思い出したら臨時会議って言ってまた別の日にデートもどきができて好都合ね。」

景重「お前な…。」

宇鏡「元々色々あって弱ってたってのに、仲間達が作りたいって言うから、頑張ってサークル作ってさ…なのに、あの子達みんなあっさり居なくなっちゃって。…そんな時にあんな優しくされたら、そりゃあ惚れちゃうでしょ。」

景重「な事言われても、ちゃんとはっきり振ってるだろ。俺はあくまでただの副代表だ。副代表として、知り合いの手芸に興味のある人物を勧誘した。ただそれだけだ。」

宇鏡「知ってる。…ひっくり返すから少し離れて。」

景重「お前、ひっくり返した後ヘラで押さえるのやるなよ。」

宇鏡「分かってるっての。」

景重「…。」

宇鏡「…。」

景重「あとな。」

宇鏡「何よ。」

景重「雪那さんに不機嫌まき散らさないでくれてるのには感謝してる。」

宇鏡「あの子は何も悪くない事くらい分かってるもの。…勿論キミも。」

景重「そうだな。そもそも来るのが女性だって事は最初に教えたしな。」

宇鏡「切るよ。」

景重「ああ。」

宇鏡「…いや、そう。そういや一応部下でしょキミは。キミが切りなさい。あとお酌もしなさい。」

景重「…なら、敬語で話した方が良いか?」

宇鏡「いつか頼む時が来るかも。」

景重「ったく。……あ、悪い。少し切るの失敗したかな。」

宇鏡「別に良いよ。先にもらうね。」

景重「お前さ。」

宇鏡「何よ。」

景重「お好み焼き、毎度毎度当たり前のように自分が小さい方取るよな。」

宇鏡「私女だし。」

景重「(ため息。)…短所とまでは言わんけどよ。」

宇鏡「…。」

景重「いただきます。」

宇鏡「いただきます。」



宇鏡「景重(けいちょう)。」

景重「なんだ。」

宇鏡「返事しちゃうんだ。」

景重「俺の名前だからな。」

宇鏡「私、宇鏡(うきょう)って言うんだけど。」

景重「知らないわけがないだろうが。」

宇鏡「景重。」

景重「なんだ相生。」

宇鏡「…そっか。」

景重「…。」(ため息。)

宇鏡「…小幸さんにあんたの愚痴言っても良い?」

景重「雪那さんが気まずくなるような内容じゃなけりゃあな。」

宇鏡「…雪那さんの事どう思ってるの?」

景重「かわいい同輩。」

宇鏡「私を振った時は『親しい仲間』って言ってたっけ?」

景重「俺は誰とも付き合う気はないんだよ。あの時も今も変わらず。」

宇鏡「あっそ。」

景重「ついでに言うと雪那さんも俺にそんな目は向けてないだろ。」

宇鏡「根拠は。」

景重「この前雪那さんと話した時一番盛り上がった内容が、あの人の大学時代からの友達の話だった。で、その友達の事を話している時の方が、俺と世間話をしている時より明らかに楽しそうだった。」

宇鏡「ざまあ。」

景重「素晴らしい同輩に素晴らしい友達が居るのは喜ばしい事だろ。」

宇鏡「その友達は女性?」

景重「多分な。」

宇鏡「男性だった場合でも同じ事が言えたのかしらね。」

景重「…その男が危ない奴でもない限り、言えなきゃ嘘だろ。」

宇鏡「…素晴らしい部下に素晴らしい友達が居るのも喜ばしい事よね。」

景重「部下の友達が酷い奴じゃない限り、そうだな。」











宇鏡「雪那さん、葉ノ下君、悪いけど買い出し行ってくるからその間飾りづくりの指揮お願い!」

雪那「はい!」

景重「買い出し?一人で大丈夫か?」

宇鏡「車出すし平気。でも下着いたら電話かけるからその時運ぶの手伝って!あ、その前に…リストこれだけど、他に必要なものある?」

雪那「…私からは無いです。」

景重「俺からも無い。」

宇鏡「分かった、なら行ってくる!」

景重「行ってらっしゃい。」

雪那「お気をつけて!」



景重「…ふぅ。現時点でできる準備はここまでかな。」

雪那「そう…だね。ちょっと休憩にして良いかな?」

景重「そうするか…。みなさーん、協力ありがとうございます!休憩入りましょう!ただし当然、下の階の方々の迷惑にならないよう暴れたりはなしで、お静かに。」

雪那「おつかれさま。みんな張り切ってるね。」

景重「ああ、ちょっと待ってな。相生に一応連絡を送ってるから…。…よし。去年は若年層の人手不足でクリスマス展示会できなかったからな。みんな二年ぶりの展示会を喜んでくれてるんだろう。…って言って、俺も相生も最近までその事すっかり忘れてたけどな。」

雪那「2人ともお仕事とか大変だろうから、仕方ないよ。」

景重「雪那さんがクリスマスに向けて何かしないの?って聞いてくれたお陰だ。」

雪那「ふふ。良かった。…あ、通知来てるよ。宇鏡さんから?」

景重「お。…ちょうど着いたらしい。ちょっと荷物運ぶの手伝ってくる。」

雪那「なら私も」

景重「ありがたいけど、雪那さんは皆を見ていてくれ。特に幼い子達が暴れてせっかく作った飾りを壊されたら大変だ。」

雪那「うん!」










宇鏡「はい、今日は普段の活動の時間を使って皆さんにクリスマス展示会の準備をしてもらいました。皆さんのお陰で準備がだいぶはかどりました。後は当日、皆で作った飾りや作品を実際に設置するだけですね!それで、当日の概要についてのパンフレットを作りましたので、ここに置いておきます。よろしければ持って帰って、ご家族等に見せてくださったらと思っています。…それでは、今回はここで解散ということで。ありがとうございました、お気をつけて。」

景重「…お前、パンフレット本当に作ったのか。」

宇鏡「日程的に無理って…思ってたけど、やっぱりどう考えてもあった方が良いと思い立って、昨夜ちょっとね。…はい。ほら、ちゃんと話し合って決めた内容から外れた事は書いてないでしょ?」

景重「…おつかれ。」

宇鏡「せっかくみんな楽しみにしてんだから…。でも流石に疲れがどっと来たかな…。帰りの運転つらい。」

景重「5時まで仮眠取ってから帰るか?」

宇鏡「…そうする。今日はどうせ質問とか来ないでしょ…。来たらキミが答えておいて。」



雪那「…お先に失礼…します。大丈夫…?」

景重「お疲れ。…あまりに酷そうだったら管理室に行って、車一晩置かせてもらうよう頼んでおくから心配しなくて大丈夫だ。こいつの家なら近いし、別に送ろうと思えば送れる。」

雪那「そう?大丈夫なら良いけど…そんな眠い中で買い出しとか、その…無理させちゃったね。」

景重「雪那さんはむしろよく働いてくれてるよ。ありがと。こいつが放っておくと無理するのはいつもの事だから気にするな。…勝手に無理して、挙句たまに不機嫌になるから困ったもんだよ。」

雪那「もし他にも大変な事あったら言ってね…?」

景重「その時はよろしく頼む。今日もおつかれさま。」

雪那「ありがとう。2人とも、本当に帰り気を付けてね。」



宇鏡「…おはよ。」

景重「5時になったから一応起こした。まだ帰るの無理そうか?」

宇鏡「いや、大分眠気は飛んだ。これなら家までくらい持つ。」

景重「なら部屋出るぞ。鍵返しに行くから。」

宇鏡「どうも。…ねえ。」

景重「ん?」

宇鏡「さっきの聞こえてた。」

景重「あの時まだ寝付いてなかったのか。」

宇鏡「私頑張ってる?」

景重「展示の件も他の事も、頑張ってくれてるよ。」

宇鏡「…面倒臭いよね。…ごめんね。」

景重「そうだな。お前は面倒臭いのが珠に瑕(たまにきず)だ。」

宇鏡「再来週のクリスマス展示会本番の後に臨時会議。今月末定期会議しない代わり。」

景重「本番の“後”で良いのか?」

宇鏡「打ち上げも兼ねて。…で、雪那さんも呼ぶ。沢山手伝ってもらったし、彼女居なかったら今年もできなかったし。流石に幼い子や高齢の方は呼べないにしろ、ちゃんと三人で打ち上げする。」

景重「了解。…頑張れ。」

宇鏡「後でグループ連絡用のチャット欄作る…いや、作って。部下でしょ。」

景重「しゃーねえな。」

宇鏡「じゃ、先帰るから鍵任せたよ。」

景重「はいはい。鍵も部下の俺の役目だな。気を付けて。」









宇鏡「二人ともおつかれさまー!二人のお陰もあってみんな楽しんでくれたね!良かった良かった!」

雪那「お、おつかれさま…です。」

景重「随分と無理にテンション上げてんなーお前。」

宇鏡「私が無理にテンション上げてる元凶は誰だっての。お酌しろ。」

景重「はいはい。代表殿。…でもまあ、ちゃんとみんな楽しんでくれたのは良かったよ。…二人、自分の作品持って帰り忘れたけど、それもちゃんと連絡済みで、別にさほど大きな問題でもないしな。」

宇鏡「む。ご苦労。雪那さんも要る?」

雪那「あ、私飲めないので…。でも思ったより多くの方が来てくれて良かった。」

宇鏡「そうねぇ…雪那さんのお陰でほんと助かったわぁ。」

雪那「そんな、みんな頑張ってくれて…。」

宇鏡「それもそうだけど、雪那さんは本当に…来てくれなかったら展示会は開催すらできなかったもの…。」

景重「それにあの子…さなちゃんも言ってたろ。雪那さんが教えるの上手いからあの子の作品も展示に間に合ったんだし、みんなにも見てもらえたんだから。」

宇鏡「まあ本当はもっと前から告知して、ちゃんとクリスマス仕様のものをもっと沢山みんなで作って…普段作ったものじゃなくてそれを展示すべきだったんだけどね。」

景重「そうだな、俺と“お前が”忘れてたからそれができなかったのは残念だ。」

宇鏡「代表が失念している事を副代表が指摘して補完する。基本でしょ。そんな事もできないなんて。」

雪那「あ、あの…ちゃんとみんな楽しんでくれたよ?そんな気にしないで…。ほら、来年!来年はそうしよ?」

宇鏡「ねえ、雪那さん。」

雪那「は、はい。」

宇鏡「…二人目の副代表になってくれない?」

雪那「え?」

宇鏡「副代表が二人居ると、ほら、意見が割れた時に三人で多数決もできるし。来年もっとこのサークルを良くするためにも雪那さんは運営側に不可欠!」

景重「そいつは名案だ。これで雪那さんと二人でお前を止められるかも知れん。」

宇鏡「あん?」

雪那「え、その…良いん…ですか?」

宇鏡「ええ。」

景重「歓迎だよ。」

雪那「では…よろしくお願いします!」

宇鏡「こちらこそ!」

景重「改めてよろしく。…せっかくの祝いだ。この特大日替わりお好み焼き、三人以上でないと頼めないらしい…。頼んでみないか?」

宇鏡「良いね!キミがお金出してくれるなら!」

雪那「え、あ、」

景重「良いよ別に。雪那さんはお祝い、相生は…まあ日々の感謝って事で。」

雪那「…ふふ。…それじゃあ遠慮なく。」

宇鏡「じゃあ店員さん呼ぶよ。」

景重「おう。」



宇鏡「あ、はい。追加注文お願いします。えっと…」



雪那「特大日替わりお好みを!」

宇鏡「特大日替わりを!」(かぶせ気味に。)

景重「特大を。」(かぶせ気味に。)



宇鏡「…ふふは。」

宇鏡「…一人一個じゃなくて…全員で一個…お願い、します…。ふふ。すみません…。」




完。
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