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2015年09月01日05:53

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グラウンディングと鉄 その12 貯蔵鉄フェリチン

 赤血球内のヘモグロビンに結びついて、細胞まで運ばれた酸素は、細胞内に入ってゆくと、ミトコンドリアの中にあるチトクロームオキシターゼというヘム鉄酵素に手渡されます。まさにヘムからヘムへの酸素のバトンリレーです……。

 こうして酸素運搬系には、鉄と酸素が触れ合うところから生まれる“赤色”が始終つきまといます。ひとの身体における赤の発色の背景には、このように常に鉄(Fe)というミネラルが大きく関与していることを心に留めておくことは大切です。

 生体エネルギー産生の主役のひとつが鉄であるということは、地球の中核にも鉄があり、その発電力によって地球磁場が生み出され、有害な宇宙線などをカットしえていることと重ね合わせるとき、細胞レベルでのミトコンドリア活性が、生体の電磁フィールドの強弱をも決める重要なファクターになっているであろうことが容易に想像できます。

 このことから、鉄が欠乏して、酸素運搬能力が下落している身体においては、おそらく生体を保護するための電磁的エネルギー・フィールドも、もろくなってくるであろうことは想像にかたくありません。

 見えない世界が見えたり、聞こえない声が聞こえたりする、いわゆる霊感体質のひとたちの中には、実は、単なる鉄欠乏によるところの、電磁フィールドのもろさに起因する能力を発露させているに過ぎないといったケースが多々あるのではないでしょうか。もしそうだとしたら、それは決して健康的な潜在能力の開花とは言えないと思います。

 このように人体におけるエネルギー発現の主役のひとつであるFeが体内に十分量備蓄されているかどうかは、エネルギーフィールドの防御膜の強度だけでなく、グランディング能力、スタナミ、行動力や頭の切れ味など、そのひとの赤色の発現度合い全般を根本的に規定してくることがわかってきたと思います。つまり、Feの備蓄量が足りないひとというのは、懸命に努力してみても、地に足を着けることが難しい状態にあるということです。

 ところで、鉄の不足というと貧血という言葉が思い浮かびます。貧血というのは、立ちくらみのことではなく、通常は赤血球数の不足やヘモグロビン濃度の低下などを見て言われる言葉で、これはもろに酸素運搬能力の低下を表しています。酸素がミトコンドリアに充分に行き渡らないことで、脳神経症状を中核とする様々な症状が引き起こされてくるということを示しています。

 献血などに行っても、血が薄いからという理由で採用されないケースがありますが、これはあからさまに赤血球数やヘモグロビン濃度が低過ぎるため、誰の目にも認知されやすいのですが、実は、それほど薄い血でなくとも、明らかに鉄欠乏に由来する“潜在性鉄欠乏”を抱えているひとが案外多く、様々な不定愁訴を訴えてらっしゃる場合がありますので、少しそのことについて触れておきたいと思います。

 体内における鉄というのは、ヘモグロビンとして循環しているものが大半なのですが、その他にも、今まで述べてきたようにヘム鉄酵素の中や、筋肉中のミオグロビンなど機能的な働きをしているものの他に、あまり知られていないのですが、フェリチンというかたちで体内備蓄されている貯蔵鉄というものがかなりあります。

 人体は、ちょうとカルシウムが足りなくなると、骨に備蓄されていたカルシウムを溶かして血中濃度を一定に保つ仕組みを働かせていますが、それと同じように、造血用の鉄が不足すると、このフェリチンという鉄貯蔵タンパクから鉄を引き出して骨髄にまわし、バランスを取ろうとします。

 つまり、このフェリチンとしての鉄の備蓄が充分量確保できているかぎり、そう簡単には貧血になどなったりしないわけなのですが、気づかないうちに、慢性的に鉄の消費や喪失が続いてゆくと、徐々に、貯蔵鉄量が低下してゆき、やがて、枯渇にいたるケースも少なくありません……。

 そしてあからさまな貧血でなくとも、貯蔵鉄量低下によって、様々な不定愁訴や、脳神経系症状を引き起こしてくることがかなりわかってきています。この貯蔵鉄というのは、いわば、鉄銀行の預鉄高のようなものだとイメージするとよいと思います。ミトコンドリアが十二分に活動できるようにするためには、どうしてもこの預鉄高を、ある水準以上に引き揚げておく必要があるのですが、まだまだ医療現場では、充分にこのことが認識されているとは言い難い状態です。

 鉄を介在させる酸素運搬系とミトコンドリア活性の深い関連を見てきた今は、体内貯蔵鉄量が充分に足りているかどうかは、決して軽視すべきことがらではないことがわかっていただけたことと思います。ぜひフェリチンという血液検査項目のことを心に留めておき、医者と相談して測ってみられることをお勧めします。

 ただし、フェリチンの数値の読み方については、専門的にトレーニングを受けた方でないとむつかしいと思います。まだまだ医者でも読み取れるひとは少ないでしょう。必要な方は。ぼくが読み取りのお手伝いをさせていただくこともできますので、ご連絡いただければと思います。



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