ところで、ミトコンドリアの内部でどのようにしてエネルギーが生み出されるのか、そのことに触れたいと思っているのですが、まずひとつ、外呼吸と内呼吸という2つの言葉について前から気に掛かっていることを書いておきます。
外呼吸というのは、鼻から吸った酸素が、肺の肺胞と呼ばれるブドウの房状の組織のところで循環する赤血球に積み込まれるとともに、細胞から回収された二酸化炭素を排出するシステムで、ふつうの“呼吸=息をすること”を示しています。
内呼吸というのは、赤血球によって運ばれた酸素が、細胞の中で燃焼して、エネルギーに換えられるプロセスを指すのですが、実は、この二つを同じ“呼吸”という言葉で表現するのは、あまり適切ではないのではないように思うのです。
というのも、呼吸というとき、通常は、鼻から空気を肺まで吸い込んでは、二酸化炭素を吐き出す“息”という行為のみを指すのに対し、内呼吸と呼ばれる現象では、酸素と二酸化炭素のガス交換だけではない、もうひとつ別の大きな要素が関わってくるからです。
つまり、内呼吸と呼ばれる細胞内でのエネルギー発生プロセスには、息をすることによって取り入れた“酸素”だけでなく、口から食べたり飲み込んだりした栄養から抜き出される“水素”が大きく関与してくるからです。だから、本来ならば、それは“内呼吸”ではなく“ 細胞内食-呼吸 ”とでも名づける方がふさわしいのではないかと思っています。
細胞内でのエネルギー発生に“呼吸”という酸素運搬にまつわる言葉だけが冠せられているために、もうひとつの重要な側面、“食べ物=栄養=水素”のイメージが薄まってしまい、そのために“細胞内でのエネルギー転換の全プロセス”が立体的に、ダイナミックに描け出せなくなっているきらいがあるのではないかと思うのです。
すでに「グラウンディングと鉄 その6水素の風とからだの力」で、酸素運搬系と水素運搬系がミトコンドリアの中でひとつになるプロセスについて触れていますので、もう一度、そちらを参考にしてみてください。
グラウンディングと鉄 その6水素の風とからだの力
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1945617423&owner_id=64170
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