宮沢賢治の『銀河鉃道の夜』の最終稿は第4次稿なのですが、ぼくが並々ならぬ興味を引かれるのは第3次稿で、ここには賢治が第四次稿で消してしまったなかなか面白い描写がたくさんふくまれています。
少し前の日記で、核爆弾の開発に人類が手を染め始めた頃突然現れて、謎の警告を残して行ったファルカネリと呼ばれる人物と『銀河鉃道の夜』の第3次稿に登場している登場人物ブロカニロ博士やカンパネルラ、ザネリ等の名前に不思議な共鳴があることを指摘しました。
ファルカネリの警告 by OSHO
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1833341813&owner_id=64170
賢治は第3次稿の終わりの方で、ブロカニロ博士にこのようなセリフをつぶやかせてさえいるのです……
「さあいゝか。だからおまえの実験はこのきれぎれの考のはじめから終わりのすべてにわたるやうでなければいけない。それがむづかしいことなのだ。けれどももちろんそのときだけのでもいゝのだ。あゝごらん、あすこにプレシオスが見える。おまへはあのプレシオスの鎖を解かなければならない。」
プレシオスの鎖とは何か? その鎖を解くとは何か?
文語訳聖書(明治元訳)の『ヨブ記』では、「なんぢ昴宿(はうしゆく)の鏈索(くさり)を結びうるや 参宿(しんしゆく)の繋縄(つなぎ)を解きうるや」とあり、賢治はこの箇所を意識して、プレシオスの鎖と表記したのではないかという説もあるのですが、今回、じゅんちゃんとのコラボ:オリオンの扉の隠れテーマが「マフラー(の縛り)を解き放つ」であることから、実に深いシンクロを感じている次第です、、、、
来月の19, 20、シアトル在住のセラピスト「くらたじゅんこ」さんとコラボを行いますが、そのタイトルは「オリオンの扉:タッチドローイングと微かな気配」です。このワークショップは単なるアートセラピーの枠を超え、新しい次元の扉を開いてゆくことになると思います……
オリオンの扉:タッチドローイングと微かな気配
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岡山 Heart of Life とのコラボワーク(5/19〜20)のご案内
http://hoshinoto.blogspot.jp/2012/03/heart-of-life.html
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