Yua's factoryコミュの薬局

店員「いらっしゃいませ」

客「あのー、ちょっと頭が痛いんですけど」

店員「ああはいはい。それは頭痛ですね」

客「え？あ、はあ…。まあそうなんですけど」

店員「何となく分かりました。顔を見てね」ﾄﾞﾔｧ

客「…。あの、それで」

店員「みなまで言わずとも結構！」

客「え？」

店員「こめかみの辺り…ですね？」

客「いや、違いま」

店員「いいや！違くない！」

客「いや、この、おでこの」

店員「上！」

客「いやいや、上じゃなくて最後まで聞いてくださ」

店員「下！？」

客「…おでこのところです」

店員「…」

客「…」

店員「騙したな？」

客「えええ！？騙してませんよ！」

店員「そっちがそういうつもりならこっちにも考えがある！」

客「いや、別にそういうつもりとか悪意なんか無いですからね？」

店員「薬売ってやんないもーん」

客「ええ！？ちょ、待って下さいよ！本当に痛いんですって！」

店員「病院行けば？」

客「本末転倒だなおい！」

店員「それで、おでこ辺りが痛い、と」

客「ええ…」

店員「いつからですか？」

客「えっと…」

店員「おっと、みなまで言うな！」

客「聞いたのお前だろ！あっ、痛…」

店員「ほら言わんこっちゃない。頭痛いのに大声出すからー」

客「お前のせいだろが！うぐっ！痛っ」

店員「…ふむ、ではこれなんかどうです？」

客「イタタ…ん？何ですかこれは」

店員「塗り薬です」

客「塗り薬？頭痛で塗り薬なんて初めて聞きますね。何て薬ですか？」

店員「フェミニーナ軟膏」

客「それ女の子用！デリケートなところの痒みに効くやつー！」

店員「良くご存知ですね。男のくせにやらしっ！」

客「たまにCMで流れてるから！だから知ってるの！」

店員「言っておきますがコレはただの軟膏ですから女性のデリケートゾーンにローション代わりに塗ったって駄目ですよ？」

客「しねぇよ！」

店員「頭痛にも効かないっていうwww」

客「知ってるわ！笑うなっ！」

店員「何で知ってるんですか？薬剤師でも無い貴方が…おっと！何故貴方が薬剤師ではないということを私が知ってるのか…気になりますか？答えは簡単ですよ。何故なら貴方が薬剤師ならわざわざここに来てどの薬が効くか私に聞く必要が無いからです！」

客「あんたがミステリー好きなのは分かったけどそんなのどうでもいいの！いちいち長い！いいから薬よこせ！」

店員「はいどうぞ」ｽｯ

客「だからそれフェミニーナだろ！要らねえよ！」ﾊﾞｼｯ

店員「ちなみにデリケートな部分ってどこを挿すかご存知ですか？ぐふふ…」

客「まず『さす』の字が違う！あと気持ち悪いよお前！」

店員「分からないんですか？それとも恥ずかしくて言えないのかな？うふふ」

客「セクハラ？俺男なんだけど！？なにその無駄な言葉責め！」

店員「じゃあこれなんかどうです？」

客「ん、なになに？多い日の夜用 ハネつき――――ソフィ！」

店員「ボディフィット♪」

客「やかましいっ！どこの薬局に頭痛でナプキン渡す薬剤師が居るんだよ！」

店員「私は薬剤師じゃないんですが？」

客「ただのバイトかよ！？」

店員「店長です」

客「じゃあ薬剤師の資格者だろ！」

店長「なにそれ？」

客「薬剤師はどこだぁ！」

店員「居ませんが？」

客「じゃあお前のその白衣はなんなんだ！」

店員「それっぽいでしょ？」

客「脱げぇえええっ！」

店員「やだ…こんなところで…///」

客「俺にそっちの趣味はねぇよ！もういい！帰る！」

店員「ああ最後に」

客「何だよ！」

店員「男性の頭痛は女性の頭痛と違って後頭部や前頭部の痛みが多いようです。女性はこめかみの辺りの痛み、つまり偏頭痛なんですが、それはほぼ頭痛持ちの方の場合それが常態で特に大事になることは少ないのですけども」

客「…お、おう(こ、こいつっ！？)」

店員「男性の頭痛は今言ったように偏頭痛が無いわけではないのですが、この後頭部や前頭部の痛みが目立ちます。これは結構深刻なケースが多いので注意が必要です」

客「な、なるほど…じゃ、じゃあそれに合った薬がここにはあるんですか！？」

店員「馬鹿に付ける薬は無いっつってねwww」

客「ちゃんちゃん♪――――って、二度と来るか！」

店員・客「どうもっ、ありがとうございましたー！」