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FINAL OKINAWA FANTASYコミュの6

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6



約束の時


ヘイオス、ヤラキ、マサー、セイゴンの四人は、夜には大学に着いた。四人はスドウに伝説の武具を手に入れることが出来たことを報告した。その後、四人は近くにある、ドン亭という店で晩ご飯を食べるのだった。食事を済ませてシゼンカンの部屋に戻った四人は、これまでの疲労もあり、すぐに眠りに着いた。
そして、次の日を迎えた。
「おーい。起きろー。いつまで寝てるんだお前ら。もう昼だぞ。呑気な奴らだぜ。」
誰かが部屋に入ってきたようだ。四人は目を擦りながら、眠気と戦う。目の前にいる動物のような顔をした男。どこかで見たことがある顔だ。そうだ。サクーンだ。
「お前ら、人をそんな目で見るなよ。」サクーンはキレ気味だ。
「サクーン、あいつらは起きたか?」トゥーマコが遅れて部屋に入ってくる。
「遅かったか〜。俺たちの方が早く戻ってきたと思っていたのに。」フィロヤも遅れて入ってきた。
「お!三人とも無事やったか。」ヘイオスは安心した顔になる。
「俺たちは昨日の夜に帰ってきたんだ。俺たちの方が早かったな。」ヤラキが鼻高々に説明する。
「俺たちも本当は昨日のうちに帰ってくる予定だったんだけど、海がシケで船が出なくてさ。」フィロヤが事情を説明する。
「そうだったんだ。で、もちろん、二つとも回収できたんだよね?」マサーが聞く。
「余裕で。ほら、このとおり。」サクーンはヘリオスの剣と、ゴルゴスの槍を見せる。
「こっちもばっちりだよ。」何も活躍していないが、セイゴンが自慢げにガリオンの盾と、エルフェの弓矢を見せる。
「これで六つ揃ったな。」ヘイオスは六つの伝説の武具を眺める。
「揃ったところだし、スドウ先生のところに持って行ってみようぜ。最後の一つも俺たちが見つけて、ファットバギーを追い詰めよう。」トゥーマコの提案で七人は伝説の武具を持って、スドウの研究室訪ねる。研究室に着いた七人は、旅の無事を喜び合った。スドウの考えもあり、全員で屋上に行くことになった。伝説の武具を揃えたとき、何が起こるかわからないので、もしものことを考えてのことだ。
スドウと七人は大学の三号館の屋上に着く。
「うわ〜。良い眺めだ。」フィロヤは感動した。
「最高の眺めやんけ。」ヘイオスも感動する。
ウォキナワ大学は、ナーファの中でも有数の小高い山の上に位置する大学だ。そのため、大学の屋上から眺める景色は絶景なのだ。ナーファを一望することが出来る。
「見ろトゥーマコ!あそこはさっき着いた港じゃないか?」サクーンも興奮を隠せない。
「たぶん、そうだぜ。けっこう遠かったのに、こうやって見てみると近いな。」トゥーマコもはしゃぐ。
「あの〜。そろそろ本題に入りたいんだが。」七人はスドウのことを忘れていた。
「あ、すいません。」ヤラキが謝る。
「では、六つの伝説の武具をここに並べてくれ。」スドウの指示に従い、伝説の武具を並べる。
フェリスの兜、グリンガムの鞭、ヘリオスの剣、ガリオンの盾、ゴルゴスの槍、エルフェの弓矢が、今ここに揃った。
六つの伝説の武具を眺める、七人の表情は感慨深げだ。ここまで来るのに、たくさんの経験をした。そして、大切な仲間と出会えた。そう思うと、七人の胸は熱くなる。
「今から呪文を唱える。少し離れていてくれ。」スドウが七人に指示する。そして、スドウは呪文を唱えた。
「ここに集いし六つの伝説の武具よ、最後の一つの在り処を我に示せ。」呪文は意外に普通だった。
スドウが呪文を唱えると、六つの伝説の武具がまばゆいほどの輝きを放ちだした。六つの光は、やがて中央で集まり、大きな光になった。そして、導きの光はある場所に向かい、ナーファの空を走るのだった。


封印の地へ


八人は伝説の武具から放たれる光を目で追った。光は凄まじい速さで延びていく。そして、有る建物をまばゆく照らした。
「光が止まった!けど、なんや、あの真っ赤な建物?」ヘイオスは、赤い建物に驚く。
「あれ、朱里城じゃない?」フィロヤが思い出す。
「そうだ。あそこは朱里城だ。そうか!そういうことだったのか!」スドウは納得の表情を見せる。
「先生、どういうことなんですか?」サクーンが尋ねる。
「どうやら、僕は朱里城を見落としていたようだ。今でこそ、朱里城は城主がいない観光スポットだが、あの場所はナーファの、ウォキナワの風水の重要地。あの場所こそ、ウォキナワの最大の聖域なんだ。」スドウが興奮して話す。
「うーん。よくわからないんだけど、もっと詳しく教えてもらえますか?」ヤラキがスドウにお願いする。
「かつて王族があの場所に朱里城を建てたとき、ナーファで一番の高台に王の住む場所を建てる、というのが表向きの理由だったんだ。本当の理由は、風水の重要地である、あの場所を監視することにあったのさ。そして、伝説の武具から放たれた光が朱里城を射したことで納得がいった。なぜ、朱里城が風水の重要地だったのか。それは、最後の伝説の武具が封印されているからだ。ここまで、何重に隠していたことからも、最後の一つにはすごい能力が備わっているのかもしれない。」スドウが説明した。
「ふーん。昔住んでいた王様が、伝説の武具を隠していたのが、あの赤い城っていうことか。」ヘイオスも納得する。
「よし、すぐにみんなで、朱里城に行こう。」トゥーマコが号令をかける。
「おぉ!」
「僕も着いて行かせてくれ。朱里城まで案内しよう。」今回はスドウも一緒だ。
八人はウォキナワ大学のあるコクバァから、朱里城のある街、朱里まで急いだ。

「あ〜〜、もう駄目。きつい。もう無理。」セイゴンが駄々をこねる。
「もう少しだぞ。セイゴン頑張れ。」トゥーマコがセイゴンに声をかけるが、トゥーマコもきつそうだ。
「みんな、上り坂はまだ続く。少し休もう。」スドウが休憩を提案した。みんな疲れていたため、すぐに座り込む。
ナーファの中でも一番の高台に位置する朱里の町の傾斜は、コクバァの比ではない。
「朱里城ってとこにある、最後の一つって、やっぱり最強の武器とかかな?だったら、それを使って、俺が世界征服しちゃおうかな。」ヘイオスが不謹慎なことをいう。
「そんなことしちゃダメだよヘイオス。けど、最後の一つだから、相当すごいんだろうね。」マサーが固唾を飲む。
「とりあえず、行けばわかるさ。」サクーンがマサーの肩を叩く。
「すまないね。少し考えたら、朱里城に伝説の武具が隠されていることは簡単なことだったのに。これまでの見つけた伝説の武具が隠されていた場所で、聖地ではない場所が一つだけある。どこだかわかるかい?」スドウが問題を出す。
七人は全く見当もつかない。
「シキネ園さ。あの場所は聖域ではなくて、実は王族の別荘なんだ。だから、シキネ園に伝説の武具がある時点で、気づかないといけなかったんだ。僕はまだまだ学者として青いな。」スドウが落ち込む。
「でも、スドウ先生のおかげで、みんなここまで来れたんですよ。イスガキで会った、マルタっていうやつは、子どもみたいなやつだったし。」フィロヤがスドウをフォローする。
「マルタ君にあったの?そうか、イスガキの調査に行くって言っていたもんな。彼に僕が負けていたら、人間やめるよ。」スドウは笑顔を取り戻す。
「よし、みんな朱里城まであともう一息だ。僕がおごるから、そこのぜんざい屋さんで、ウチナーぜんざいを食べて元気をつけよう。ぜんざいで有名な富士屋っていうお店なんだ。  僕のおすすめだよ。」スドウはぜんざいをおごってくれるという。良い人だ。
七人はウチナーぜんざいをぺろりと平らげた。暑い日には、シャリシャリの氷がたまらなく美味しい。八人は元気を取り戻し、朱里の急な坂を駆け上っていくのだった。



最後の一つ


八人は必死に坂道を駆け上り、朱里に着いた。朱里は城下町の面影を色濃く残す古風な街だ。
「ナーゴとは全然違う風景だ。ウォキナワにもこんなところがあったんだな〜。」ヤラキはキラキラした目で朱里の町を見回す。
「北部の友達に見せたいな。」サクーンがマサーに語りかける。
「うん。そうだね。」マサーも感動している。
「カンサーイの城下町とも、また違う感じやな。不思議や。」ヘイオスは自分の故郷の景色と見比べる。
「朱里は、隣国の中華の国と親密に交易をおこなっているんだ。本土とは違う、ウォキナワ独自の文化はその影響が強いんだよ。」スドウが優しく説明した。
「ねぇ〜、朱里城まであともう少しっぽいよ。看板に書いてあるよ。」フィロヤが看板を見つけた。
「少し急ごう。」トゥーマコが声をかける。

八人は急ぎ足で、朱里城に向かった。
八人を、大きな赤い門が迎える。門には、守礼の門と、金色の字で書かれている。
門をくぐると、目の前に広がるのは、そびえ立つ石の城壁だ。城主なき今も、しっかりと侵入するものから城を守り続けている。
七人はスドウの案内の元、朱里城の中に入った。そこには、大学の屋上から眺めたものと変わらない、朱に彩られた正殿が八人を迎え入れた。八人を神秘的なオーラが包みこむ。

「どちらさまでしょうか。」朱里城を間近で見て感動する七人とスドウに、朱里城の警備兵が声をかける。
「私はウォキナワ大学のスドウというものです。朱里城管理役のトップの方とお話をさせていただきたく、参りました。」スドウが名刺を差し出す。
「わかりました。少々お待ちください。」警備兵は、八人の只ならぬ雰囲気に、急ぎ足で役人を呼びに行った。
しばらくすると、役人がやってきた。
「私が王府より、朱里城の管理を任されている者です。今日はどういったご用件でしょうか。」
「ここに秘蔵されている、伝説の武具について、お話したく参りました。」スドウが話す。
役人は、伝説の武具と聞いて、顔色を変えた。
「ここでは、お話しにくいでしょうし、中へどうぞ。」役人は、八人を応接間に案内した。
役人と八人は、応接間に座る。応接間の外には何十人もの警備兵が待機する。その雰囲気に八人も、ことの重大さを感じ取る。
スドウは、これまでの経緯、七人の勇者たちのことを、こと細かく役人に説明した。そして、朱里城に眠る伝説の武具の必要性も役人に説いた。少し間を置いて、役人が話し出した。
「あなたたちのこと、旅の理由を、理解できました。是非あなたたちにここに眠る伝説の武具を任せたいと思います。」役人の言葉に、八人の顔から笑みがこぼれる。
「実は、スドウ先生の知り合いという先日亡くなったユタは、王室お抱えのユタでもありまして、不審な亡くなり方にこちら側も疑問を持っていたのです。まさか、ファットバギーという悪魔にウォキナワが狙われているとは。王族は伝説の武具についての一切を、王府の移動とともに放棄しており、全責任は私が管理しております。どうか、ウォキナワを、世界を救ってください。」役人は八人に頭を下げた。
「僕たちが責任を持って、伝説の武具を扱います。任せてください。」トゥーマコが代表して、役人にあいさつをする。
「では、封印の場所に案内しましょう。私に着いてきてくだされ。」役人の案内に従い、八人は応接間を出る。
着いたのは、朱里城の宝物庫だった。役人が鍵を開け、中に入る。中には、中華の国との交易で得た宝物や、大きな陶器のシーサー、ヤンバルクイナの剥製、何百年ものの古酒が綺麗に並べられている。
「の、飲みてぇ〜!!」ヘイオスは年代ものの古酒を見てよだれを垂らす。
「こら!ヘイオス!暴走するな。」ヤラキが必死に止める。
数々の宝に、スドウも目を光らせる。学者の血が騒ぐようだ。

役人の案内で、八人は宝物庫の奥に着いた。目の前は壁で、何もない。
「何にもないですけど、どこにあるんですか?」サクーンが尋ねる。
役人はニヤリと笑い、壁を押す。すると、隠し階段が現れた。サクーンは驚いて転ぶ。
「さあ、行きますぞ。」役人を先頭に階段を下りる。階段を降り切ると、そこには神秘的な空間が広がる。鍾乳洞だ。
「なるほど。朱里城の地下はこのような空間になっていたのか。ここに広がる神秘的なオーラ、つまり、この風水の力が、伝説の武具を封印するのに適しているんだな。」スドウが分析した。
一行はさらに奥に進む。奥に進むと立派な宝箱がある。役人は小さな声で、宝箱に向かい呪文を唱える。すると、中からまばゆい光が飛びだす。一行はあまりに強烈な光に、一瞬目を閉じる。強烈な光がおさまり、八人の目に視力が戻る。八人は恐る恐る宝箱の中を覗く。
そこにあったのは、三線だった。




帰り道


一同、目を丸くする。
「伝説の武具、…だよね?」フィロヤがスドウに尋ねる。
「た、たぶん。」スドウも信じられない。
「武器でもなければ、防具でもないけど。」マサーも驚く。
「宴会には使えるんじゃないか?」サクーンは笑うしかない。
「そうだな。人類、みんな兄弟。戦っちゃいけないよってことかな?」ヤラキがおどける。
「さすがに違うだろ。」トゥーマコが突っ込みを入れる。
「まぎれもなく、これは伝説の武具の一つ、ナデューサの三線。と、私たちには伝えられています。」役人も自信のない表情になる。
「私がこの仕事を引き継ぐときに、先代の方にも尋ねたのですが、先代にもこの三線の名前しか伝えられていませんでした。王室の宝物庫のさらに奥深くに隠されていたことからも、伝説の武具ということで、間違いはないはずです。お力になれなくて、申し訳ない。」役人は肩を落とす。
「そんなことないです。あなたのおかげで、僕たちは伝説の武具を揃えることが出来ました。とても感謝しています。」マサーが礼を言う。
「ここから先は学者としての僕の役目です。必ず使い方を調べてみせます。」スドウの目に気合がみなぎる。
「とりあえず、大学に戻ろうぜ。疲れたわ。」ヘイオスはぐったりしている。
「俺も。お腹空いた〜。」サクーンはお腹を鳴らす。鍾乳洞にサクーンの腹の音が響き渡る。
「そうだね。大学に戻った方が、ナデューサの三線についても調べやすいし、今日はもう帰ろう。僕は研究室にこもるよ。」スドウはナデューサの三線を見つめる。
一行は階段を上り、宝物庫から出た。そのまま、役人に案内されて守礼の門のところまで歩いた。
「みなさんのご武運を祈っています。」役人が丁寧に八人を見送る。
八人も役人に礼を言う。

一行は、伝説の武具の最後の一つ、ナデューサの三線を手に入れた。

八人は朱里の坂道を下って、大学に帰る。夕暮れが、朱里の街並みをオレンジに染める。
帰り道、伝説の武具が揃ったこともあり、会話が盛り上がる。
「これで、勝ったも同然。俺たちは無敵だな。」サクーンはセイゴン並みの天狗になる。
「油断は禁物だよ。俺たちはファットバギーの弟と戦ったけど、もう少しでやられるところだったんだ。」マサーは死闘を思い出す。
「俺たちも女幹部と戦ったけど、ギリギリだったよ。あんなやつらが心酔するファットバギーは、恐ろしい強さだと思う。」フィロヤが珍しく真剣な顔をする。
「気を引き締めないとな。万が一、伝説の武具が通用しなかったときのことも考えないと。」ヤラキは不安そうな顔をする。
「何かあったのか?」トゥーマコがヤラキに聞く。
「ファットバギーの弟も、タレパンダを持っていたんだ。なんとかガリオンの盾のおかげで倒すことが出来たんだけど、そいつはファットバギーのタレパンダはこんなものじゃないって言っていたから、心配なんだ。」ヤラキが説明した。
「その時は、その時やろ。心配しなくても、俺には奥の手があるから、心配するな。」ヘイオスがヤラキに声をかける。
「その奥の手ってのは何なんだ?」トゥーマコはヘイオスに聞く。
「今は言えない。まっ、もしもの時のお楽しみにしといてや。」ヘイオスは笑う。
「ってゆーか、セイゴン。お前最近元気なくない?最近あんまり喋らないよな。体の調子でも悪いんか?」ヘイオスがセイゴンを心配する。
「ん〜、別に。」セイゴンが答える。
「そう言われたらそうだよな。大丈夫か?」ヤラキも心配する。
「大丈夫だよ。気にすんなよ。」セイゴンが笑う。
「あ〜あ。絶対ヘイオスがいじめ過ぎたせいだぜ。」サクーンはヘイオスを見る。
「それ、あるかも。」フィロヤもヘイオスを見る。
「お、俺!?」ヘイオスが焦る。
「お前のせいじゃないから、そんなに焦るなよ。」セイゴンがヘイオスをチクリと刺す。
「な、なんだと〜!」怒ったヘイオスが、セイゴンを追いかけまわす。
みんなはいつもどおりの風景に安心して笑うのだった。



見事な夜


大学に戻った一行は、とりあえずシゼンカンの部屋で休む。スドウは早速研究室にこもり、ナデューサの三線について調査する。

「あ〜、風呂入りたい。」ヘイオスがつぶやく。
「シャワーだったら、武道場のところにあるって、先生が言ってたぜ。」フィロヤが思い出す。
「良いね。じゃ、入りに行こうぜ。んで、今日はゆっくり休もう。」サクーンもさっぱりしたい様子だ。
七人はシャワーを浴びに武道場に行くことに。もちろん、問題児ヘイオスは冷たい水を、みんなに掛けるなど、やらかすのだった。普段は冷静だが、これには怒ったマサーは、どこから見つけてきたのかわからないが、水鉄砲でヘイオスにやり返す。ヘイオスもやり返し、ヤラキも乗ってきて、最終的に、みんなで水の掛け合いになった。シャワーを浴び終わった七人が大学の中庭で休んでいると、ハーフっぽい顔をした男と、小さい男が、バーベキューの準備をしている。
ハーフっぽい顔をした男とトゥーマコは目が合う。そして、ハーフっぽい顔をした男が話しかける。
「今からバーベキューするけど、やったぁーもするか?」
フィロヤが通訳する。
「お前らも、バーベキューするかってさ。」
「する!する!!」ヘイオスは即答した。
「良いねぇ。腹減ってるし、しようぜ。」サクーンも賛成。
「やったぁーノリ良いな。わーの名前はリョーマ。で、こっちの小さいのがトモヒロ。よろしくな。」ハーフっぽい顔をした男の名前はリョーマというようで、小さいのがトモヒロというらしい。みんなで協力をして準備をする。
バーベキューは、お酒も入ったこともあり、とても盛り上がった。
「おっ!ヘイオス、お前イケる口だな。もっと飲め飲め。」リョーマはヘイオスのことを気にいった。
「リョーマも飲め!泡盛まーさん(美味しい)!!」ヘイオスもノリノリだ。
トモヒロは手拍子に合わせて踊る。一緒に、サクーンとマサーも踊る。
サクーンの顔は泡盛を飲んだせいで真っ赤だ。
ヤラキとフィロヤが話をしていると、変な髪形をしている男が絡んできた。何を言っているのかわからない。別の国の言葉のようだ。
「あ〜、ごめん、ごめん。中華語で話しかけちゃった。いや〜、留学してた時の癖がポロっと出ちゃうんだよね。」この、うざい男の名前はノリタカというらしい。初めはうざいと思ったが、話してみると良い奴なので、フィロヤとノリタカは意気投合する。

「あの〜、君たちに興味があるんだけど、インタビューしても良いですか?」男がトゥーマコに話しかける。名前はジョッキーというらしい。ジョッキーはジャーナリストを目指していて、スドウから面白い奴らが来ていると聞き、話を聞きに来たのだ。
トゥーマコとジョッキーは、これまでの旅の話で盛り上がる。

ヤラキが一人キョロキョロしている。
「どうした?」トゥーマコが話しかける。
「セイゴン見なかったか?」ヤラキはセイゴンを心配しているようだ。
そこに、べろべろに酔ったサクーンがやってくる。
「セイゴンなら〜、疲れたって言って〜、シゼンカンの部屋に戻ったぜ〜。」サクーンが教える。
「そうか。最近なんか様子がおかしいんだよな。心配でよ。」ヤラキは優しい。
「でも、部屋戻るときのセイゴンは普通だったぜ〜。大丈夫だって〜。」サクーンはセイゴンの様子を伝える。
「お前ら何してるんだ〜??飲もうぜ、飲もうぜ〜!」酔って良い感じのヘイオスが三人を呼ぶ。
「今日はこういう日だし、今はとりあえず楽しもう。」トゥーマコが笑顔でヤラキに話しかける。ヤラキも笑う。
「トゥ〜マコ〜、ものまねやって〜!」フィロヤがトゥーマコに絡む。
「やれやれー!」ヤラキも酔いが回ってきた。
「おーい、ヘイオスが女口説いてるぞー!」
「うげぇ〜、サクーンが吐いた〜!」
「オトーリ回せ回せ〜!次の親誰か〜?」
「フィロヤどこ行った〜?」
「芝生の上で寝てる〜!」
「シマーぶっかけろー!」
楽しい宴は深夜まで続いた。
近所から苦情がきてやっと、バーベキューはお開きになった。六人はシゼンカンの部屋に戻ってきた。セイゴンは先に寝ている。それを見て、ヤラキは安心する。
六人は布団に入った。

「少し、話していいか?」トゥーマコがみんなに聞く。
「ええで〜。」酔ったヘイオスが答える。
みんな大丈夫なようだ。
「俺、この旅に出るまで、体は村一番でかいくせに、虫も殺せない小心者だったんだ。けど、旅に出て、伝説の武具探して、敵と戦ったりしてさ、だんだん変わって来れている気がするんだ。で、考えたんだけど、それって、みんなのおかげだと思うんだ。まっ、何が言いたいかというと、みんなありがとっていうこと。おやすみっ!」
「あっ!言いたいこと言って、トゥーマコ寝たふりしてる!」フィロヤが照れているトゥーマコをからかう。
「俺もお前らに会って、いろいろ変われたぜ〜。特技は縄跳びの二重飛びって言えるし。」サクーンが笑う。
「俺もナーゴの町から出たことなかったけど、こうやってみんなで旅出来て嬉しいぜ。ありがとな。」ヤラキは純粋だ。
「俺も良い経験できてると思う。南部に来ていろいろな経験が出来たことは、人生の中で大きな経験になったと思う。俺も、ありがとう。」マサーも礼を言う。
「けっ!お前ら、男同士で気持ち悪いんだよ。…ほんま、おおきに。」ヘイオスも控えめに礼を言う。素直じゃない奴だ。
「俺もみんなと出会えて、身長がでかくなった気がするぜ。みんなありがとう。って、オイっ!誰か、突っ込んでくれよ〜。」フィロヤが困っている。みんな大声で笑う。

シゼンカンの部屋は、朝方まで笑い声が絶えないのだった。



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