原始仏典（ダンマパダなど）コミュの落ちていく人々

自由訳ダンマパダ
第二十二章『落ちていく人々』

嘘をつく人、悪いことをしておきながら「自分はしてない」と言い張る人、
そういった人たちは死んだ後に悪いところに落ちていきます。
それは来世に悪い行いをしたという原因をもっていった結果です。

たとえ黄色の僧衣を着ていても悪いことばかり考えて、
ちっとも悪い行いを慎まない人は、
その悪い行いが原因となって死んだ後に悪いところに落ちていきます。

悪い行いばかりしているのに、
ずうずうしく信心深い人たちから食べ物を分け与えてもらう人は、
火炎で熱くなった鉄球を食べなさい。

怠けていて他の奥さんと不倫する人は、四つの災難にあいます。
災いをまねきます。
夜が怖くて眠れなくなります。
他人から非難されます。
悪いところに落ちていきます。

災いをまねき、
悪いところに落ちてゆき、
恐怖におびえた二人に、
重い罰が与えられます。
したがって不倫はしないようにしてください。

茅草は持ち方を間違えると手を切ります。
修行も間違った方法で行なうとかえって悪い結果を招きます。

だらしがなくて、
快楽のおもむくままに行動して、
正しい行いをしないのならば、
大きな成果は望めません。

もしやらなければいけないことを見つけたならば、
ためらわずにやるべきです。
何としてもやりとげてください。
ぐずぐずして馬鹿げたことばかりする人々は、
いろいろなところにたくさんの塵をまきちらすだけです。

悪いことをするぐらいだったら、
何もしないほうがまだましです。
なぜなら悪いことをした後は、必ず後悔するからです。
善いことをすることは、とても善いことです。
なぜなら善いことをした後は、絶対に後悔しないからです。

固く高い塀のある城下町のように、
そのように自分を守ってください。
一瞬でも時間を無駄にしないでください。
ぐだぐだ悪いことばかりして時間を無駄にした人は、
悪いところに落ちて後悔して苦しむのです。

恥じなくてもいいことを、いちいち恥ずかしがって、
本当に恥ずかしいと思わなくてはいけないことを、恥ずかしがらない。
そのようなことをしていたら、間違った見方しかできなくなって、
悪いところに落ちていきます。

恐れる必要がないことに恐れをいだいて、
本当に恐れなくてはいけないことに、まったく恐れない。
そのような人々も、間違った見方しかできなくなって、
悪いところに落ちていきます。

してはいけないことを、してもいいことだと思い込み、
しなければいけないことを、しなくてもいいと思いこむ、
そのような人々も、間違った見方しかできなくなって、
悪いところに落ちていきます。

してはいけないことを、してはいけないことだと知り、
しなければいけないことを、しなければいけないことだと知る、
そのような人々は、正しい見方ができるようになって、
善いところに行くことができます。