原始仏典（ダンマパダなど）コミュの汚れ

自由訳ダンマパダ
第十八章『汚れ』


あなたは枯葉のように年老いていく存在です。
閻魔大王は見ています。
死は確実に近づいています。
しかし死出の旅に必要なたくわえを何も持っていないのです。

したがって自分の拠り所を作ってください。
早めに気づいてください。
賢くあってください。
煩悩を払い除き、やましいことがなければ、
天の神様の場所に行くことができるでしょう。

あなたは人生の終わりに近づいています。
閻魔大王は近くに来ています。
しかし本当に安らげる場所も知らず、
死出の旅に必要なたくわえを何も持っていないのです。

したがって自分の拠り所を作ってください。
早めに気づいてください。
賢くあってください。
煩悩を払い除き、やましいことがなければ、
生きることと、老いることに悩むことがなくなるでしょう。

賢い人は瞬間、瞬間に少しずつでも心の汚れを落としていきます。
あたかも鍛治工が銀の汚れを落としていくように。

鉄のサビは鉄から出てきたものに関わらず、
鉄そのものをだめにしてしまいます。
それと同じように悪い行為をした人は、
自ら作ったその悪い原因によって、
より苦しい世界に落ちてしまうのです。

聖典も読まれなければ廃れ、
家も修理しなければ壊れ、
身なりも整えなければ悪くなり、
修行者も気づきを怠ればだめになります。

婦人は不倫をすべきではありません。
慈悲深い人は物を惜しむことをすべきではありません。
これらの悪い行為はこの世でもあの世でも常に汚れです。

しかし本当にひどい汚れは何もわからずに迷っていることです。
修行者は真実を知り、心の迷いをなくしてください。

カラスのように厚顔無恥で、
他人を攻撃し、自信過剰な人。
世の中ではそんな心が汚れた人は生活しやすいです。

恥を知り、いつも清らかであろうと思い、
何に対しても執着しないで、謙虚で慎み深く、
教えに基づいた正しい生活をする人。
世の中ではそのような清く正しい人は生活をしにくいです

生き物を殺し、
嘘をつき、
盗みを働き、
他人の奥さんと不倫をし、
酒に溺れアルコール中毒になる。
このような人は根っこのないひ弱な木のようなものです。

皆さん聞いてください。
恥を知らないことは悪いことです。
欲望のままに生きる、
正しくないことを平気で行なう。
そのような悪い行為をして、
自分自身を苦しめることがないようにしましょう。

食事の布施をしてくれる人は、
純粋な信仰による喜びによって、
食事を分け与えてくれるのです。
したがって布施された食事にたいして、
「これは好きではない」「この人からは受けたくない」
などの選り好みをしているようであるならば、
その修行者は昼も夜もどんなときも心の安らぎを得ることはありません。

もしも好き嫌いの感情を捨てて無くしたならば、
修行者は昼も夜もどんなときも心の安らぎを得ることができます。

欲望より激しい炎はなく、
怒ることよりひどい不運はなく、
何も見えずに迷うことほど人を束縛する網はなく、
「もっと欲しい」と思うことほどの激流はありません。

他人の失敗は見やすいけれども、
自分の失敗は見えにくいものです。
お米の籾殻を慎重に息を吹いて注意深く探すように、
他人の失敗を注意深く見ようとします。
けれども自分の失敗はすぐに見えないように隠してしまいます。
それはあたかも賭博師がサイコロの目をイカサマするようなものです。

他人の失敗ばかりを気にかけて怒りまくる人は、
自惚れの気持ちが増すばかりです。
その人は煩悩を無くす事から遠ざかります。

空想では道を開けません。
見かけばかりを気にしているような人は正しい道を歩む人ではありません。
世間の人は空想を楽しみますが、修行を完成した人は空想を楽しみません。

空想では道を開けません。
見かけばかりを気にしているような人は正しい道を歩む人ではありません。
生じたものが永遠に存在するということはありえません。
生じたものは必ず滅びるという真実を知った人は、
なにが起こっても動揺することがないのです。