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大谷光瑞の魅力コミュの随筆百則 55

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二 牛黄は薬である。香ではない。梵名はgorocanaである。Goとは牛であり、rocanaは光輝の意味である。牛の膽汁より生じる一種の病的な産物であり、黄色で光沢あることから名付けたものだろう。幾千の屠牛は至るところで行われるが、牛黄はその内 万に一、二に過ぎない位である。思うに、鯨のambergrisと同じである。日本の漢薬と現在中国に於いて極めて貴重である薬材としている。印度ではサーモニエル・ウイリアムの字書によると、沈静、強壮、駆虫などの薬として用いられるという。薬用として有効であるから、洗溶剤に加えるものなのだろうか。香気はないが、必須品としている。不空羂索経中の香薬にも牛黄を記述していることから、インドでは貴重な薬としている。

三 苜蓿香 梵語ではsprka またはsephalikaといい、学名はサー・モニエル・ ウイリアムの字書によると、 Trigonella cornieulataを充てている。 苜蓿の学名は Medicago sativaであって、全く別物である。しかし、Trigonellaも豆科であるから、義浄三蔵は類似の物であり、唐人の耳目に親しんでいるものを捜して苜蓿として、更に塞畢栗迦の梵音をつけて、その正名を明らかにした。この種類の草は微発酵をする時に、芳香を放つ。しかし、香料植物ではない。薬用も重用されず、恐らくは微発酵の芳香を利用したのだろう。私はこの植物(Trigonella)を知らない。だから、その香りを判断できない。台湾にもない。

 四 麝香 日本人は皆知っている。これは梵名でMahabhagaを使用している。この字はサー・モニエル・ ウイリアムの字書によると、全く麝香の意味がない。Mahaは大の意味、bhagaは部分あるいは一角度の意味で、これを合わせて幸運の意味としている。ここには何も麝香と関連はない。しかし、義浄三蔵は 莫訶婆訶の字を充てて梵音を現し、原本にもMahabhagaの字を用いている。この点では亳も疑いを容れる余地はない。恐らく、上代にこの字を用いていたのだろう。幸運の意味から察すると、之を服用すれば幸福になるとの意味なのだろうか。

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