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反原発!原子力発電反対!!コミュの血税3兆円以上国民に隠し合意と放置

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六ヶ所再処理東電・経産撤退合意’02 とその後の放置

六ヶ所村核燃再処理工場、東電・経産首脳が「撤退」02年に一致


2011年12月02日 16時30分00秒

毎日新聞からスクープがでました。

なんと2002年に東電と経産省首脳の間で、
六ヶ所村再処理工場からの撤退が極秘に協議され、撤退の
密約までできていたという内容。しかしその後に東電の六ヶ所以外での
トラブル隠しが表面化し、幹部が辞任するなどして実現しなかったのだという。


毎日新聞は、このことを報じた記事の後にも次のような追加記事を出してい
ます。


「再処理事業推進の両輪である東京電力と経済産業省のトップらが、撤退に
向けて極秘に協議していた事実は、使用済み核燃料のすべてを国内で再処
理する「全量再処理路線」が当初から破綻していたことを物語る。「国策
民営」の両当事者が経済性、安全性に疑問を持つ事業が現在まで続いてい
る点に、原子力政策の病巣があると言える。」


非常に的確な指摘だと思います。使用済み核燃料の「全量再処理路線」は
初めから破綻していたのです。そのことを当事者が認識していながら、そ
の後、9年間もそれを隠していた。許しがたいことです。「原子力政策の
病巣」との指摘がありますが、僕は犯罪行為だと思います。こうしたこと
を放任していた当時の政府、関係者の処罰が必要です。



今回明らかになった事態は、原子力行政をめぐる政府・東電などの言説が
信用できないことをますます物語っています。自分たち自身で展望を失って
いながら大嘘を突き通して、ここまで六ヶ所村再処理工場の稼動への試みを
ひっぱってきたのですから。肝心なことは、こうした事実の隠蔽を繰り返し
てきた同じ東電と経産省が、現在の事故処理を担当し、情報を一切伏せて、
自らに都合のよい情報だけを流しているということです。そこに現にある
重大な危機の隠蔽の可能性が懸念されます。



それにしても、「もんじゅ廃炉」の検討方針が、いわば政府の「管理」のも
とに出されてきたことに対し、今回の六ヶ所村再処理工場の破産的事態は、
新聞社による暴露で明らかになりました。それまでもリークだとうがった見方
をすることもできますが、僕はそうではないと思います。政府の目論見の範疇
を越え出るものであると思われます。それだけにこの点の追求を行うこと。
今回の暴露を踏まえて、六ヶ所再処理工場からの即時全面撤退を、政府に
求めていくことが大事だと思います。


さらにウォッチを続けます。


******


青森・六ケ所村の核燃再処理工場:「撤退」02年に一致 東電・経産首脳が協議
毎日新聞 2011年12月2日 東京朝刊

◇建設費膨らみ 会長辞任で白紙

核燃サイクルを巡り、東京電力と経済産業省の双方の首脳が02年、青森県
六ケ所村の使用済み核燃料再処理事業からの撤退について極秘で協議してい
たことが関係者の証言などで分かった。トラブルの続発や2兆円超に建設費
が膨らんだことを受け、東電の荒木浩会長、南直哉社長、勝俣恒久副社長と
経産省の広瀬勝貞事務次官(いずれも当時)らが撤退の方向で検討すること
で合意し、再協議することを決めた。


しかし3カ月後、東京電力トラブル隠
しが発覚し、荒木、南両氏が引責辞任したことから実現しなかったという。


毎日新聞は出席者の氏名や協議の時期、目的などが書かれた経産省関係者の
メモを入手し、協議の関係者からの証言も得た。首脳による協議が判明した
のは初めて。


核燃サイクルを巡っては高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃炉を
含め継続の可否が検討される見通しでサイクルのもうひとつの柱である再
処理事業でも東電、経産省のトップが9年も前から「撤退を検討すべきだ」
と認識していたことは、内閣府の原子力委員会が来年夏をめどに進める原子
力政策の見直し作業に影響しそうだ。


メモや関係者によると、協議は経産省側が「六ケ所村(再処理工場)はいろ
いろ問題があるようだから首脳で集まろう」と呼びかけて実現し、02年
5月ごろ、東京都内のホテルの個室で行われた。首脳らは「撤退の方向で
検討に入る」との意見で一致し、具体的な進め方を再協議することを決めた。
さらにその後、撤退する際に青森県側への説明役を務める東電担当役員も
決定したという。


六ケ所村再処理工場の建設費は事業申請時(89年)は7600億円。しか
し使用済み核燃料貯蔵用プールからの漏水が相次ぐなどトラブルが続発し、
2兆円を超えることが確実になっていた。本格操業すると将来の解体費用
などとしてさらに1兆円以上必要になる。東電など複数の電力会社幹部から
「こんなの(再処理事業を)やっても大丈夫なのか」と懸念の声が上がって
いたため、経産省側が協議の場を設けたという。しかし02年8月、部品の
ひび割れなどを隠蔽(いんぺい)した東電トラブル隠しが発覚し荒木、南
両氏が辞任、再協議は実現しなかった。


荒木氏(現東電社友)は「記憶が不確か」として取材を拒否。南氏(現顧問)
は協議について「記憶にない」とする一方「当時、経産省との間で再処理を
やめられないか相談が行われており、荒木氏や勝俣氏と議論した」と明かし
た。勝俣氏(現会長)も協議の有無には答えなかったが「再処理をやるかや
らないか5回ぐらい社内で経営会議を開いた」と述べた。広瀬氏は「まった
く記憶にない」と話した。【核燃サイクル取材班】


==============

■ことば

◇六ケ所村の再処理工場

使用済み核燃料から再利用可能なウランとプルトニウムを取り出す工場。
東京電力の連結対象会社「日本原燃」(青森県六ケ所村)が建設・運営して
いる。極秘協議があった02年当時、工場に放射性物質は流れていなかった
が、04年に劣化ウランを流すウラン試験、06年に使用済み核燃料を流す
アクティブ試験に移行。高レベル廃液をガラスで固める工程でトラブルが
発生し08年12月以降、試験は中断している。完成予定時期は18回延期
され現在は来年10月。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111202ddm001040002000c.html

*****


核燃再処理:経産と東電の「全量再処理」当初から破綻
毎日新聞 2011年12月2日 2時30分(最終更新 12月2日 6時10分)

再処理事業推進の両輪である東京電力と経済産業省のトップらが、撤退に
向けて極秘に協議していた事実は、使用済み核燃料のすべてを国内で再処
理する「全量再処理路線」が当初から破綻していたことを物語る。「国策
民営」の両当事者が経済性、安全性に疑問を持つ事業が現在まで続いてい
る点に、原子力政策の病巣があると言える。


関係者によると、04年2月ごろまでは東京電力の役員らがたびたび経産
省や経産省資源エネルギー庁を訪れ、撤退を模索していた。建設費の膨張、
トラブルの続出に加え、04年1月には六ケ所村再処理工場を稼働させれ
ば約19兆円もの費用がかかるとの試算も公表された。見通しは悪くなる
一方だが撤退を表明すれば責任問題に直結するため、経産省も東電も撤退
方針を打ち出さなかった。


「原子力ムラ」の抵抗も激しかった。その一つが、工場稼働の妨げになる
として内閣府の原子力委員会やエネ庁の一部幹部が、使用済み核燃料受け
入れを提案する02年10月のロシアの外交文書を隠した問題だ。当時の
経産省幹部は文書の存在を毎日新聞の報道(11月24日付朝刊)で初め
て知り「文書を把握していれば代替案としてロシアへの核燃料搬出を提示
でき、事業撤退への道が開けたかもしれない」と悔しがった。


結果として再処理事業は継続され、19兆円は産業用・家庭用の電気料金
に上乗せされている。企業が払う電気料金も最終的に商品価格などに上乗
せされていると考えると、国民1人当たり約15万円という計算だ。国民
負担まで強いた再処理工場は今も稼働しておらず、破綻ぶりは一層明らか
になっている。【清水憲司、太田誠一、松谷譲二】


http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111202k0000m020118000c.html



http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/6db86b71015e753215f8036a5d8cbcce




核燃再処理:経産と東電02年に「六ケ所」から撤退で一致

 核燃サイクルを巡り、東京電力と経済産業省の双方の首脳が02年、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理事業からの撤退について極秘で協議していたことが関係者の証言などで分かった。トラブルの続発や2兆円超に建設費が膨らんだことを受け、東電の荒木浩会長、南直哉社長、勝俣恒久副社長と経産省の広瀬勝貞事務次官(いずれも当時)らが撤退の方向で検討することで合意し、再協議することを決めた。しかし3カ月後、東京電力トラブル隠しが発覚し、荒木、南両氏が引責辞任したことから実現しなかったという。

 ◇会長の辞任で白紙に
 毎日新聞は出席者の氏名や協議の時期、目的などが書かれた経産省関係者のメモを入手し、協議の関係者からの証言も得た。首脳による協議が判明したのは初めて。核燃サイクルを巡っては高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃炉を含め継続の可否が検討される見通しでサイクルのもうひとつの柱である再処理事業でも東電、経産省のトップが9年も前から「撤退を検討すべきだ」と認識していたことは、内閣府の原子力委員会が来年夏をめどに進める原子力政策の見直し作業に影響しそうだ。

 メモや関係者によると、協議は経産省側が「六ケ所村(再処理工場)はいろいろ問題があるようだから首脳で集まろう」と呼びかけて実現し、02年5月ごろ、東京都内のホテルの個室で行われた。首脳らは「撤退の方向で検討に入る」との意見で一致し、具体的な進め方を再協議することを決めた。さらにその後、撤退する際に青森県側への説明役を務める東電担当役員も決定したという。

 六ケ所村再処理工場の建設費は事業申請時(89年)は7600億円。しかし使用済み核燃料貯蔵用プールからの漏水が相次ぐなどトラブルが続発し、2兆円を超えることが確実になっていた。本格操業すると将来の解体費用などとしてさらに1兆円以上必要になる。東電など複数の電力会社幹部から「こんなの(再処理事業を)やっても大丈夫なのか」と懸念の声が上がっていたため、経産省側が協議の場を設けたという。しかし02年8月、部品のひび割れなどを隠蔽(いんぺい)した東電トラブル隠しが発覚し荒木、南両氏が辞任、再協議は実現しなかった。

 荒木氏(現東電社友)は「記憶が不確か」として取材を拒否。南氏(現顧問)は協議について「記憶にない」とする一方「当時、経産省との間で再処理をやめられないか相談が行われており、荒木氏や勝俣氏と議論した」と明かした。勝俣氏(現会長)も協議の有無には答えなかったが「再処理をやるかやらないか5回ぐらい社内で経営会議を開いた」と述べた。広瀬氏は「まったく記憶にない」と話した。【核燃サイクル取材班】

 ◇六ケ所村の再処理工場
 使用済み核燃料から再利用可能なウランとプルトニウムを取り出す工場。東京電力の連結対象会社「日本原燃」(青森県六ケ所村)が建設・運営している。極秘協議があった02年当時、工場に放射性物質は流れていなかったが、04年に劣化ウランを流すウラン試験、06年に使用済み核燃料を流すアクティブ試験に移行。高レベル廃液をガラスで固める工程でトラブルが発生し08年12月以降、試験は中断している。完成予定時期は18回延期され現在は来年10月。

毎日新聞 2011年12月2日 2時30分

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111202k0000m020117000c.html

コメント(8)


【明日に向けて】
六ヶ所村核燃再処理工場、東電・経産首脳が「撤退」02年に一致
2011/12/02
http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/6db86b71015e753215f8036a5d8cbcce


このトピックの本文は、タメになるなぁ。

19兆円の請求書
http://kakujoho.net/rokkasho/19chou040317.pdf


【Wikipedia】
六ヶ所村核燃料再処理事業反対運動
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E3%83%B6%E6%89%80%E6%9D%91%E6%A0%B8%E7%87%83%E6%96%99%E5%86%8D%E5%87%A6%E7%90%86%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E5%8F%8D%E5%AF%BE%E9%81%8B%E5%8B%95

【原子力資料情報室】
とめよう!六ヶ所再処理工場
http://www.cnic.jp/knowledgeidx/rokkasho

【予告編】六ヶ所村ラプソディー 鎌仲ひとみ監督作品
4:44
高評価 11 人、
低評価 1 人
視聴回数 3,686 回
2011/05/08
http://www.youtube.com/watch?v=ibjW-NaCUL8

核サイクル "原子力が支える村"...六ヶ所村の真実
23:51
高評価 152 人、
低評価 17 人
視聴回数 64,743 回
2011/06/17
http://www.youtube.com/watch?v=0ObbLdC0Kjg

原発の問題って、核燃料サイクル全体で見ないとマズイと考えてるんですけど、原発だけでもアホみたいにあるので、めんどくさいですね。って、どれくらい税金使ってんだよ。って感じですが、それくらいおいしい産業なのでしょう。

このコミュ、どれくらいの人がROMしていて、どのくらいの人が再処理工場に目を向けてらっしゃるかわかりませんが、こっちのコミュが過疎になってるようなので、良かったらどうぞ。

[mixi] 青森県六ヶ所再処理工場やめて! http://mixi.jp/view_community.pl?id=709209

ここ、事故前から放射能のことを言うのは風評被害だとかいうような工作員じみた人が2人ぐらい私が知ってるだけでいて、前からそういう人がいて、今の低線量被ばく無視、食べて応援の風潮ができるように準備されていたんだなあ。としみじみ思います。

【東京新聞】
核燃料サイクルに12兆円 コスト年1600億円 国民負担続く
2015年11月17日
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015111790071021.html


■核燃サイクル、認可法人設立へ=自由化で政府関与強化―経産省見直し案
(時事通信社 - 11月30日 15:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3736492

>>[1]
>>[2]
>>[5]


�仝業�と国家
第3部「電力改革の攻防」
「19兆円の請求書―止まらない核燃料サイクル―」
http://www.47news.jp/47topics/tsukuru/article/post_31.html

 「19兆円ですよ。そんな巨額の金を、こっそりと電気料金に上乗せしていいんですか」。2004年の春、経済産業省の一室で上司に詰め寄る若い官僚たちがいた。使用済み核燃料を再処理、プルトニウムなどを取り出す核燃料サイクル事業。これに膨大な費用をかける愚かしさを、推進する立場の経産官僚が説いた。クーデターの始まりだった。

 東京電力福島第1原発事故でサイクル事業も岐路に立つ。7年前の官僚たちの行動が、今再び、重い問いを投げかける。

最後のチャンス

 「19兆円の請求書―止まらない核燃料サイクル―」と題する文書が霞が関や永田町を飛び交った。作成者は彼らだ。文書は

�〆峠萢�工場を運用すると、総額で19兆円、場合によっては50兆円がかかる

��高速増殖炉の実用化のめどが立っていない

�J�射性廃棄物の体積が大幅に増加する―

などと指摘。「国は時代遅れになった政策の誤りを認められない。費用は国民の負担に転嫁されようとしている」と告発した。

 青森県六ケ所村の再処理工場では、プルトニウムなどを使った試運転が始まろうとしていた。一度始まると施設が汚染され、中止にも膨大な費用がかかる。彼らは「今が最後の機会」と思った。

自由化と交換

 サイクル事業について関係者は「電力業界も乗り気ではなかった」と証言する。「会社の判断でやめると経営責任を問われるが、国が中止するなら従うと言っていた」と言う。そもそも「19兆円」は業界自身の試算だ。

 費用の問題を解決するため、東電をはじめとする電力業界は並外れた政治力を発揮する。元官僚によると、03年に電力自由化の枠が拡大される際、電力業界は交換条件として、将来に予想される膨大な再処理費用を、電気料金に上乗せすることを国に要求。自民党政権はこれを受け入れた。

 「文書」が疑問を投げかけたのはこの点だ。事業の安全性や経済性を問題視する声は多く「できのいい怪文書」と言われた文書は一時、サイクル路線中止への流れをつくるかに見えた。

 だが結局は、サイクル推進の立場の政治家や電力業界にあっけなくつぶされ、官僚たちは左遷。クーデターは頓挫し、ある者は役所を去った。

 再処理費用の"前払い"は開始され、これまでに既に2兆円超が積み立てられている。

廃止にも難問

 原発事故を受け、菅直人首相はサイクル事業の見直しを表明。廃止も現実味を帯びてきた。事業は取り出したプルトニウムを使う高速増殖炉があってこそ。ある官僚は「(福島の事故では)水の冷却であれだけ苦労している。国民は『冷却材にナトリウムを使う増殖炉がうまくいくわけがない』と思うだろう」と指摘する。

 六ケ所村の再処理工場も、技術的な問題でつまずき、07年末から事実上停止状態だ。既に機器は汚染され、解体にも数千億円がかかるという。積み立てられた2兆円を充てる案もあるが「事故の賠償に充てるべきだ」との意見もあり、簡単にはいかない。

 一方、再処理工場や各原発では使用済み燃料がたまり続けている。どちらの保管施設も満杯に近く、原発の運転継続が危ぶまれる状況だ。

 前進も後退もままならない使用済み核燃料の再処理問題。原発事故で露呈した原子力政策の長年の矛盾が、行政と業界にのしかかっている。

(浅見英一、新居一樹)

19兆円の請求書
http://kakujoho.net/rokkasho/19chou040317.pdf


エリート官僚は2度負けた? 原発を疑い、いま政策をベンチャー企業で
216円(税込)
大鹿靖明
2014年11月06日
http://astand.asahi.com/webshinsho/asahi/asahishimbun/product/2014102900006.html

エリート官僚は2度負けた? 原発を疑い、いま政策をベンチャー企業で
(5500文字)

 「ピカイチ」と期待されながら原発政策に異を唱え、行動した官僚がいた。最初は「核燃をやめたい」との電力業界幹部の本音を聞いた資源エネ庁時代、使用済み核燃料の再処理事業にかかる膨大な費用を疑問視した。その資料「19兆円の請求書」が公になると上司は豹変、経産相や青森県、業界原発部門の怒りを買った。退官して6年、福島原発事故後に民主党政権から声がかかり、再び「核燃料サイクル施設の中止」「2030年代に原発ゼロ」を目指したが……。安倍政権が再稼働を急ぐいま、バイオベンチャーの現場からエネ政策をめぐる国民的議論の必要性を訴える。

◇第1章 エリート官僚、原発を疑う
◇第2章 世論に止めてもらおうと…
◇第3章 原発ゼロへ、トップ動かす
◇第4章 ゼロの議論、反映できた
第1章 エリート官僚、原発を疑う

 伊原智人(46)はいま、グリーン・アース・インスティテュートというベンチャー企業の社長をしている。直訳すると「緑の地球研究所」という大仰な社名だが、従業員は16人、2011年設立の、ささやかな会社である。
 サトウキビの搾りかすやトウモロコシの葉っぱ。食べられずに捨てられる農業廃棄物を燃料やアミノ酸に変える――。そんなバイオベンチャーだ。本社は東大キャンパス内の一室にある。
 東京駅から1時間余り。千葉県木更津市に研究所を借りた。「いまエタノールをつくっています」。伊原が専用タンクの前でそう説明してくれた。いまや作業着姿がすっかり板についた彼は、民主党政権で「2030年代に原発ゼロ」を目指した官僚だった。

 12年夏。「再稼働、はんたーい」「原発を止めろー」。官邸前の抗議行動に集う人たちの声は、伊原の職場によく響いた。彼が企画調整官を拝命した内閣官房国家戦略室は、官邸むかいの合同庁舎8号館にあったからである。
 国家戦略室は、政治主導を夢見た民主党政権が新設した部署。そこに奉職した伊原は、霞が関に手足がない政権が、原発を所管する経済産業省に頼らずに政策立案しようと、政治任用された男だった。電力業界に精通した元経産官僚だった。
 1990年春、通商産業省(当時)入省。同期の事務官28人は全員男、うち27人が東大卒。まだ中央省庁の人材に多様性が乏しい時代である。
 中高大とハンドボール部に属し、妻は東大同部のマネジャー。キッコーマンの営業マンだった父の転勤に伴い、高松、仙台、名古屋、東京と転々とした。兄弟ともに東大に進学し、兄はいま厚生労働省健康局の総務課長を務める。
 入省当時から目立つ存在だった。「役人は体力がないとつとまらないが、伊原君はスポーツで鍛えた体力がある。しかも簡にして要を得た説明ができ、なによりも誠実」と同期入省の一人。入省後、産業政策局調査課、機械情報産業局総務課、電子政策課課長補佐と歩む。「当時の重要コース。ピカイチでした」。そう後輩は言う・・・続きを読む

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