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EARTH breezeコミュの幻の恋人、60年越し対面 大東の松平さん

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いいお話ですね。


(産経新聞?-?04月10日 17:09)

戦時中の文通相手と「夢のよう」

 「幻の恋人にやっと会えた」−。大阪府大東市の松平信子さん(80)が戦時中に文通していた旧日本兵の山田治雄さん(87)の所在が昨年秋、明らかになってから五カ月。松平さんが九日、山田さんが暮らす広島県三次(みよし)市を訪れ、初対面を果たした。松平さんは「頭の中のカーテンがすーっと開いたよう」と感無量。昭和二十年春に最後の手紙が届いてからちょうど六十一年を経て幻が現実になった。(田中伸治、勝田康三)




 松平さんは九日朝、山田さんから届いた手紙とはがきを携えて新幹線で広島に向かった。広島駅からさらに車で約二時間。同市北部の山あいの集落で山田さんは長男の隆治さん(54)夫婦とともに暮らしていた。最近体調が思わしくなかったが、松平さんの訪問を楽しみにしていたという。




 「はじめまして」と松平さんが語りかけると、山田さんは「ようお越しくださいました」と曲がった腰をさらに曲げた。松平さんは大切に保管していた手紙を広げて、最初に届いた便りを差し出した。




 松平さんの妹が戦地への慰問文を送ったのをきっかけに二人は昭和十六年、文通を始めた。山田さんは中国に出征しており、ひと月ごとに手紙やはがきを交換、内地からの便りをやすらぎとしており、松平さんは、まだ見ぬ文通相手にほのかな恋心を抱いていたという。しかし、戦局が悪化したため二十年四月、三十五通目の便り以降、山田さんは消息不明に。昨年八月、松平さんが本紙「談話室」に投稿したことがきっかけで十一月、山田さんが郷里で健在だったことが判明した。




 初対面した山田さんは色あせた自らの手紙をじっと見つめ、途切れた記憶をたどりながら、「昭和十六年か。十五年に向こう(中国)に渡ったんじゃけのう」と懐かしそうに振り返った。




 「戦況が悪化したのに、よく絵はがきが手に入りましたね」「終戦からいつごろお帰りになったんですか」。松平さんは六十一年間の空白を埋めるように、矢継ぎ早に質問を投げかけた。




 一時間ほどの対面の別れ際、松平さんが「この手紙はこれからも宝物にします。元気でいてください」と語りかけると、山田さんは「最近はつえをつかんと歩けんので、大阪までは歩いていけん」と名残惜しそうに話した。帰途につく松平さんの後ろ姿をいつまでも手を振って見送った。




 松平さんは「お目にかかれるとは思っていませんでしたので、夢のようです。六十年前のままの気持ちでお会いでき、ようやく肩の荷が下りたような気がします」と話していた。

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