マイクの物語コミュのギアス高校野球第１２話　イザークの真価

ツーアウト一塁。
しかし、ルルーシュにヒットを期待できない以上、これはチャンスとは言えない。
ルルーシュは、どういう奇策に出るのか？

ディアッカ：さあて、どう来るのかな〜。

ルル：（セーフティーバントは、警戒されている。ツーアウトだから送りバントはできない。ライン上に転がしてもこの男の性格なら拾ってくる。振っても当たるとは思えない。ストライクを全てカットしてもこの男ならずっとストライクゾーンに放ってくる。ならば・・・・・）

バッターボックスに立つルルーシュを待ち受けるイザーク。
先ほどの借りを１００倍にして返してやろうという気満々だった。

イザーク：行くぞーー！！

シュッ！
イザークが投げる！
ドスッ！

アスラン：ストラーイク！

ルル：・・・・・・・・・

ディアッカ：どうしたの〜。結構真ん中よりだよ〜。

イザーク：けっ！男だったら振りやがれ。

そして、セットポジションから第２球を投げた。
シュッ！
ドスッ！

アスラン：ストライクツー！

ルル：・・・・・・・・

ディアッカ：おいおい、イザークじゃないけど、振らないと当たらないんじゃない？

イザーク：けっ！まあいい。次で終わりだ！

シュッ！
イザークが３球目を投げた。
イザークに遊び球はない。
間違いなく、ストライクゾーンに来るだろう。
そして、ルルーシュは・・・・

ルル：これしかない！

ルルーシュは、バントの構えをした。
ツーアウトでしかもツーストライクなのに？

イザーク：また来るかーーー！！！

イザーク、アデス、ミゲルがダッシュする。

ルル：ここだ！

コーン！
通常バントは、手前に落とすのを良しとする。
しかし、ルルーシュは、球をあえて押した。

イザーク：なっ！？

アデス：ぬん！？

ミゲル：まじかよ！

ボールが一二塁間を転々とする。
二塁手のノイマンは、ファーストのカバーに入ったためにボールに追い付かない。
すかさず、朝比奈は、二塁を蹴り三塁に走った。
ルルーシュも一塁までたどり着いた。
ライトラスティが拾うが投げられない。

ルル：よし！

スザク：いいぞ、ルルーシュ！

イザーク：くそ！くそーー！！また裏をかかれたかーーーー！！！ちくしょー！

そして、ツーアウト一三塁のチャンスで藤堂となった。

イザーク：ちくしょー！

ディアッカ：まずい！

不用意に投げた直球が、真ん中高めに入る。

藤堂：勝機！

カーン！
藤堂が、思いっ切り引っ張り、打球は大きくレフトの方へ向かっていく。
イザークは、唖然としてボールを追いかける。
そして、ボールは・・・・・・・・・・・

サイ：ファール。

ボールは、ポール手前で、切れた。

イザーク：くっ！ちくしょー！ちくしょー！

イザークが悔しがる。
その時、目の前に人影が・・・・・・・・
その人影は、イザークの元まで来ると・・・・・
ガッ！
イザークの胸ぐらを掴む。

？？？？？：いい加減にしろイザーク。いつまでさっきのプレーを引きずってんだ！

イザーク：ディ、ディアッカ・・・・・・

ディアッカ：イザーク。俺達は、負けちゃいけねーんだ・・・・・・あいつらのためにも・・・・・

イザーク：あ、あいつら・・・・・・・

瞬間湯沸かし器のイザークが突然静かになった。

イザーク：・・・・・・・・すまないディアッカ。俺は、とてつもないミスを犯すところだった・・・・・

ディアッカ：ああ。いいって事よ。それよりも次の打者は、手強いぞ。

イザーク：ああ。任せてくれ。

ディアッカは、その言葉を聞くと安心したのか、小走りで守備位置に戻った。

イザーク：そうだったな。俺達は、こんな所で負けるわけには行かねえんだ！

イザークが、気合を込めて、球を投げる。
シュッ！

藤堂：！！

ドーン！
ボールが内角低めギリギリに入った。

アスラン：ストライクツー！

イザーク：行くぜー！

シュッ！

藤堂：すっぽ抜け！？ここだ！

カクッ、

藤堂：なっ！

ブーン！
パスッ！

アスラン：ストライクバッタアウッツ！

藤堂のバットは、空を切った。
打てると思った球は、直前で落ちた。
フォークボールだ。

藤堂：なんたること・・・・・

ワー！
沸き上がるＳＥＥＤベンチ！
ルルーシュのファインプレーで作ったチャンスも結局イザークの力投でふいになった。
果たして気落ちしたアッシュフォード学園は、ＳＥＥＤの攻撃を防げるのか！？
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=62726117&comm_id=2002428