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オーリキュラコミュのオーリキュラ書・文献

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最古のオーリキュラ書はベルギーで1738年に出版されたもので、その後英国でしばしば専門書が刊行されています。

下記は手元にある中でもっとも古い文献です。写真はとびら。

TREATISE ON THE CULTURE & MANAGEMETNT OF THE AURICULA, POLYANTHUS, CARNATION, PINK, AND THE RANUNCULUS

アイザック・エマートン Isaac Emmerton 著 1819年

ショウ・オーリキュラ全盛時代の本。著者は当時活躍していた園芸家 (種苗商、フローリスト) で、オーリキュラの栽培法や育種法などが記されています。225ページで、オーリキュラのほか他のフローリスツ・フラワーについても記述されていますが、内容の九割はオーリキュラについてのもので、当時いかにオーリキュラが大きな存在であったかが分かります。品種名も多数記載されていて、オーリキュラの歴史を知る上で貴重な本です。

コメント(14)

最古のオーリキュラ書

NOUVEAU TRAIT? DE LA CULTURE PARFAITE DES OREILLE DOURS OU AURICULES (1738年刊)

のトビラ部分です。

「OREILLE DOURS」はフランス語で「熊の耳」、オーリキュラのことです。葉の感じが熊の耳に似ていることからそう呼ばれたそうです。
この本が出されたのは英国でショウ・オーリキュラが生まれるほんの数年前で、当時はストライプト・オーリキュラの全盛時代でしたが、絵を見るとすでにステージ (またはシアター) と呼ばれる展示台に陳列されていたことがわかります。


ショウ・オーリキュラやゴールドレースド・ポリアンサスをはじめとするフローリスツ・フラワーは、時代的に古典主義の美的傾向が強く反映されてきました。つまり整数比的な調和と均整、幾何学性、理知性を大切にします。ですから花の比率はとても重要なわけです。フィギュアスケートに十年ほど前まで規定演技というものがありました。氷の上にいかに正確な円を描くかというものですが、あれも同じ考えからですね。
つまりショウ・オーリキュラは本来「可愛い」というような感覚ではなく、「厳格な整合美」が求められた花と言えます。


わが国での野生サクラソウ類に関しての文献が非常に少ない中で、「野生のサクラソウ」はもっとも充実したものだと思います。
東京山草会のベテラン方が、いかにしてこれらの美しくも難しい植物たちの栽培に挑戦して来たか、その蘊蓄の一端に触れることができます。
私もこの本をずいぶんとお手本にしたものです。今でも参考になることが多く、お薦めの一冊です。

近年は園芸全般においてこういった良書が少なく、今もってこれを凌ぐ野生サクラソウ属書はありません。残念なことです。
アンドリューさん。
「Auriculas For Everyone」の洋書、私も
注文してますっ!

でも、発送予定日が延びて4月末〜5月初め頃に
手元にo(TωT )
待ち遠しいっ!

momongaさん☆
こんにちは!「趣味の園芸」見ましたよ!
3ページ程ですが初心者にも判り易い内容
でしたね。

私も初心者なのでお互い栽培頑張りましょう!
アンドリューさん
植木鉢との関連は面白い問題ですね。
欧米では展示の時に鉢をバークなどでわざわざ隠してしまうことも多いですよね。どこか、仕方なく鉢に植えているという感じです。だから植木鉢というのはあってないような感覚なんでしょうね。しかも観賞の眼は花に集中して、鉢はおろか花と葉との釣り合いすら意識されません。

日本の伝統的な園芸植物では草姿全体や鉢とのバランスを大切にします。桜草や花菖蒲、朝顔なども本来「盆養」として仕立てられるのが原則ですが、盆養というのは盆栽のことですね。

ウェッジウッドなどの陶磁器メーカーでも、18世紀から植木鉢は色々生産しています。ただしジャスパーやバサルトはそこそこ高価であったと思われますので、織物職人や炭坑労働者が中心のフローリストたちが普段からどんどん使うということは大変だったろうと思います。
ですから、直接植え込んで育てるというよりは「飾り鉢」あるいは「鉢カバー」として使われるのが多かったのではないかと思います。つまり花が咲いて展示する時だけ上等な鉢にすっぽりと植え込んで陳列するわけです。「世界のプリムラ」にも掲載したオーリキュラシアターの3DCG復元図の中にある鉢も多分そのようにして使ったのだろうと思います。この型の鉢はフランスのセーヴル窯等でも作られていました (飾り鉢が非常に発展するのは19世紀後半位からですが)。
日本ですと、植物と鉢は時間をかけてしっくりとなじみ合うことが良いとされるのですが、つまり西欧ではあまりそういう美意識はないということですね。むしろ汚れのない、いつでも新品のようなきれいな鉢の方が良いという美学なんでしょうね。でもこれは茶器などでもそうですね。
私がこれまで目にして来た古いオーリキュラの絵では、今でも使われている素焼のいわゆる Long Tom に植えられているのがほとんどですが、珍しくオーリキュラが美しい鉢に植えられている画像がありますので、アップしておきます。1789年から1791年の間に出版されたもので、葉に粉がないのでアルパインオーリキュラの早い時期のものと思われます。
「世界のプリムラ」には誤植がいくつかあって、誤解されそうで困っています。桜草との比較で桜草の花型が「非科学的」とあるのは「非幾何学的」です。ここで訂正しておきます。
アンドリューさん
日本では比較的早くから、それぞれの植物専用の鉢が考え出されてきました。これは古くから盆栽があったこともあるでしょうが、江戸時代に鉢で栽培するようなコンパクトな植物の栽培育種が非常に盛んであったということともつながって来ると思います。同時にこの時代には陶磁器が盛んに生産されるようになったという背景も重要だと思います。

古伊万里の染付あたりならまだしも、たしかに金襴手ともなると派手過ぎて植物を引き立てるどころか雰囲気をぶちこわしてしまいそうなところはありますね。もともと金襴手はバロック期のヨーロッパへの輸出用という面が大きかったのですが、とにかくステイタスシンボルでした。当時の万年青や富貴蘭なども高価で取引されたステイタスシンボルでしたから、ステイタスシンボルにはステイタスシンボルを、という、これも一つのバランス感覚ですね。
しかしどうも磁器はよほど考えてデザインしないと、植物には合いにくい気がします。やはりセッ器か陶器、土器がいい感じですね。

その点桜草や花菖蒲のように投機性の低い植物の場合は、もっと純粋に美的な意味で植物との釣り合いの良い鉢が使われました。普通は今戸焼や瀬戸焼の素焼や陶器の鉢が使われることが多かったようです。桜草では「孫半土」という、瀬戸焼を作る時に直接焔に当らないように製品を入れて焼くための容器が流用されましたが、これが大きさや花との映りぐあいがとてもよく、栽培にも適していて、桜草の愛好家の方達は今でもこれを模した鉢を注文生産して使っています。ただし桜草でも豪華な鉢に植えた人もあるようで、そんな錦絵も残っています。

テラコッタの植木鉢は見た目は洒落ていても排水などに関しては大雑把なものが多いですね。もちろん西欧でもそこそこ高価な製品ではきちんと排水も考えられているものもあります。ここではその一つをご紹介してみます。本当はジャスパーウェアのコミュに載せるべきものですが、オーリキュラの愛好家の方にも同時代の英国の焼き物も知って頂きたい (つまり両者の間にどういう美的共通点があるのか考えて頂きたい) ので、ここに私のコレクションからひとつアップしてみます。
ウェッジウッドのジャスパーウェアの植木鉢にも実に色々なものがありますが。これは19世紀の中頃に作られたもので、植木鉢の中でもフランジド・シェイプという型の、さらにその中でもまたちょっと特殊なつくりで、腰高で排水孔が二つあります。下端を三カ所大きく半円にくり抜いた残りが三つの足となっていて、排水と通気をよく考えた作りです。このような形の鉢は今でも見ることがありますね。
これは直径が16センチ強ですが、まったく同じシェイプで24センチのものも持っており、こちらの方は排水孔が三つもあります。製作年代も考え合わせるとおそらくランのためのものではないかと思います。

ジャスパーウェアだけでもサイズや型、色、装飾のパターンはこの他色々あります。

前にも述べたように、オーリキュラなどの愛好者であったフローリストたちは決して富裕層ではありませんでしたから、普段はこのような鉢を使うことはなかったと思いますが、それでも晴れてショウの日には、こうしたジャスパーウェアやブラックバサルトの美しい鉢にオーリキュラが植えられたこともきっとあっただろうと思います。もちろんこれら以外に磁器やマジョリカ陶器の鉢が使われることもあったのでしょう。

西欧では植木鉢といえばこのように同じ素材、色の受皿が付いているのが普通です。
近年のものですが、オーリキュラが描かれた植木鉢がありますのでご紹介しておきます。ただしオーリキュラ用の鉢というわけではありませんし、底に排水孔はありません。

ウェッジウッドのクィーンズウェアのシリーズ、Sarah's Garden の四角い植木鉢です。一辺が二十数センチあるかなり大きなもので、グリーンエッジド・ショウの花がカントリーなタッチで描かれています。他の側面にはそれぞれ鉢植えにされたヴィオラや野いちごが配されています。

磁器に似ていますがクィーンズウェアは硬質陶器なので、やわらかさと暖かさのある風合いと、素朴な感じの絵がいい感じです。
恭志郎さん
情報有難うございます!
買おうかなぁあせあせ

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