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駄文置き場コミュのEndress Circle 一回表「恋のメガラバ」

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前書き

やまもだすよ。
この「Endress Circle」っつうのは
ミスターフルスイングっていう漫画を読んでて
唐突に書きたくなった

野球小説です。

で、唐突に書きたくなったような微妙なモノのため

数日で書いてて放置ぷれいwww

全く手をつけてなかったのですが
「おおきく振りかぶって」で

野球熱が再発したため

再びイチから書き始めた次第ですwww
久しぶりに気合入れて書くつもりなんで
ご一読、よろしくです。
で、これはそのお話の一回目。


「恋のメガラバ」


で、ございます。
ホルモンかっけーwwwww
てなわけで

以下、駄文の始まり↓

コメント(6)

 いつも球ばっか追いかけてた。
 すっげえスキル磨くために、ずっと追いかけてた。
 遠くまで、ぶっ飛ばした。
 フェンスの向こうまで、思いっきりぶっ飛ばした。
 周りからすげえと言われた。
 他の奴等とはまるで違うから、すげえと言われた。
 怪童と、呼ばれた。
 俺が海道亜津耶だからって、無理やり呼ばれた。
 小さなころの話だ。
 今は別に、どうしたいとも、野球をしたいとも思わない。小さいころの話だ。
 別にどうだっていい。
 中二に辞めなかったら、どうなってたかわかんねえけど。
 リトルで四番張ろうが。
 地方で有名になろうが。
 所詮、そんなもんだと知ったから。
 ただの年功序列。力が認められない、所詮そんな場所だと、知ったから。
 しょーもない。
 つまらない。
 くだらない。
 どーせそんなもんじゃねえか。
 生きがいなんてもんねえよ。
 もういいよ、どうでも。
 視点は個人から世界へ。
 大地区A内、そこに不同という名の高校が存在する。
 私立。中途半端なマンモス校。
 伝統は特になく、微妙に長い。
 強い部活もへったくれもない。
 ただ。
 形がすさまじい。
 タワー型の巨大な要塞と呼ぶにふさわしい。
 そしてその周りを囲む庭園。
 春に咲く桜は、近所のご老人を花見に誘うほど。
 その煙突系要塞の、半分が駐車、駐輪場。
 もう半分が、体育館、グラウンド。
 その広さは陸上競技場のごとし。
 まあそんな
 ややこしい学校に
 海道敦也は通っていた。
 短髪の金髪。胸元を開けたカッターシャツに、金のネックレスが光っている。
 背は180くらい。見た目から、よく喧嘩を売られる。
 立ち入り禁止の屋上。
 ぼーっと、くわえ煙草で携帯をいじくっている。
 授業中だが、サボリ。
 メールの返信。
「きょーあえるー?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・きょーて」
 思わず笑みが浮かぶ。
 彼女からのメール。
 付き合いだして、まだ半月。
 素直な、かわいい子。
 一生懸命自分の全てをさらけだそうとしてくれる。
 かわいい子。
 自慢だった。
「あえるー」
 相手のメールをコピペ。
 下手に適当な文句言うよりシンプルでわかりやすい。
 すぐにMr,OrangeのPopが屋上に響く。
 帰ってきた文句は
「じゃーおわったらおりてきてね」
 全てひらがな。
「りょうかい」
 と返し、閉じるパカパカ。
 また空を眺める。
 満足だった。
 今の現状に。
 適当に学校行って、めんどくさいのはサボる。
 それが楽だ。
 人間関係も連れと家族があればいい。
 先輩だの後輩だのつまらない。しょーもない。
 仕事も別にやりたくない。金くれるからやるだけ。
 別にその場が楽しければどーでもよかった。
 この日までは・・・・・・
「ええとな…ちょっとした小話やねん。長くならへんし、聞いてな?」 
 駅前の小さな喫茶店。
 カウンター席と、ちょっとしたテーブル席が二つ。
 カウンターのすぐ前で、くわえ煙草で店主がコーヒーを淹れる、そんな
 昔ながらの喫茶店。
 敦也の元にブルーマウンテンが運ばれる。
 人手がいないため、店主が直接コーヒーを運んでくる。
 向かいの
 白のカッターにピンクのリボンタイ、赤と黒のタータンチェックのフレアースカート(不同の制服)茶髪のロング、
 小さな、童顔の少女は、同じく運ばれてきたキャラメルマキアートを口に含んで、続けた。
「ひょっとしたら気ぃ悪くするかもしれへんけど…でも黙っててもアカンと思うし。聞いてな?」
 さっきから不安げな顔で「聞いてな?」を連呼する関西弁の少女。
 展開からして言うまでもなく彼女が敦也の彼女であるのだが。
「いや、別に聞くけど…」
 同じく敦也も不安になりながら
 彼女の言葉を聞き入れる。
 それでも少女は不安な表情を変えない。
 おずおずと
「じゃ、じゃあ、言うわ…」
 話し出す。
「あのさ…あっくん、昔、野球やってたやんか?」
 …
 …
「えっ!!!?」
 目を丸くして、敦也は声を上げる。
 驚きで速くなった呼吸を整えつつ、言葉を返す。
「なんでそんなこと知ってんだよ…?」
 少女は、申し訳なさそうに深く頭を下げて
「ごめんっ!実は付き合う前から知っててん!!」
 その言葉で敦也の呼吸がまた速くなる。
「いやっ!ちょっ!待てよオイ!知ってるんならなんで知ってるって言わねえの!!」
「だってそんなこと普通に知ってるって言ったら、何かウチがストーカーみたいやんか。そんなん思われて嫌われるのイヤや」
 うつむいたまま、口をちょっととがらせて少女は返事。
「うはwかわいいwww」
「え?」
「あ、いや何でもない…まあ、そんなことじゃ俺は嫌わないから。つっても言ってみないと瑞穂からしたら分かんねえだろうけど

さ。とにかく俺は怒らないし」
 少女の名は瑞穂と言うらしい。
 敦也の言葉に、瑞穂ははぁーっとため息。
「よかったぁー…」
 しかし、敦也には引っかかったことがあった。
 真顔で瑞穂を見つめながら
「で、瑞穂が今日言いたいことってそんだけ?」
 ハッと瑞穂は何かに気付いたような顔をする。
「あっ!そうそう、そんでな。あっくんが野球やってたの知ってて、お願いがあるんやけど…聞いてくれる?」
「お願い…?」
 嫌な予感がする。
 何かは分からないが
 嫌な予感がする。
 向かいの瑞穂は、またしても不安そうな顔。
「いやまあ…聞くけど」
 さっきから湧き上がるモヤモヤを隠し切れないまま、敦也は答える。
 瑞穂は、申し訳なさそうに
「ごめんな…あのな…」
 声を上げる。
 決意したように身を乗り出して
 声を上げる。
「もう一回…野球…やってみーひん?」
 30分ほど話し込んだだろうか…
 敦也は、頭を抱えていた。
「いや、だからさ…俺はもう野球をやってねえんだよ。中一ん頃に完全に辞めたから、もう三年ちかく練習も何もしてねえんだよ

。そりゃあ力になってやりたいけど…多分無理だよ」
 声を上げて、瑞穂を見つめる。
 瑞穂は涙目。どうやら必死ならしい。
 事態はこういうこと。

 瑞穂は、実は野球部のマネージャーならしい。
 小さい頃から野球が好きで、リトルリーグを経てソフトボールを中学でやっていたらしい。
 なもんで、高校に入ってから、マネージャーになったのはいいのだが
 どうやらその野球部はマジメに野球をやっていなかったらしい。

 そんなことも全く知らなかったことに、敦也自身、正直自分に腹を立てていたのだが
 目の前を見ると、今はそんなこと考えている余裕はない。
「上手な人が新しく入ったらな…ひくっ…皆やる気出してくれると思うから…ひっ…」
 瑞穂の頬から涙がボロボロこぼれている。
 周囲から冷めた目で見られている。
 それを目で威嚇しながら、敦也は言葉を返す。
「上手っつったって小学生の時の話だぜ?そんなもん…皆俺が野球やってない間に追い越してるって絶対」
「でも上手なんは上手やんかあ…」
 訴えかけるように瑞穂は声を上げる。
 んーっ…
 再び敦也は頭を抱える。
「あっくんは…昔、大きなリトルで4番やって…何回も公式戦で優勝してるやん…ひく…大丈夫やって。あんないっつもいーっつ

もサボってる人達より絶対上手よぉ…」
 その言葉を聞いて、敦也は
 ふと、聞いてみる。
「え、じゃあ俺がどこのリトル出たか知ってんの?」
「三橋リトルやろ?」
「うわすげ。よく知ってんな」
「小4ん時に全国の一回戦で当たってボロ負けしたもん…」
「あ、いや…ごめん」
 思わず謝ってしまう。
 んーっと唸りながら
 敦也は言葉を返す。
「でもな…でもなーよく聞けよ。俺だってお前の力になってやりたいんだ。それは本当。だけど、そいつらがそーやってサボって

る時間よりも俺がサボってる時間の方が絶対長えんだ。俺じゃその作戦は到底無理だよ」
 その言葉に、無言で瑞穂は頭を下げている。
(分かってくれたか…)
 敦也は、心の中でつぶやいた。
 が、真実は違った。
 全くの無言で黙り込む瑞穂に、敦也は一瞬訝った。
 まるで何かを我慢しているような…
 唐突に

 ばんっ!!

 という音が店内に響き渡る。
 瑞穂が立ち上がっていた。
 テーブルを叩きつけて。
 涙を流しながら。
 次の瞬間
「そんなもんっ…!そんなもんやってみな分からんやろがぁ!!」
 店内に響き渡るほど
 大きな声で瑞穂は叫んだ。
「何でやりもせんと無理やって言うんよ!?無理かどうかなんて誰もわからへん!誰もわからへんねん!!そやのに何でそんな後

ろ向きなこと言うん!?」
 店内は静まり返り、二人を見つめていた。
 一人、小さく店主がうなずいている。
 きょとんとした顔で敦也は瑞穂を見つめる。
 瑞穂の顔が怒っているから。
 初めて見る瑞穂の怒った顔。
「もういい!もういいわ!!アンタがそんなヘタレやなんて思わんかった!!あーもうメッチャむかつく!!」
 敦也は、瑞穂の言葉を聞きながら
 ずっと彼女がこの問答を続けてきたのは何故かを、ひたすら考えた。
 ただ自分の野球ライフを楽しみたいのなら、ここまで怒らないし
 何より、言い方がおかしい。
 『やってみないと分からない』
 『やりもしないで後ろ向きなこと』
 ただ、自分の私欲のために動いているのなら
 まず出てこない一言。
 この状況なら、逆に怒っても良さそうなものだが
 敦也は何故か、冷静だった。
 彼女は自分に怒っているんじゃなく
 何かを訴えかけている様に、途中から感じたからだ。
 敦也は黙り込んで、考える。
 何が彼女をそこまで駆り立てるのか…
 が、しかし
 が、しかし
 彼女はそこまで待ってくれなかった。
「…何でなんにも言ってくれへんのよぉ…」
 いつまで経っても枯れない涙。
 やがて彼女の感情が
「…うわぁーん!!うわぁーん!!」
 絶頂に達したらしい。
 瑞穂は声を上げて泣き出した。
 騒然とする店内。
 ハッと我に返る敦也。
 慌てて彼女の肩を掴んで
「すいません…すいません」
 店内の客に向かって頭を下げながら
 店の外に向かう敦也。
 瑞穂はまだ泣き叫んでいる。
 困った顔で敦也は外へ誘導する。
 カウンターへ向かい、ポケットからサイフを取り出す。
 代金を払うためだ。
 だが、敦也がサイフから金を出すより早く
 その金の掴んだ手を押さえる者がいる。
 目の前の、店主だった。
「お代はいいよ…ンなことより」
 言って敦也の肩を掴んで自分に無理矢理近づける。
「仮にも女を泣かせたんだ…その子がどう思って泣いてんのか真剣に考えてやれ。男だろ?」
 ニヤリ。
 店主が笑う。
 肩を放す。
 敦也はとりあえず頭を下げて外を出る。
 外に出たのを確認して
 店主は、周りの客に対して
 小さく頭を下げた。
 帰り道の途中で瑞穂は泣き止んだ。
 目が真っ赤なのを鏡で確認出来るくらい落ち着いていた。
「あーあ、ブッサイクなってもた」
 苦笑する瑞穂。
 敦也はまだ、笑えないでいた。
 帰り道、ずっと考えていた。
 何故、彼女が泣くのかを。
 困ったことに敦也は全く分からない。
「うーん…」
 考え込む。
 だから
 瑞穂が言った言葉に
「…ごめんな」
 これといって反応を見せない。
 が、二言目で
「ホンマごめんな…」
 やっと気が付く。
「え?あーいや、全然。俺が悪いんだし」
 慌てて手を振って答える敦也。
 が、瑞穂はまた暗い顔。
 うつむいて、うつむいて。
「…あの、な」
 暗い顔でなおも言葉を上げる瑞穂。
 歩きながら、敦也は
 そんな顔をさせている自分に腹を立てながら
 静かに、静かに聴いている。
 瑞穂は、そのまま声を上げる。
「…ホンマ言うとな、ウチは、あっくんに野球やって欲しいんよ」
 一瞬
「へっ?」
 と声を敦也が上げるが、瑞穂は聞こえていない。
「中学行ってた時に何があったかウチは知らんけど…でも、ウチは一緒に野球やりたいし」
 敦也がそこでハッと気付く。
 彼女の言いたいこと。
 何で怒ったのか。
 何で泣いたのか。
「ワガママかもしれんし、ウチは選手じゃない。でも、ウチはな」
 瑞穂が顔を上げる。
 ニコッと笑っていた。
「あっくんが野球が大好きなん分かってるし、今でも野球やりたいの分かる。だから…」
 赤い顔をしながら
 瑞穂は、再度問いかける。
「…無理って言わんで…一緒に野球やろ…?」
 その問いかけに
 今まで全くその想いに気付かなかった自分に
 苦笑して
 それで敦也はやっと笑う。
「アハハ、なにその顔。出目金じゃねえか」
「誰のせいやねん!」
 思わず頬を膨らませて瑞穂は声を上げる。
 ひとしきり、まるで
 さっきまで笑わなかったのを一気に吐き出すかのように
 笑い続け
 敦也は、声を上げた。
「俺も悪かったよ。瑞穂の言いたいこと全く気がつかなくってさ、どうしていいか分かんなくってよ。でも分かったよ」
 瑞穂の顔から笑顔がこぼれる。
「じゃあ…」
 敦也は
 ニヤリ。
 笑みを浮かべる。
「分かった以上、答えは一つだ。俺はもう一回野球やる。ただそんかわし」
『ただそんかわし』という言葉に
 訝る瑞穂がいるがそこは無視。
 笑みを崩さぬまま、敦也は続ける。
「さっきの作戦、アレはナシな」
 訝ったまま、頭を右に傾ける瑞穂。
「あのな…俺が入る以上、4番は俺なんだよ。言ってる意味、分かるよな?」
 右に傾けたまま
 ウンウンとうなずく瑞穂。
 でも顔は微妙。
「…まあいいや」
 困った顔でうなずく敦也。
「とにかくな、ちょっとだけ時間くれ。くれりゃー俺が4番になるから」
「すごいなーあっくんって。どーやったらそんなスグに心変わりできるん」
「お前それちっとも褒めてないの分かってる?」
 感心した顔で見つめる瑞穂と
 半眼で見つめる敦也。
 夜の道は静かだ。
「あーもう、真っ赤なまんま戻らへん…家帰れへんわこんなーん…」
「俺ん家泊まってく?一人暮らしだから親もいねーし」
「うわーやらしー。誘い方がやらしーわー」
「ちょwひどすぎその言い方www」
 二人の声が、夜の道に響き渡る。
 近所の迷惑かえりみず、二人は大きな声で会話する。
 その言葉の一つ一つは意味を成さない。
 ただ、一つだけ。
 一つだけ、意味がある言葉が出たとすれば、これだろう。



「ありがとう」


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