倭人伝も不正確で記紀にも明確に記載されず、他の資料もない。
結局推測の積み重ねとなっていまし、どこかで必ず矛盾がでる。
ということで永遠に楽しめますね。
でも一部にほぼ確定であるというような言われ方をするところがあって、例えば糸島が伊都国という説です。
しかし
それは女王国の北のを抑えるためにあるというのに海ではないか。周辺諸国はおそれを抱いていたというが、糸島にひょっこりあって周辺にどうにらみをきかすのだろう。糸島=伊都国説の人は福岡平野に奴国を比定するが、だったら伊都国よりな国のほうが大国だからそちらのほうが怖いと思うが。
博多湾それに唐津、糸島、と並んでいてそれなのに唐津湾に停泊してしまって糸島までは船で来ないという説もあるがが、これは船をこいだことのない人の意見だと思う。
それにあれは軍お駐屯地のようにも思えるが、糸島に軍があって周辺を東西に長い海岸線を抑えるのは軍事的にきわめて非効率で、場所としても防衛上有利な地ではないと思います。
宮沢賢治の評価について言われている言葉を思い出します。宮沢賢治の正しい文学的評価は不可能である。という。
なぜなら、彼は純粋な法華経信者であり、法華経を表現するためにその文学的天才を用いた。
したがって、仏教研究家でなくては彼の仏教の思想表現を理解できない。
しかしあの文学性は文学研究家でなくては理解できない。
そしてその仏教研究家は宮沢賢治を研究しないし、宮沢賢治研究家は仏教に精通しない。
海辺育ちで博多湾沿岸に勤務し大宰府に住むぼくは、唐津でわざわざ降りて糸島に歩くというのがどうしても人間の行動として納得できないのです。糸島に必ず立ち寄るというのも納得できない。用事があれば博多湾までそのまま来ると思います。
なんだか邪馬台国研究は邪馬台国時代の人間の行動がきわめて不自然になるような、推定が多いような気がする。その説を取った場合、ではこれこれはどうなるのか、という部分ですね。
結局推測の積み重ねとなっていまし、どこかで必ず矛盾がでる。
ということで永遠に楽しめますね。
でも一部にほぼ確定であるというような言われ方をするところがあって、例えば糸島が伊都国という説です。
しかし
それは女王国の北のを抑えるためにあるというのに海ではないか。周辺諸国はおそれを抱いていたというが、糸島にひょっこりあって周辺にどうにらみをきかすのだろう。糸島=伊都国説の人は福岡平野に奴国を比定するが、だったら伊都国よりな国のほうが大国だからそちらのほうが怖いと思うが。
博多湾それに唐津、糸島、と並んでいてそれなのに唐津湾に停泊してしまって糸島までは船で来ないという説もあるがが、これは船をこいだことのない人の意見だと思う。
それにあれは軍お駐屯地のようにも思えるが、糸島に軍があって周辺を東西に長い海岸線を抑えるのは軍事的にきわめて非効率で、場所としても防衛上有利な地ではないと思います。
宮沢賢治の評価について言われている言葉を思い出します。宮沢賢治の正しい文学的評価は不可能である。という。
なぜなら、彼は純粋な法華経信者であり、法華経を表現するためにその文学的天才を用いた。
したがって、仏教研究家でなくては彼の仏教の思想表現を理解できない。
しかしあの文学性は文学研究家でなくては理解できない。
そしてその仏教研究家は宮沢賢治を研究しないし、宮沢賢治研究家は仏教に精通しない。
海辺育ちで博多湾沿岸に勤務し大宰府に住むぼくは、唐津でわざわざ降りて糸島に歩くというのがどうしても人間の行動として納得できないのです。糸島に必ず立ち寄るというのも納得できない。用事があれば博多湾までそのまま来ると思います。
なんだか邪馬台国研究は邪馬台国時代の人間の行動がきわめて不自然になるような、推定が多いような気がする。その説を取った場合、ではこれこれはどうなるのか、という部分ですね。
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コメント(22)
糸島半島は古くは海で切り離されて島になっていて、港になっていたそうですね。私も松浦→糸島→那の津と、余りに地名が綺麗に並んでいるため、方位には違和感を感じてもそれに代わる説を出せませんでした。
外海の航海技術が未熟ならばなるべく陸路を取るだろうと思ったのと、山が海に迫る地形と唐津あたりがよく合致することもあります。
魏志では伊都国には港があると書いてあるのですが、大宰府あたりだとしても川湊だとすれば問題ありません。
疑問点としては例の金印が海辺で出土したことと、奴国が漢(の直轄していた楽浪？)に古くから使いを送っていた点です。私は漢字音の推移から委奴をイトと読む説を支持していませんし、これは奴国が海よりにあった事を示唆しますが、絶対の証拠ではありません。
また、糸島に一大率が置かれていたとして、海からの防衛の必要から内陸に移されて大宰府のもとになった可能性があります。大宰府に水城が作られたのは唐、新羅への備えからだったと思います。
外海の航海技術が未熟ならばなるべく陸路を取るだろうと思ったのと、山が海に迫る地形と唐津あたりがよく合致することもあります。
魏志では伊都国には港があると書いてあるのですが、大宰府あたりだとしても川湊だとすれば問題ありません。
疑問点としては例の金印が海辺で出土したことと、奴国が漢(の直轄していた楽浪？)に古くから使いを送っていた点です。私は漢字音の推移から委奴をイトと読む説を支持していませんし、これは奴国が海よりにあった事を示唆しますが、絶対の証拠ではありません。
また、糸島に一大率が置かれていたとして、海からの防衛の必要から内陸に移されて大宰府のもとになった可能性があります。大宰府に水城が作られたのは唐、新羅への備えからだったと思います。
結局、日本中、どこでも邪馬台国でいいじゃない。だから楽しめる・・・といより、答えがない。
卑弥呼の時代は倭国大乱というものが、瀬戸内の高地集落などの状況下で、内陸部的な軍事的に安全な場所を選ぶでしょうね。
そいう事考えると、高良山、大宰府、日田という場所が想定できるかもです。伊都も吉野ヶ里も卑弥呼の時代とともに終わりをつげていきます。
日田では、小迫辻原遺跡（台与の時代）という、日本最古の豪族居館跡が現れ、４世紀の謎を解く遺跡だとも言われていますね。
九州も卑弥呼の時代以後、王権が内陸部に移動したのは間違いないと思う。
日田が、徳川と豊臣と、直轄地として日田にクサビを打ち込み、睨みをきかせていたのも事実で、歴史は繰り返しただけのことなんです。
徳川、豊臣、ヤマトが2000年の歴史の中で九州を押さえ込むには「日田」を押さえ、筑紫を真っ先に押さえ込む。これが歴史の必然なんです。
だから、日本書紀の武内宿禰も神功皇后も日田を総司令部として、九州各地に睨みをきかせていたというのが、歴史的背景ではと。
日田という 口の中に − と ＋ の陰陽が封じ込められているという意味。 笑
卑弥呼の時代は倭国大乱というものが、瀬戸内の高地集落などの状況下で、内陸部的な軍事的に安全な場所を選ぶでしょうね。
そいう事考えると、高良山、大宰府、日田という場所が想定できるかもです。伊都も吉野ヶ里も卑弥呼の時代とともに終わりをつげていきます。
日田では、小迫辻原遺跡（台与の時代）という、日本最古の豪族居館跡が現れ、４世紀の謎を解く遺跡だとも言われていますね。
九州も卑弥呼の時代以後、王権が内陸部に移動したのは間違いないと思う。
日田が、徳川と豊臣と、直轄地として日田にクサビを打ち込み、睨みをきかせていたのも事実で、歴史は繰り返しただけのことなんです。
徳川、豊臣、ヤマトが2000年の歴史の中で九州を押さえ込むには「日田」を押さえ、筑紫を真っ先に押さえ込む。これが歴史の必然なんです。
だから、日本書紀の武内宿禰も神功皇后も日田を総司令部として、九州各地に睨みをきかせていたというのが、歴史的背景ではと。
日田という 口の中に − と ＋ の陰陽が封じ込められているという意味。 笑
写真の赤は川です。北部九州の川は日田あたりを水源とするものが多く、日田から川沿いにう宇佐、中津、大分、筑紫、佐賀に行けた。景行天皇も筑紫から日田に行き宇佐に抜けてます。
また江戸時代は日田から筑後川に日田杉を浮かべそのまま有明海まで運んだと。筑後川も日田から流れます。それは別の言い方をすれば日田から筑紫平野へ侵攻するのはとても簡単だということで、筑紫平野の国は国防上、日田盆地は絶対に抑えてないといけないということですね。
邪馬台国問題には軍事的観点も希薄だと思います。人間お営みである以上、国をどう守るかは必ず考えますね。吉野ヶ里の環濠集落どころではなく広域国家を守るなら、例えば日田は戦略的に死守せねばならないポイントであると。そうすると筑紫平野に国があり、それが邪馬台国なら、日田は絶対抑えるし、山の門である太宰府のゾーンも絶対に抑えるでしょう。
また江戸時代は日田から筑後川に日田杉を浮かべそのまま有明海まで運んだと。筑後川も日田から流れます。それは別の言い方をすれば日田から筑紫平野へ侵攻するのはとても簡単だということで、筑紫平野の国は国防上、日田盆地は絶対に抑えてないといけないということですね。
邪馬台国問題には軍事的観点も希薄だと思います。人間お営みである以上、国をどう守るかは必ず考えますね。吉野ヶ里の環濠集落どころではなく広域国家を守るなら、例えば日田は戦略的に死守せねばならないポイントであると。そうすると筑紫平野に国があり、それが邪馬台国なら、日田は絶対抑えるし、山の門である太宰府のゾーンも絶対に抑えるでしょう。
ある自然科学者が、邪馬台国探求の人文学者の方法論を自然科学の方法論に比べて違和感を感じるという文章を記されてました。
確証されていないにもかかわらず、ある程度の遺跡と、大勢の人の推論と権威によって、一部分、もう決着しているような形になっていると。
彼はまつろ国と伊都国がそれぞれ唐津、糸島であると、あたかも決着済みであるかのような風潮に、日本の考古学に対して、疑問を投げかけていました。では断言できるのかと？
そして仮説をたてたら、実証しないといけないというのですが。実証できれば誰も苦労はしませんよね。しかもかれの推論の展開も、例えば伊万里に上陸して武雄に歩き、武雄が伊都国だというのですが、いささか独断で。
邪馬台国比定は必ず推論が混ざりそれはつまり独断だし、多くの人が考えている事柄だから自然に人気のある比定地ができます。
人間の脳の構造でしょう。日本列島の地形と、地名と、朝鮮半島の地形と地名と、その他諸々の人間行動の傾向や気象や当時の地形や古書の記録などによって思考は限界づけられるわけですから。
さて私はしかし、仮説をたててそれを検証するという自然科学の基本姿勢は重要だと思います。自分の主張以外の場所も、ではその場所であれば何が合理的に解釈できて何が不合理になるかを出してみる。
案外、すべての比定地に対してこれをやってデータベース化すれば、確率論的には、もっとも邪馬台国にふさわしい仮説の場所は特定されることになるのでは。
合理的な面と不合理な面をそれぞれポイントにします。さらにそれだけでなくて、これが重要えすが、合理的な点と不合理な点がどれくらい合理的に共存しているかということもポイントにする。そして最高点を取る場所はどこか？？
それは専門家に是非やってもらいたいですね。
確定的な遺跡が見つかるまでは想像の域を超えませんしシャーロックホームズのように推理が楽しいわけです。私たちは皆、邪馬台国のシャーロキアン。そうですね。｛ヤマロキアン｝とでも名乗るとか。
邪馬台国と2、３世紀頃の日本、朝鮮、中国のデータは、ブラックホールのデータに比べてとてもすくない。心臓をスーパーコンピューターで再現するというのがありますがそれより容易ではないか。
その解析結果で出てくる場所はどこか？それがそのまま邪馬台国ではありませんが、その場所はとても興味があります。蛇足ながら高天原も同様の方法でやってみてほしい。
確証されていないにもかかわらず、ある程度の遺跡と、大勢の人の推論と権威によって、一部分、もう決着しているような形になっていると。
彼はまつろ国と伊都国がそれぞれ唐津、糸島であると、あたかも決着済みであるかのような風潮に、日本の考古学に対して、疑問を投げかけていました。では断言できるのかと？
そして仮説をたてたら、実証しないといけないというのですが。実証できれば誰も苦労はしませんよね。しかもかれの推論の展開も、例えば伊万里に上陸して武雄に歩き、武雄が伊都国だというのですが、いささか独断で。
邪馬台国比定は必ず推論が混ざりそれはつまり独断だし、多くの人が考えている事柄だから自然に人気のある比定地ができます。
人間の脳の構造でしょう。日本列島の地形と、地名と、朝鮮半島の地形と地名と、その他諸々の人間行動の傾向や気象や当時の地形や古書の記録などによって思考は限界づけられるわけですから。
さて私はしかし、仮説をたててそれを検証するという自然科学の基本姿勢は重要だと思います。自分の主張以外の場所も、ではその場所であれば何が合理的に解釈できて何が不合理になるかを出してみる。
案外、すべての比定地に対してこれをやってデータベース化すれば、確率論的には、もっとも邪馬台国にふさわしい仮説の場所は特定されることになるのでは。
合理的な面と不合理な面をそれぞれポイントにします。さらにそれだけでなくて、これが重要えすが、合理的な点と不合理な点がどれくらい合理的に共存しているかということもポイントにする。そして最高点を取る場所はどこか？？
それは専門家に是非やってもらいたいですね。
確定的な遺跡が見つかるまでは想像の域を超えませんしシャーロックホームズのように推理が楽しいわけです。私たちは皆、邪馬台国のシャーロキアン。そうですね。｛ヤマロキアン｝とでも名乗るとか。
邪馬台国と2、３世紀頃の日本、朝鮮、中国のデータは、ブラックホールのデータに比べてとてもすくない。心臓をスーパーコンピューターで再現するというのがありますがそれより容易ではないか。
その解析結果で出てくる場所はどこか？それがそのまま邪馬台国ではありませんが、その場所はとても興味があります。蛇足ながら高天原も同様の方法でやってみてほしい。
>>[6] 古船に似せて、帯方郡から九州まで移動するのをNHKのニュースでやってたのを思い出します。実際に船と陸を移動すると、多くの体感する発見があるように思えますが。シュリーマンが掘るまでトロイアは伝説で、それに触発されて聖書にかいてるからと発見されていったメソポタミア文明なんて、それまで学問上はかけらも存在してなかったわけすものね。
あれらの成り行きをみると日本古代史で同様のことがあることを望んでやみません。荒神谷遺跡よりさらにインパクトのある遺跡の発見。邪馬台国卑弥呼の城あと（纒向は違うと思う）とか、高天原とか・・・ですね。
ところでそういう観点からも、仁徳天皇陵の発掘というのは許可してもらいたいなあと思います。倭の五王の最後、武と言われてるわけですから。
あれらの成り行きをみると日本古代史で同様のことがあることを望んでやみません。荒神谷遺跡よりさらにインパクトのある遺跡の発見。邪馬台国卑弥呼の城あと（纒向は違うと思う）とか、高天原とか・・・ですね。
ところでそういう観点からも、仁徳天皇陵の発掘というのは許可してもらいたいなあと思います。倭の五王の最後、武と言われてるわけですから。
親魏倭王だから卑弥呼は倭王になったわけだけど、その後邪馬台国王は倭王と名乗り続けたのだろうか、それなら倭王=邪馬台国でよみがヤマトなら倭=ヤマトとなって、それが定着すれば邪馬台国の存続にかかわらず、倭人世界のことを倭と書き、ヤマトと読むのが定着してもおかしくないような気がします。そうすると、近畿にヤマト王権ができても要はこの倭人世界を代表する者はヤマトと名乗るということかなとか思ったりします。のちの世で室町幕府が日本国王となのったり、徳川でも日本の大君だったり、明治政府は長州国でも薩摩国でもなく、日本国だったわけで。
ヤマトという言葉は単に倭といっただけで、現在の語感であれば単に日本だと。
その原因は、邪馬台国=ヤマト王=倭王だったから、それ以後倭=ヤマトの発音になって定着した。
今そんな考えにはまっています。倭国の本をこれから読んで真偽のほどを調べてみます。
ヤマトという言葉は単に倭といっただけで、現在の語感であれば単に日本だと。
その原因は、邪馬台国=ヤマト王=倭王だったから、それ以後倭=ヤマトの発音になって定着した。
今そんな考えにはまっています。倭国の本をこれから読んで真偽のほどを調べてみます。
>>[8]
「ヤマト」がどの範囲を示していたか、というのは結構難しい問題なんだろうと思います。
通常、国名や地域名というのはその国の一地域からより広い範囲へと敷衍して使われるようになる例がほとんどなようです。
そこから考えれば「ヤマト」は「倭国」の一地域を指していて、それがやがて「倭国」全体を意味するようになり、倭と書いてヤマトと読む訓読が定着したのだ、と考えるほうが普通の解釈だろうと思います。
二王朝並立説では、九州に倭国が、近畿にヤマト国（後の「日本」）が並立していたのだ、という立場を取るようです。
なお、倭人伝の中には、諸国を「大倭」が監督していた、と読むことができる箇所があります。
「國國市あり。有無を交易し、大倭をしてこれを監せしむ」
という箇所で、この大倭を官職名と考える説がありますが、これを「国々の交易を大倭（国）が監督していた」と読むならば、この大倭は恐らくヤマト国のことであり、この頃すでに「大倭」と書いて「ヤマト」と読む訓読みが成立していたと考えることができるのかも知れません。
「ヤマト」がどの範囲を示していたか、というのは結構難しい問題なんだろうと思います。
通常、国名や地域名というのはその国の一地域からより広い範囲へと敷衍して使われるようになる例がほとんどなようです。
そこから考えれば「ヤマト」は「倭国」の一地域を指していて、それがやがて「倭国」全体を意味するようになり、倭と書いてヤマトと読む訓読が定着したのだ、と考えるほうが普通の解釈だろうと思います。
二王朝並立説では、九州に倭国が、近畿にヤマト国（後の「日本」）が並立していたのだ、という立場を取るようです。
なお、倭人伝の中には、諸国を「大倭」が監督していた、と読むことができる箇所があります。
「國國市あり。有無を交易し、大倭をしてこれを監せしむ」
という箇所で、この大倭を官職名と考える説がありますが、これを「国々の交易を大倭（国）が監督していた」と読むならば、この大倭は恐らくヤマト国のことであり、この頃すでに「大倭」と書いて「ヤマト」と読む訓読みが成立していたと考えることができるのかも知れません。
倭をヤマトと読むのは、記紀などにおいてのみ、つまり政権側の人間が国内の一部でだけ
使用した用語で、対外的には倭(ワ)、もしくは日本という国号しか使用していなかったのでは
なかったかと思います。
ちょうどイギリスの場合と同じで、イギリスを代表するのはイングランドなので、イギリス＝
イングランドという意味で使用される場合も稀にはありますが、ウェールズやスコットランドの
人はいい気持ちはしないので、基本的・対外的にはあくまでブリテンという言葉が使用されます。
倭をヤマトと呼ぶのも、政権側の人間がヤマトの人間だからという理由で自尊心を込めて使った
だけで、たとえば出雲の人など、ヤマト以外の人間は、同じ理由から、決して使わなかったのでは
ないかと思います。
倭や日本をヤマトと呼ぶことが、記紀など以外にも広く浸透したのはもっとずっと後の時代の
事で、出身地問題があまり気にならないほど統一国家になってからではないかと思います。
逆に言えば、倭をヤマトと呼ぶことがあまり浸透しなかった理由こそ、倭国が統一国家ではなく、
現代のイギリスと同じような連合国家であったことの証明ではないかと思います。
おそらく大和朝廷ができてからも、そうした不安定な連合状態は続いていて、日本国号や天皇
表記ができた頃、ちょうど７世紀後半になってようやく統一国家として安定したのではないで
しょうか。記紀のヤマト表記の記述もちょうどそのころですから。
使用した用語で、対外的には倭(ワ)、もしくは日本という国号しか使用していなかったのでは
なかったかと思います。
ちょうどイギリスの場合と同じで、イギリスを代表するのはイングランドなので、イギリス＝
イングランドという意味で使用される場合も稀にはありますが、ウェールズやスコットランドの
人はいい気持ちはしないので、基本的・対外的にはあくまでブリテンという言葉が使用されます。
倭をヤマトと呼ぶのも、政権側の人間がヤマトの人間だからという理由で自尊心を込めて使った
だけで、たとえば出雲の人など、ヤマト以外の人間は、同じ理由から、決して使わなかったのでは
ないかと思います。
倭や日本をヤマトと呼ぶことが、記紀など以外にも広く浸透したのはもっとずっと後の時代の
事で、出身地問題があまり気にならないほど統一国家になってからではないかと思います。
逆に言えば、倭をヤマトと呼ぶことがあまり浸透しなかった理由こそ、倭国が統一国家ではなく、
現代のイギリスと同じような連合国家であったことの証明ではないかと思います。
おそらく大和朝廷ができてからも、そうした不安定な連合状態は続いていて、日本国号や天皇
表記ができた頃、ちょうど７世紀後半になってようやく統一国家として安定したのではないで
しょうか。記紀のヤマト表記の記述もちょうどそのころですから。
>>[11]
倭をヤマトと読むのは当時の記録としては記紀だけだと思います。
ほぼ同時期に編纂された出雲国風土記などにはなぜか出てきません。
もともと大陸側が使用した「倭」という文字の意味は、
日本列島全体に住む民族・その国家群の総称であるはずで、
その事はその文字に触れた倭人たちもよく承知していたはずです。
しかし、記紀はその中で「倭＝ヤマト」という読みを使用している
にもかかわらず、日本列島全体の事は「倭＝ヤマト」と呼んでいません。
豊葦原、秋津、大八洲、瑞穂などという言葉を挙げ、こうも呼ばれていると
紹介しているだけです。
つまり、この時点で本来「倭」という文字が意味するもの、日本列島全体
に住む民族・その国家群の総称が定まっておらず、皆それぞれいろいろな
呼び方で呼んでいたという事になります。もし決まっていたなら、記紀に
そういう記載があるはずですし、皆が倭をヤマトと呼んでいたとすれば、
国号は日本ではなくヤマトになっていたでしょう。
従って当時の日本国内では、「倭」をもし当て字で読むとしてら、読みも
バラバラになり、当て字でないとすればそのまま「倭＝ワ」と読むしか
なかったのではないかと思います。
結局、そのバラバラな読み(そういう読みがあったとしてですが)のうち、
記紀を編纂した側の人間、大和朝廷の読みである「倭＝ヤマト」だけが
後世に残った、という事ではないでしょうか。
記紀、特に日本書紀は、「新王朝が前王朝の正史を編纂する」という中国
の伝統に倣って、天武天皇の指示により編まれたものと言われていますから、
「倭＝ヤマト」という表現はどうしてもはずせなかったのでしょう。
代わりに、その点がはずせない代償として、ヤマト以外の人間への配慮も必要になり、
事細かく「一書に曰く」を繰り返す羽目になったのではないかと思います。
倭をヤマトと読むのは当時の記録としては記紀だけだと思います。
ほぼ同時期に編纂された出雲国風土記などにはなぜか出てきません。
もともと大陸側が使用した「倭」という文字の意味は、
日本列島全体に住む民族・その国家群の総称であるはずで、
その事はその文字に触れた倭人たちもよく承知していたはずです。
しかし、記紀はその中で「倭＝ヤマト」という読みを使用している
にもかかわらず、日本列島全体の事は「倭＝ヤマト」と呼んでいません。
豊葦原、秋津、大八洲、瑞穂などという言葉を挙げ、こうも呼ばれていると
紹介しているだけです。
つまり、この時点で本来「倭」という文字が意味するもの、日本列島全体
に住む民族・その国家群の総称が定まっておらず、皆それぞれいろいろな
呼び方で呼んでいたという事になります。もし決まっていたなら、記紀に
そういう記載があるはずですし、皆が倭をヤマトと呼んでいたとすれば、
国号は日本ではなくヤマトになっていたでしょう。
従って当時の日本国内では、「倭」をもし当て字で読むとしてら、読みも
バラバラになり、当て字でないとすればそのまま「倭＝ワ」と読むしか
なかったのではないかと思います。
結局、そのバラバラな読み(そういう読みがあったとしてですが)のうち、
記紀を編纂した側の人間、大和朝廷の読みである「倭＝ヤマト」だけが
後世に残った、という事ではないでしょうか。
記紀、特に日本書紀は、「新王朝が前王朝の正史を編纂する」という中国
の伝統に倣って、天武天皇の指示により編まれたものと言われていますから、
「倭＝ヤマト」という表現はどうしてもはずせなかったのでしょう。
代わりに、その点がはずせない代償として、ヤマト以外の人間への配慮も必要になり、
事細かく「一書に曰く」を繰り返す羽目になったのではないかと思います。
このトピックの最初の方の文章ですが、エーベルバッハ少佐さんは博多湾が
末盧国だとお考えなのですね。そのご意見には私も賛成です。
ご存じのように、博多湾は博多湾湿地群が非常に有名ですが、湿地には
多様な生態系が見られるのが普通で、植物も極めてよく繁茂します。
「草木茂盛して行くに前人を見ず」との倭人伝の記載ですが、私はここに
書かれている、「前を歩く人が見えないほど高い草」とは、その昔、
博多湾の湿地に群生していた「葦」の事ではないかと考えています。
末盧国のこの描写は、そのすぐ後に漁業の記述がある事からも、明らかに
海岸近くのはずですし、また多少大きな草むらがあるぐらいではこういう
記事は書かないでしょうから、相当大きな群生地であったはずです。
海岸近くで、大量に繁茂する植物、さらに人の高さより高くなる植物で、後世
に入ってきた外来種ではないものと言えば、湿地の葦ぐらいしかありえません。
葦は、古事記にも頻繁にその名が出てくるもので、当時の日本列島では非常に
ありふれたものであったことは間違いありません。そうした大きな湿地群に
群生する葦の繁茂のしかたは現代でも相当なものですが、環境破壊のない
古代ならばなおさらで、倭人伝が特に言及した理由もうなずけます。
また、湿地ですから当然水深は非常に浅く、鳥・貝・魚の生息数が多くなります。
「好んで魚鰒(魚や貝)を捕うるに、水、深浅無く、皆沈没して之を取る。」
という記載にも合致します。
博多湾は古来から白砂青松(はくさせいしょう)と言われ、松林でも有名です。
生(いき)の松原、今津の松原、千代松原、十里松、博多松原、箱崎松原など、
松の名前が付いた言葉が非常に多い土地柄です。これが「松ら」と呼ばれた
地名の由来ではないかと考えます。
一部の松原は後世に植林されたものもありますが、時の為政者が松林の保護を
指示した記録や、応神天皇ゆかりの松もあることから、松林の存在は少なく
とも７世紀ごろまではさかのぼれます。松も日本固有種ですから、恐らく
もっと前からあったでしょう。
また博多市街地は大宰府方面へ向かう街道方向以外、周りを円弧上に山が
ぐるりと点在しており、これも「浜山海居」という記述に合います。
さらに倭人伝で、それぞれ同じ距離である千余里とされている三ヶ所の距離が、
半島→対馬 約80�辧 �(巨済島 南端 〜 対馬 浅茅湾)
対馬→壱岐 約80�辧 �(対馬 浅茅湾 〜 壱岐 宇土湾)
壱岐→博多湾 約80�辧 �(壱岐 宇土湾 〜 博多湾)
と、上記の個所で測るとほぼぴったりなのも理由の一つです。
また、博多湾に上陸したなら、その後の陸路はその地形から必然的に
ほぼ東南方向になるはずで、これも倭人伝の記載に合います。
一方、末盧国候補としてもっと有名な唐津湾や伊万里湾は、これほど条件が
揃っていません。伊万里湾にも湿地はありますが、博多湾と比べるとその規模
はかなり小さく、大きく印象に残るかどうか疑問です。博多湾には他の湾と
違って、非常に多くの河川が流入していて、湿地が形成される条件が揃っており、
時代に関係なく湿地ができやすい地形です。距離やその後の陸路方向も違います。
そもそも松浦郡を末盧国、糸島半島を伊都国に比定する説は、その地名の類似を
最大の根拠にしているわけですが、
「邪馬台国の所在地をヤマトという地名の類似だけで比定するのは間違いである。」
と主張する人ですら、末盧・伊都については当然のごとく決定事項としています。
これは明らかな矛盾です。邪馬台国＝ヤマトの地名の類似を否定する立場を採る
のであれば、松浦＝末盧、糸島＝伊都も同様に扱ってしかるべきです。
したがって、私は末盧国＝博多湾であるという説は、もっと真剣に検討されても
良いのではないかと思っています。
末盧国だとお考えなのですね。そのご意見には私も賛成です。
ご存じのように、博多湾は博多湾湿地群が非常に有名ですが、湿地には
多様な生態系が見られるのが普通で、植物も極めてよく繁茂します。
「草木茂盛して行くに前人を見ず」との倭人伝の記載ですが、私はここに
書かれている、「前を歩く人が見えないほど高い草」とは、その昔、
博多湾の湿地に群生していた「葦」の事ではないかと考えています。
末盧国のこの描写は、そのすぐ後に漁業の記述がある事からも、明らかに
海岸近くのはずですし、また多少大きな草むらがあるぐらいではこういう
記事は書かないでしょうから、相当大きな群生地であったはずです。
海岸近くで、大量に繁茂する植物、さらに人の高さより高くなる植物で、後世
に入ってきた外来種ではないものと言えば、湿地の葦ぐらいしかありえません。
葦は、古事記にも頻繁にその名が出てくるもので、当時の日本列島では非常に
ありふれたものであったことは間違いありません。そうした大きな湿地群に
群生する葦の繁茂のしかたは現代でも相当なものですが、環境破壊のない
古代ならばなおさらで、倭人伝が特に言及した理由もうなずけます。
また、湿地ですから当然水深は非常に浅く、鳥・貝・魚の生息数が多くなります。
「好んで魚鰒(魚や貝)を捕うるに、水、深浅無く、皆沈没して之を取る。」
という記載にも合致します。
博多湾は古来から白砂青松(はくさせいしょう)と言われ、松林でも有名です。
生(いき)の松原、今津の松原、千代松原、十里松、博多松原、箱崎松原など、
松の名前が付いた言葉が非常に多い土地柄です。これが「松ら」と呼ばれた
地名の由来ではないかと考えます。
一部の松原は後世に植林されたものもありますが、時の為政者が松林の保護を
指示した記録や、応神天皇ゆかりの松もあることから、松林の存在は少なく
とも７世紀ごろまではさかのぼれます。松も日本固有種ですから、恐らく
もっと前からあったでしょう。
また博多市街地は大宰府方面へ向かう街道方向以外、周りを円弧上に山が
ぐるりと点在しており、これも「浜山海居」という記述に合います。
さらに倭人伝で、それぞれ同じ距離である千余里とされている三ヶ所の距離が、
半島→対馬 約80�辧 �(巨済島 南端 〜 対馬 浅茅湾)
対馬→壱岐 約80�辧 �(対馬 浅茅湾 〜 壱岐 宇土湾)
壱岐→博多湾 約80�辧 �(壱岐 宇土湾 〜 博多湾)
と、上記の個所で測るとほぼぴったりなのも理由の一つです。
また、博多湾に上陸したなら、その後の陸路はその地形から必然的に
ほぼ東南方向になるはずで、これも倭人伝の記載に合います。
一方、末盧国候補としてもっと有名な唐津湾や伊万里湾は、これほど条件が
揃っていません。伊万里湾にも湿地はありますが、博多湾と比べるとその規模
はかなり小さく、大きく印象に残るかどうか疑問です。博多湾には他の湾と
違って、非常に多くの河川が流入していて、湿地が形成される条件が揃っており、
時代に関係なく湿地ができやすい地形です。距離やその後の陸路方向も違います。
そもそも松浦郡を末盧国、糸島半島を伊都国に比定する説は、その地名の類似を
最大の根拠にしているわけですが、
「邪馬台国の所在地をヤマトという地名の類似だけで比定するのは間違いである。」
と主張する人ですら、末盧・伊都については当然のごとく決定事項としています。
これは明らかな矛盾です。邪馬台国＝ヤマトの地名の類似を否定する立場を採る
のであれば、松浦＝末盧、糸島＝伊都も同様に扱ってしかるべきです。
したがって、私は末盧国＝博多湾であるという説は、もっと真剣に検討されても
良いのではないかと思っています。
>>[13]
ぼくはもっぱらグーグルアースで倭人伝をなぞってあれこれ想像しているものです。博多湾まつろ国説に、これほど知識のバックボーンで理論づけされるのは感激しました。
志賀島が大型船の停泊地であったのではないかと思っています。九州北岸に大型船が停泊できるのは唐津だけだとかおおざっぱな意見がありますが、志賀島に停泊して小舟で博多湾に、そのまま御笠川を行き、大宰府まで。
志賀島が末盧国の停泊地だと思います。松原ということであるなら、当時の地形はもちろんちがってますが海の中道がどれくらいあったかわかりませんがここも現代は松原です。松も道で松路国などというのがオリジナルかとか思ってます。
志賀島についてはウィキペディアにこう記されてます。
「古代日本（九州）の大陸・半島への海上交易の出発点として、歴史的に重要な位置を占めていた。
また島内にある志賀海神社は綿津見三神を祀り、全国の綿津見神社の総本宮であり、4月と11月の例祭において「君が代」の神楽が奉納される全国的にも珍しい神社である。」
こう書かれているのに邪馬台国の時代には海上交通の要ではないというのは変だ。邪馬台国時代にそうでないなら、いったいいるからこうなったのか？と思ってしまいますね。それに金印は志賀島で見つかったわけで、なんとなく博多湾の沿岸にあったとなっていますが、行き来の際に絶対に通過する志賀島だからそこにあったと。
志賀島・博多湾＝まつろ国で、東南500里の距離と方角の矛盾解消となりますよね。
ここが末ろ国であるとなったら、倭人伝の縮尺で測ると
壱岐から１０００里のあたりであるし、ここから東南５００里のところにちょうど、大宰府があります。
すなわち大宰府の場所=伊都国ではないか。そして伊都国の役割と後代の大宰府の役割はほぼ同じです。中央政権に軍と周辺国の統治と外国使節団の接待など。地政学的に北部九州を統治しようと思うと、大宰府の場所が最適だったということではないか。
志賀島に大型船が停泊したら、御笠川をくだって船で歓迎と警護にすぐに行ける。そして博多湾から大宰府に半日かけて移動したら、平野のくびれのこの場所で一晩休んで、翌日は筑後川にそって筑紫平野の邪馬台国へ行く。この筑紫平野、佐賀平野、福岡平野合計60億坪の広大な平野が一体化して、女王国中核を構成していたと。
グーグルアースからの想像です。
ぼくはもっぱらグーグルアースで倭人伝をなぞってあれこれ想像しているものです。博多湾まつろ国説に、これほど知識のバックボーンで理論づけされるのは感激しました。
志賀島が大型船の停泊地であったのではないかと思っています。九州北岸に大型船が停泊できるのは唐津だけだとかおおざっぱな意見がありますが、志賀島に停泊して小舟で博多湾に、そのまま御笠川を行き、大宰府まで。
志賀島が末盧国の停泊地だと思います。松原ということであるなら、当時の地形はもちろんちがってますが海の中道がどれくらいあったかわかりませんがここも現代は松原です。松も道で松路国などというのがオリジナルかとか思ってます。
志賀島についてはウィキペディアにこう記されてます。
「古代日本（九州）の大陸・半島への海上交易の出発点として、歴史的に重要な位置を占めていた。
また島内にある志賀海神社は綿津見三神を祀り、全国の綿津見神社の総本宮であり、4月と11月の例祭において「君が代」の神楽が奉納される全国的にも珍しい神社である。」
こう書かれているのに邪馬台国の時代には海上交通の要ではないというのは変だ。邪馬台国時代にそうでないなら、いったいいるからこうなったのか？と思ってしまいますね。それに金印は志賀島で見つかったわけで、なんとなく博多湾の沿岸にあったとなっていますが、行き来の際に絶対に通過する志賀島だからそこにあったと。
志賀島・博多湾＝まつろ国で、東南500里の距離と方角の矛盾解消となりますよね。
ここが末ろ国であるとなったら、倭人伝の縮尺で測ると
壱岐から１０００里のあたりであるし、ここから東南５００里のところにちょうど、大宰府があります。
すなわち大宰府の場所=伊都国ではないか。そして伊都国の役割と後代の大宰府の役割はほぼ同じです。中央政権に軍と周辺国の統治と外国使節団の接待など。地政学的に北部九州を統治しようと思うと、大宰府の場所が最適だったということではないか。
志賀島に大型船が停泊したら、御笠川をくだって船で歓迎と警護にすぐに行ける。そして博多湾から大宰府に半日かけて移動したら、平野のくびれのこの場所で一晩休んで、翌日は筑後川にそって筑紫平野の邪馬台国へ行く。この筑紫平野、佐賀平野、福岡平野合計60億坪の広大な平野が一体化して、女王国中核を構成していたと。
グーグルアースからの想像です。
末盧國が松浦とされているのはそれなりに根拠もあって、古事記や国造本紀には「末羅国造」が、筑前国ではなく肥前国に置かれていたと書かれています。
松浦郡という表記が使われるようになってからも、今日に至るまで読みかたは一貫して「まつら」であり、まつうらと読まれることはありません。松に由来している地名かどうかは分かりませんが、ともかく現在の松浦地域がまつらと呼ばれていたことはかなり古くまでさかのぼることができます。
律令制以前の肥前国には他にもいくつかの国造が置かれていた一方で、筑紫国には「筑紫国造」一国があったようで、かなり広大な範囲を治めていたことになり、筑紫国の権力はおそらく奴国や伊都国などにさかのぼることができるのでしょう。
ちなみに国よりも下部の行政組織と見られる県（あがた）としては伊都県主が筑前国に置かれており、これが糸島が伊都国とされることの根拠の一つともなっています。
エーベルさんが不彌国ではないかとおっしゃる豊後日田には日田国造が置かれていました。
また、魏志倭人伝では「濱山海居、草木茂盛、行不見前人、好捕魚鰒、水無深浅、皆沈没取之」とあります。
この「濱」を「沿う」という意味であると解釈して、「山と海に沿って居る」と解釈するのが一般的です。
この部分の描写が唐津あたりのリアス式海岸を連想させることも事実です。
ただ、今の福岡平野は縄文時代くらいまでは海が切れ込んでいたとされているので、福岡平野だったとすることは不可能ではないと思います。
「水無深浅」は「水の深浅（は関係）無く」と解釈されていますが、「水に深浅無し」つまり深さが一定という意味であれば、遠浅の博多湾と考えてよいのかも知れません。
松浦郡という表記が使われるようになってからも、今日に至るまで読みかたは一貫して「まつら」であり、まつうらと読まれることはありません。松に由来している地名かどうかは分かりませんが、ともかく現在の松浦地域がまつらと呼ばれていたことはかなり古くまでさかのぼることができます。
律令制以前の肥前国には他にもいくつかの国造が置かれていた一方で、筑紫国には「筑紫国造」一国があったようで、かなり広大な範囲を治めていたことになり、筑紫国の権力はおそらく奴国や伊都国などにさかのぼることができるのでしょう。
ちなみに国よりも下部の行政組織と見られる県（あがた）としては伊都県主が筑前国に置かれており、これが糸島が伊都国とされることの根拠の一つともなっています。
エーベルさんが不彌国ではないかとおっしゃる豊後日田には日田国造が置かれていました。
また、魏志倭人伝では「濱山海居、草木茂盛、行不見前人、好捕魚鰒、水無深浅、皆沈没取之」とあります。
この「濱」を「沿う」という意味であると解釈して、「山と海に沿って居る」と解釈するのが一般的です。
この部分の描写が唐津あたりのリアス式海岸を連想させることも事実です。
ただ、今の福岡平野は縄文時代くらいまでは海が切れ込んでいたとされているので、福岡平野だったとすることは不可能ではないと思います。
「水無深浅」は「水の深浅（は関係）無く」と解釈されていますが、「水に深浅無し」つまり深さが一定という意味であれば、遠浅の博多湾と考えてよいのかも知れません。
と書いてみたのですが、やはり「無深浅」は「深浅と無く」つまり深浅の別無くと読むべきでした。
その前の濱(浜)山海居ですが、「濱海」(海に沿う)という熟語があり、濱海山居ならば「海に沿って山に居る」と意味が通りやすくなるため誤字の可能性があります。
漢文の解釈の問題では「至」と「到」の違いがあり、狗邪韓国と伊都国の前でのみ「到」が使われます。
私見ですが到は文字通り到達を意味し、至はよりニュートラルにその場所に着くことを意味しているようです。使者が韓の果てに到達し、さらに伊都国に到達して旅を終えたという心理の流れを現しているのでしょう。そこからの道程は倭人からの伝聞と考えて良いと思います。
投馬国を都万(西都原)とするなら奴国から南水行二十日でよいと思います。
もしくは帯方から都万までその程度で到達できたのかも知れません。
古代船でも季節風に乗れば時速5km程度は出たと考えられ、昼間だけ航海したとしても1日60km、20日で1200km進む事ができます。
邪馬台国をどこにするかは最大の問題ですが、仮に有明海あたりとして狗邪韓あたりまで水行10日、あとは朝鮮半島を一カ月かけて北上したと考えることができます。
郡から伊都国までの使者は重い銅鏡をはじめ多数の下賜品を携えていたため海路を取りましたが、邪馬台国から郡への船の積み荷は足のある積み荷、即ち「生口」がほとんどだったため、より安全な陸路を取っただろうと考えられるからです。
また、郡から狗邪韓に至るルートにある馬韓は後の百済であり、当時から倭とは友好的で魏と対立していたのだとすれば、魏の使者が領内を通ることを避けたのかも知れません。
とはいえ、まだまだ畿内説も捨てがたいと思っています。
狗邪韓か帯方を起点に、投馬を出雲、邪馬台を大和とすればどちらの経路も比較的合理的に解釈できるからです。
その前の濱(浜)山海居ですが、「濱海」(海に沿う)という熟語があり、濱海山居ならば「海に沿って山に居る」と意味が通りやすくなるため誤字の可能性があります。
漢文の解釈の問題では「至」と「到」の違いがあり、狗邪韓国と伊都国の前でのみ「到」が使われます。
私見ですが到は文字通り到達を意味し、至はよりニュートラルにその場所に着くことを意味しているようです。使者が韓の果てに到達し、さらに伊都国に到達して旅を終えたという心理の流れを現しているのでしょう。そこからの道程は倭人からの伝聞と考えて良いと思います。
投馬国を都万(西都原)とするなら奴国から南水行二十日でよいと思います。
もしくは帯方から都万までその程度で到達できたのかも知れません。
古代船でも季節風に乗れば時速5km程度は出たと考えられ、昼間だけ航海したとしても1日60km、20日で1200km進む事ができます。
邪馬台国をどこにするかは最大の問題ですが、仮に有明海あたりとして狗邪韓あたりまで水行10日、あとは朝鮮半島を一カ月かけて北上したと考えることができます。
郡から伊都国までの使者は重い銅鏡をはじめ多数の下賜品を携えていたため海路を取りましたが、邪馬台国から郡への船の積み荷は足のある積み荷、即ち「生口」がほとんどだったため、より安全な陸路を取っただろうと考えられるからです。
また、郡から狗邪韓に至るルートにある馬韓は後の百済であり、当時から倭とは友好的で魏と対立していたのだとすれば、魏の使者が領内を通ることを避けたのかも知れません。
とはいえ、まだまだ畿内説も捨てがたいと思っています。
狗邪韓か帯方を起点に、投馬を出雲、邪馬台を大和とすればどちらの経路も比較的合理的に解釈できるからです。
エーベルバッハ少佐さんの述べられている綿津見神社は、ある神社の古文書には「渡海宮」
と書いて「わたつみのみや」と呼ぶ、と書かれているとの事で、元々、外洋航海の安全を
祈る神社であった事がうかがわれます。そういう意味でも志賀島内にある志賀海神社が
総本宮であるという事は充分納得できる事であり、また、「邪馬台国の時代に海上交通
の要ではないというのは変だ」というご意見も至極もっともだと思わざるを得ません。
ちなみに、綿津見神社は壱岐島にも対馬島にもありますが、対馬の浅茅湾にある綿津見神社
にはちょっと変わった鳥居があって、社殿正面から５つの鳥居が、一直線に海に向かって
並んでいます。そのうち２つは陸上、真ん中の一つは海岸近く、残りの２つは海中に立て
られています。この５つの鳥居が作る直線をずっと伸ばしていくと、韓国の巨済島南東あたり
の岬にぶつかります。このラインはちょうど浅茅湾と半島の最短ルートを示します。
恐らくこのルートが倭人が半島へ行ったルートであり、魏使が対馬へ来た際に使った航海
ルートであったろうと思います。つまりこの鳥居は航海安全を願うとともに、船の進路をも
示しているというわけです。
一般には、対馬−半島間の航海ルートは、釜山と対馬最北端の鰐浦を結ぶルートだと
言われています。その方が危険な外洋航海が短くなるからです。
釜山南端 − 鰐浦 約60km
巨済島南東先端 − 浅茅湾外の唐州崎 約70km
しかし、釜山−鰐浦間を渡った場合には、外洋航海は確かに10km短くなりますが、
巨済島−釜山間 約50kmと、鰐浦−浅茅湾間 約50kmの、合計100kmの沿岸航海が
増える事になります。たとえ沿岸航海であっても絶対に安全とは言い切れないにも
かかわらず、10kmの外洋航海を避けるために100kmの沿岸航海を増やすとは思えません。
この対馬の綿津見神社とその鳥居の存在は、対馬−半島間の古来から、恐らくは少なくとも
邪馬台国時代より数百年はさかのぼり、紀元前後以来から使用されてきた、古代航海の運行
ルートの存在を示すものだと思います。もちろん鳥居自体は後世に作られたものですが、
航海のノウハウはずっと伝えられていたのではないかと思います。従って私は倭人伝に
出てくる狗邪韓國は巨済島にあったと考えています。巨済島の「巨済」は韓国では「コジェ」
と発音します。これが「狗邪」という名の由来(あるいはその逆で巨済の由来が狗邪)では
ないかと思います。
と書いて「わたつみのみや」と呼ぶ、と書かれているとの事で、元々、外洋航海の安全を
祈る神社であった事がうかがわれます。そういう意味でも志賀島内にある志賀海神社が
総本宮であるという事は充分納得できる事であり、また、「邪馬台国の時代に海上交通
の要ではないというのは変だ」というご意見も至極もっともだと思わざるを得ません。
ちなみに、綿津見神社は壱岐島にも対馬島にもありますが、対馬の浅茅湾にある綿津見神社
にはちょっと変わった鳥居があって、社殿正面から５つの鳥居が、一直線に海に向かって
並んでいます。そのうち２つは陸上、真ん中の一つは海岸近く、残りの２つは海中に立て
られています。この５つの鳥居が作る直線をずっと伸ばしていくと、韓国の巨済島南東あたり
の岬にぶつかります。このラインはちょうど浅茅湾と半島の最短ルートを示します。
恐らくこのルートが倭人が半島へ行ったルートであり、魏使が対馬へ来た際に使った航海
ルートであったろうと思います。つまりこの鳥居は航海安全を願うとともに、船の進路をも
示しているというわけです。
一般には、対馬−半島間の航海ルートは、釜山と対馬最北端の鰐浦を結ぶルートだと
言われています。その方が危険な外洋航海が短くなるからです。
釜山南端 − 鰐浦 約60km
巨済島南東先端 − 浅茅湾外の唐州崎 約70km
しかし、釜山−鰐浦間を渡った場合には、外洋航海は確かに10km短くなりますが、
巨済島−釜山間 約50kmと、鰐浦−浅茅湾間 約50kmの、合計100kmの沿岸航海が
増える事になります。たとえ沿岸航海であっても絶対に安全とは言い切れないにも
かかわらず、10kmの外洋航海を避けるために100kmの沿岸航海を増やすとは思えません。
この対馬の綿津見神社とその鳥居の存在は、対馬−半島間の古来から、恐らくは少なくとも
邪馬台国時代より数百年はさかのぼり、紀元前後以来から使用されてきた、古代航海の運行
ルートの存在を示すものだと思います。もちろん鳥居自体は後世に作られたものですが、
航海のノウハウはずっと伝えられていたのではないかと思います。従って私は倭人伝に
出てくる狗邪韓國は巨済島にあったと考えています。巨済島の「巨済」は韓国では「コジェ」
と発音します。これが「狗邪」という名の由来(あるいはその逆で巨済の由来が狗邪)では
ないかと思います。
>>[17]] 「釜山−鰐浦間を渡った場合には、外洋航海は確かに10km短くなりますが、
巨済島−釜山間 約50kmと、鰐浦−浅茅湾間 約50kmの、合計100kmの沿岸航海が
増える事になります。たとえ沿岸航海であっても絶対に安全とは言い切れないにも
かかわらず、10kmの外洋航海を避けるために100kmの沿岸航海を増やすとは思えません。」
同感です。九州沿岸で言えば、壱岐、唐津間が一番直線距離で短いから、地図で見ると、半島、対馬、壱岐、唐津と最短の直線で来るだろうという前提がありますよね。
でも、お説の半島同様に、目的地が博多湾のあたりなら、唐津でおりて、唐津から博多湾までの山あいを歩くより、そのまま博多湾まで、志賀島まで来ると思います。もし唐津、壱岐が大幹線道路なら、神功皇后も、白村江の戦いの船団も唐津発であるべきなのに、両者とも志賀島出発です。
そもそも九州や、朝鮮半島のような巨大な陸地、海からみれば大陸といっていいくらいの巨大な陸地を目前にすれば、できるだけ近くに上陸するより、できるだけ、目的地そのものに上陸するのが船乗りだと思います。海に無関係な難民が海を渡るしかないと思って決死の覚悟で海を越えたわけではなく、もう日常的に、無数に両岸地方を行き来している船乗りたちの行動として、シンプルに見たらですね。なんだか、渡海のことについては毎回決死の覚悟で対馬海峡を越えてるという前提になっているような。
蛇足ですが、国内を陸行するときも当時は「道なき道を歩いた」という記事が多いと感じますが、田舎育ちのぼくの感覚で言えば、人が日常的に行き来するだけで、獣道ができて、それも、クニレベルの集団が頻繁に行き来する道なら獣道以上になります。しかも権力があって周辺に様々な用事をもっていて、そこにいくのに毎回、道なき山道をかき分けて歩くでしょうか。著名な学者にしてそんな意見。東南アジアの熱帯雨林の中を歩くようなかきかたですが、日本の照葉樹林の中を歩くのは、それほど大変なことではないし、毎回道なき道を行き、魏の使節にまで道なき道を一か月も歩かせるようなクニって何なのだ？と思います。
獣道の観点で言えば石器時代の人間でも毎回道なき道は歩かないと思う。狐だって自分の通る道はもっていますよね。
対馬の鳥居の話、面白いですね。壱岐もそんな風に、なんらかの示唆があるかもですね。
巨済島−釜山間 約50kmと、鰐浦−浅茅湾間 約50kmの、合計100kmの沿岸航海が
増える事になります。たとえ沿岸航海であっても絶対に安全とは言い切れないにも
かかわらず、10kmの外洋航海を避けるために100kmの沿岸航海を増やすとは思えません。」
同感です。九州沿岸で言えば、壱岐、唐津間が一番直線距離で短いから、地図で見ると、半島、対馬、壱岐、唐津と最短の直線で来るだろうという前提がありますよね。
でも、お説の半島同様に、目的地が博多湾のあたりなら、唐津でおりて、唐津から博多湾までの山あいを歩くより、そのまま博多湾まで、志賀島まで来ると思います。もし唐津、壱岐が大幹線道路なら、神功皇后も、白村江の戦いの船団も唐津発であるべきなのに、両者とも志賀島出発です。
そもそも九州や、朝鮮半島のような巨大な陸地、海からみれば大陸といっていいくらいの巨大な陸地を目前にすれば、できるだけ近くに上陸するより、できるだけ、目的地そのものに上陸するのが船乗りだと思います。海に無関係な難民が海を渡るしかないと思って決死の覚悟で海を越えたわけではなく、もう日常的に、無数に両岸地方を行き来している船乗りたちの行動として、シンプルに見たらですね。なんだか、渡海のことについては毎回決死の覚悟で対馬海峡を越えてるという前提になっているような。
蛇足ですが、国内を陸行するときも当時は「道なき道を歩いた」という記事が多いと感じますが、田舎育ちのぼくの感覚で言えば、人が日常的に行き来するだけで、獣道ができて、それも、クニレベルの集団が頻繁に行き来する道なら獣道以上になります。しかも権力があって周辺に様々な用事をもっていて、そこにいくのに毎回、道なき山道をかき分けて歩くでしょうか。著名な学者にしてそんな意見。東南アジアの熱帯雨林の中を歩くようなかきかたですが、日本の照葉樹林の中を歩くのは、それほど大変なことではないし、毎回道なき道を行き、魏の使節にまで道なき道を一か月も歩かせるようなクニって何なのだ？と思います。
獣道の観点で言えば石器時代の人間でも毎回道なき道は歩かないと思う。狐だって自分の通る道はもっていますよね。
対馬の鳥居の話、面白いですね。壱岐もそんな風に、なんらかの示唆があるかもですね。
>>[19]
古資彌凍国をコジャミドンと読むとは知りませんでした。
確かにその方が狗邪よりも巨済島の発音に近いですね。
凍という字がドンという音に対応するとすれば、済州島（チェジュド)の
『島=ド』の発音のように凍=島=ドとなり、発音も意味も通じます。
おっしゃる通り、『島』の固有名詞の可能性が高くなります。
仁川の近くに、実尾島(シルミド)や月尾島(ウォルミド)という島がありますが、
この尾(ミ)という字は、尻尾のように突き出した島の形状を表しているという事です。
ひょっとすると未離彌凍や古資彌凍も、昔は今と違ってしっぽのような
地形があって、それがその後の海水面の変化で消えたため、島の名前から
尾の字が消えたのかもしれませんね。あくまで想像に過ぎませんが。
古資彌凍国をコジャミドンと読むとは知りませんでした。
確かにその方が狗邪よりも巨済島の発音に近いですね。
凍という字がドンという音に対応するとすれば、済州島（チェジュド)の
『島=ド』の発音のように凍=島=ドとなり、発音も意味も通じます。
おっしゃる通り、『島』の固有名詞の可能性が高くなります。
仁川の近くに、実尾島(シルミド)や月尾島(ウォルミド)という島がありますが、
この尾(ミ)という字は、尻尾のように突き出した島の形状を表しているという事です。
ひょっとすると未離彌凍や古資彌凍も、昔は今と違ってしっぽのような
地形があって、それがその後の海水面の変化で消えたため、島の名前から
尾の字が消えたのかもしれませんね。あくまで想像に過ぎませんが。
>>[020]
現存地名の「〜尾島」との類似は全く気づきませんでした。
古地名であれば〜尾島(〜ミド)のような漢語地名ではなく、例えば〜コリソム(尾＋島)のように固有語になるのではないかという思い込みがあったためですが、確かに気になる類似です。
むしろ実尾島や月尾島などの「ミ」が、単に尾を意味するよりもさらに古い語源に遡る可能性があるのかも知れません。
巨済の地名の由来はわかりませんが三国時代の地名が裳郡だったことから、衣裳を表す古い韓語だったのではないかと思います。
さらに香椎という地名や巨勢という氏族名、唐土を「もろこし」ということなどに巨済島が関係ないか、など色々考えが至ります。
香椎が越(こし)で春秋の越国に由来する、などというのは眉唾に思えるからです。
現存地名の「〜尾島」との類似は全く気づきませんでした。
古地名であれば〜尾島(〜ミド)のような漢語地名ではなく、例えば〜コリソム(尾＋島)のように固有語になるのではないかという思い込みがあったためですが、確かに気になる類似です。
むしろ実尾島や月尾島などの「ミ」が、単に尾を意味するよりもさらに古い語源に遡る可能性があるのかも知れません。
巨済の地名の由来はわかりませんが三国時代の地名が裳郡だったことから、衣裳を表す古い韓語だったのではないかと思います。
さらに香椎という地名や巨勢という氏族名、唐土を「もろこし」ということなどに巨済島が関係ないか、など色々考えが至ります。
香椎が越(こし)で春秋の越国に由来する、などというのは眉唾に思えるからです。
追記
推定される上古音では古資はkag tsier、巨済はgiag tserで、頭子音以外は概ね一致するようです。
統一新羅時代の岐城はgieg dhiengで大まかに音を写して漢語風の地名にしたようですが、高麗時代に古い表記の巨済に戻されたようです。
三国史記に現れる、更に古い裳郡という地名は恐らく「も、はかま」を意味する訓読であり、その音を表したのが古資ないし巨済だと思うのですが、現代語でははかまはbajiであり、頭子音が合いません。
古い韓語ではgajiというような形が有ったのでしょうか。
彌凍はmier tungとなるようですが、類似する朝鮮固有語が思いつきません。
むしろ日本語の水門(みと、みなと)や、満洲語のmederi(海)、tun(島)との関連を疑いたくなります。
推定される上古音では古資はkag tsier、巨済はgiag tserで、頭子音以外は概ね一致するようです。
統一新羅時代の岐城はgieg dhiengで大まかに音を写して漢語風の地名にしたようですが、高麗時代に古い表記の巨済に戻されたようです。
三国史記に現れる、更に古い裳郡という地名は恐らく「も、はかま」を意味する訓読であり、その音を表したのが古資ないし巨済だと思うのですが、現代語でははかまはbajiであり、頭子音が合いません。
古い韓語ではgajiというような形が有ったのでしょうか。
彌凍はmier tungとなるようですが、類似する朝鮮固有語が思いつきません。
むしろ日本語の水門(みと、みなと)や、満洲語のmederi(海)、tun(島)との関連を疑いたくなります。
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