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一般相対性理論コミュのニュートンのバケツはどう解決した?

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ニュートンのバケツに対するマッハの批判は、一般相対論によって解決したのでしょうか。 もしそうならば、どう解決したのでしょうか。

コメント(22)

「電車が80km/hの一定速度で走ってる」ということと、「電車から見て地表が80km/hの一定速度で(逆方向に)走ってる」ということは、同じことを指している。 「ホントに静止してるのは、どっちなんだ」という問は、物理的には意味をなさない(慣性系の同等性)。

次に、「ニュートンのバケツ」という有名な思考実験。 バケツに水を半分ほど入れ、バケツの取っ手をひもでつるす。 ひもをねじってから離すと、バケツは回転を始め、つられて水も回転するから、水面は凹面になる。 バケツから見ればまわりの世界が回転してるように見えるのだが、水面が凹面になってる以上、「バケツは静止して、まわりの世界が回転している」と言い張ることはできない。 回転運動ばかりでなく、一般に物体が加速度運動している場合、「ホントに静止してるのは、まわりの世界」と言うほかない。

この「まわりの世界」を、ニュートンは絶対空間と呼んだ。 こうして、加速度運動とは、絶対空間に対する加速度運動となった。 

これに対して19世紀にマッハ(Ernst Mach)が、「絶対空間は検出不能。 運動は他のものに対する相対運動としてしか検出できない。 バケツと水の質量が宇宙の質量の大部分を占める場合には、バケツが回転しても水面は平面になるはず」と批判した。

アインシュタインの一般相対論は、かなり、マッハの批判の線に沿っている。 アインシュタイン方程式(=一般相対論の基礎方程式=物質場の運動方程式)は、加速度運動する座標系を含めて任意の座標系で、同じかたちに書かれる。 ここで初めて、「ホントに加速度運動してるのは、どっちなんだ」という問が、意味をなさなくなった。 つまり、慣性系と非慣性系が同等になっている。 この点が、慣性系にしか適用できないニュートンの運動方程式 F=ma と一番大きな違い(注)。

ニュートンのバケツによく似たケースで、自転する高密度星のまわりの時空がどうなるか、アインシュタイン方程式を適用して、カー(Roy Kerr)という人が解いた解がある。 自転するブラックホールのまわりの解である。

私はどっかで計算違いして確かめてはいないが、カー解によると、高密度星のまわりの空間が引きずられて、「慣性系の引きずり」が起きる。 つまり、高密度星の自転に引きずられて回転する座標系が慣性系でありうる。 この慣性系にニュートンのバケツをしばり付けておけば、自転ではなく公転となるが、公転してても慣性系であるから、水面は傾斜せず水平となるであろう。 結果は、マッハの指摘に近い。 ニュートンのバケツの問題は、このように解決してるんだろうと思う。

(注)F=ma を回転する座標系にもムリヤリ適用しようとして、遠心力のような慣性力を導入することがある。
1: の考えが間違っていないか、コメント下さい。
ちゃんと文献を読んで答えているわけではないので、僕もちょっと自身がないですが、、

絶対静止系の否定は、慣性系と非慣性系が区別できないことによってなされるのではなく、慣性系(局所慣性系)が周辺の物質の振る舞いによって決まるということによってなされるのではと思います。

実際、一般相対論においても慣性系(自由落下系)と非慣性系は区別できると思います。

確かに共変微分を使ってテンソル方程式として表せば、運動方程式は同じ形をしていますが、共変微分の中身の接続係数はいろんな値をとりえるので、慣性系と非慣性系で同じ式が成り立っているとはいえないのでは、、と思います。

カー時空の慣性系の引きずり効果とかは、確かにマッハ原理の検証になっているんじゃないでしょうか。。

但しマッハは「周辺の物質」ではなく「宇宙全体の物質」の影響を考えてたかもしれませんが、、
追加します。。

カー時空の時空の引きずり効果はある意味マッハの原理の反映かも知れませんが、公転しているバケツの水面が傾斜しないことによって、バケツの問題が解決するというわけでもないと思います。というのは、星が自転してなくてシュバルツシルド解になっている場合でも、そのまわりを公転しているバケツの水面は(無重力状態だから)傾斜しないし、そもそも無重力状態だとバケツに水を張ることも出来ないので。。
3,4: くらべんさん、コメントありがとうございます。

> 一般相対論においても慣性系(自由落下系)と非慣性系は区別できると思います。

確かにそうでした。 運動方程式は一般座標変換によって変わりませんが、「『ホントに加速度運動してるのは、どっちなんだ』という問が、意味をなさなくなった」というのは間違いですね。

重力に身をませて運動してるロケットは慣性系、重力以外の力を受けて運動してる(エンジンを吹かしている)ロケットは非慣性系ですね。
慣性系かどうかは、絶対空間に対する関係ではなく、重力以外の力を受けているかどうかで決まる。

次に、中心星のまわりの角運動量がゼロである物体は、シュバルツシルト時空では、星に向かって「まっすぐに」落ちていくと思うんですが、カー時空では、慣性系の引きずりがあるので、らせんを描きながら落ちていくような気がしますが、どうお考えでしょうか。 「らせんを描く」という表現自体が、平坦な時空を前提にしているイメージなのかも知れませんが。
追加します。

慣性系かどうかは、絶対空間に対する関係ではなく、重力以外の力を受けているかどうかで決まる。

すると2つの慣性系を考えた場合、慣性系1から慣性系2を見ると、慣性系2は一般に加速度運動をしている。 慣性系が重力によって決まるようになったことで、「加速度運動してるかどうか」ということの重要性は低くなった、という気がします。

もっとも、絶対空間を廃棄したことで、「絶対的な加速度運動」はなくなり、あるのはただ、「慣性系1に対する加速度運動」のように相対的な加速度運動だけになってしまったのだから、「加速度運動してるかどうか」ということの重要性が下がったのも、当たり前といえば当たり前ですね。
また追加です。

慣性系に対して別な慣性系が加速度運動してる、というのを奇妙に感じるのは、頭が古いせいなんでしょうね。 加速度運動の定義を変えればいいんでしょうけど。

加速度運動の新定義:重力以外の力を受けてする運動のこと。

そうすると、一般に運動は3つに分けられる。
(1) 新定義による加速度運動
(2) 重力による運動
(3) なんの力も受けない運動(いわゆる等速度運動)

しかし実際には、(3)の運動は存在しないんでしょうね。 現実に存在する運動は(1)と(2)だけなんでしょうね。
相対性理論とロリコンな僕の関係も知りたいんですが…どうしたらいいでしょうか?

誰か教えてくれませんか…?
>森羅万象知りたがりやさん

>次に、中心星のまわりの角運動量がゼロである物体は、シュバルツシルト時空では、星に向かって「まっすぐに」落ちていくと思うんですが、カー時空では、慣性系の引きずりがあるので、らせんを描きながら落ちていくような気がしますが、どうお考えでしょうか。 「らせんを描く」という表現自体が、平坦な時空を前提にしているイメージなのかも知れませんが。

ここを見ると、「慣性力は他の物質との相互作用によって生じる」というのがマッハの考えのようですね。物質の振る舞いによって慣性系が影響を受けるという意味ではある意味マッハ原理を示しているといえるのでしょうね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E5%8A%9B

但し一般相対性理論も完全にマッハ原理を反映しているものじゃないらしいです。僕もそんなに詳しく調べたことがあるわけではないので、時間があれば、久しぶりに大学の図書館にでも行ってマッハ自身の考えを調べてこようかなとも思います。たしかマッハ力学という本があったと思います。

相対性理論によって絶対的な静止というものは否定されましたが、加速度まで相対的なものとして捉えることが出来るかというとそうでも無いような気がしますが(実際に慣性系に対する加速度は検出できると思う)、マッハはどう考えていたんでしょうね。
9: くらべんさん、

ご紹介されたwikiの記事の中に、「慣性力も、地球外の全宇宙による慣性系の引きずりで説明できるとの見方が強い」という記述がありました。 「へぇー、そういう見方もできるのか」と、ちょっと驚きです。

5,6,7: を書いたあと、よく考えてみたんですが、かなり、とんちんかんなことを書いてしまったことに気づきました。 「非慣性系=加速度運動系」という、相対論以前の常識が災いしてました。

加速度運動が他のものに対する相対的なものとなった以上、慣性系であるかどうかの判定に、座標系が加速度運動してるかどうかはダイレクトには影響しなくなったんですね。 重力に身をまかせた運動をしてる座標系が局所慣性系であり、重力以外の力を受けた運動をしてる座標系が非慣性系なんですから。

> 加速度まで相対的なものとして捉えることが出来るかというとそうでも無いような気がしますが

絶対空間を廃棄したので、絶対的な加速度運動はなくなった。 加速度運動といえども、他のものに対する相対的なものとなった。 であるが故に、「非慣性系=加速度運動系」とは言えなくなった。 と思うのですが。
>森羅万象知りたがりやさん

>絶対空間を廃棄したので、絶対的な加速度運動はなくなった。

でも加速度は実際に検出できます(それに対して静止というのは絶対に検出できない)。バケツを回せばいいです(笑)。

さらに、加速度は4次元の幾何学的には測地線からのずれとして表せるので、<<どの座標から見て>> という断り書きなしに加速度を定義できるはずです。(それに対して、静止とか運動というのは、どうしても多様体上に基準となる座標系が必要です)。

でもマッハは加速度は絶対的でなくて、相対的と考えていたのでしょね。やっぱりちゃんとマッハの本を調べてみようと思います。
>森羅万象知りたがりやさん

>「非慣性系=加速度運動系」とは言えなくなった。

11では、「非慣性系=加速度運動系」を前提にして書いていました。なので論点がずれていたかも知れません。

話がずれますが、相対論とマッハ原理との違いとしては、
マッハは思考の経済ということを考えるので、物体の運動を他の物体との「相対運動」としてのみ捉えようとしてたのだと思います。

でも相対論は近接作用の理論ですから物体と物体が直接相互作用することは出来ない、つまり

物体→時空→物体
の順番でしか作用できないし、物体間の距離というのも、時空が曲がっているせいでややこしい、従って(加速度を含め)「物体の相対運動」というのもマッハが思っていたとのは逆に定義しにくくなっているのではと思います(相対論では「物体の運動」は時空におけるtime-likeな軌跡という言い方になる?)。

物体の運動を他の物体との相対運動とのみ捉えるということは、結局"実体"としての「空間」はいらないということになるのに対し、相対論では、「時空」は一つの物理的な実体として認められていると思います。

勿論相対論の「時空」は絶対空間ではありませんが(物質の影響を受けるので)、かといって全く実体の無いものにもならないと僕は考えます。

以上は個人的な意見です。もしなんか間違ってたらすみません。
 ども一般相対論ではマッハ原理が成り立たないほうが一般的ですね。たとえばゲーデル宇宙では成立しないそうです。

 ただしティリングとレンズの試算ではたとえば地球が自転していなくて遠方の星などの質量(円環です。)が回転している場合,それにより遠心力に似た力を受けることになります。「ニュートンのバケツ」の具体的計算ですね。私のブログでも「慣性力の反作用」だったか「回転系の計量」だったか忘れましたが記事の中で彼らの計算結果は紹介しています。ただ遠心力のほかに余分な向きの力も出ます。「メラー」を参照したはずです。

「慣性力の反作用」については松田卓也先生に某所でそんなものはないと反論されたこともあります。。。そのとき先生にはそもそも慣性力も含め重力というのは「力」というものに属さないとも言われましたね。

 それに回転系はふつう角速度一定だとある半径から先の遠方は回転速度が光速を越えることになってその半径の球面が事象の地平面になり多様体としてそれによって物理的に無関係な空間に分離されますしね。。

 それと自分のブログの宣伝ですが「森羅万象。。。」さんがいろいろなテーマで問題意識を持っている論題の3割くらいは私のブログ「TOSHIの宇宙」の記事を検索すればありますよ。。ただ中には数式を駆使して念仏のようなのもあります
が。。。。                     TOSHI
PS:TOSHIです。ティリングとレンズの試算結果は2007年2/21の「TOSHIの宇宙」の記事「遠心力とコリオリ力の相対性」でした。もっとも表題と違ってコリオリ力のほうは計算してなかったと思います。

                       TOSHI
11: くらべんさん、

> 加速度は4次元の幾何学的には測地線からのずれとして表せるので、

重力に身をまかせた運動は、たとえ他の慣性系に対する加速度運動だったとしても測地線になると思います。 重力以外の力を受けた運動が、測地線からズレるんじゃないでしょうか。
重力に身をまかせて運動する座標系はすべて慣性系ですから、一般には、慣性系1に対して慣性系2は加速度運動する。 そうであるが故に、大域的慣性系は存在せず、局所慣性系しか存在しない、ような気がします。
太陽も地球も重力に身をまかせて運動してますから、両方とも慣性系ですが、地球は太陽に対して加速度運動してます。
加速度運動は、やっぱり、他の何かに対する相対加速度しか定義できないと思いますが。 
>森羅万象知りたがりやさん

いや、僕が問題にしている加速度は、ニュートンが絶対的に検出できるとした加速度をマッハが否定しているという文脈においてです。

マッハ力学を少し読み直してみましたが、マッハはやはり加速度も相対化して考えていたみたいです。物体の運動を記述するのに、他の諸物体との相対的な位置関係のみで記述すべきだ、極端な言い方をすると、マッハの主張は「物体の空間に対する加速度」ではなく、「物体同士の相対加速度」のみが物理的に意味があるということを言っているように思えました。

加速度が相対的であるというのは、つねに「〜に対する」加速度という但し書きが必要であるということです。ニュートンは、加速度については、この但し書きは必要ないと、バケツの実験から結論しました。

ニュートンの加速度は、いわば空間に対する相対加速度ですが(正確には慣性系に対する相対加速度)、でもこれは実際に一意的に定まるので、「絶対加速度」と言っていいと思います。

一般相対論の加速度(=測地線からのずれ)も、ニュートン同様「空間に対する加速度」であり、これも一意に定まるので「絶対加速度」です。

森羅万象知りたがりやさんが例に挙げておられる太陽と地球の相対加速度は、マッハ的なアイデアだと思いますが、マッハの場合は太陽と地球の相対運動のみが本質的だと考えたのだと思います。でも一般相対論の場合、太陽と地球の相対運動のみが本質的であるとは思えないです。両者のあいだにある時空の方が本質的であると考えます。

つまり、一般相対論では、相対加速度をなんらかの方法で考えられたとしても、それは本質的な量にはならないと(ちょっと思い切った言い方かも知れませんが)僕は思います。

いろいろ調べたついでに、

マッハは、慣性の起源を「個々の物質が宇宙の全物質と相互作用する」というところに求めたようなので、重力定数Gの値が宇宙の全物質の量によって変わるようです。

アインシュタインの一般相対性理論では、重力定数は「定数」なので、このあたりもマッハ原理と一致しないらしいです。

ブランズ‐ディッケ理論(Brans-Dicke theory)は、この重力定数が場所によって変化し、よりマッハ原理を反映しているらしいです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Brans-Dicke_theory

英語のwiki (マッハの原理)
http://en.wikipedia.org/wiki/Machs_principle

マッハ原理の分類のようなものがここにありました(Mach0〜10)。
http://en.wikipedia.org/wiki/Mach_principle
18:森羅万象知りたがりやさん

>重力に身をまかせて運動する座標系はすべて慣性系ですから、一般には、慣性系1に対して慣性系2は加速度運動する。

>太陽も地球も重力に身をまかせて運動してますから、両方とも慣性系ですが、地球は太陽に対して加速度運動してます。

相対論では、時空上の互いに離れた2点で直接物理量を比較するということはなじまないのでは、と思います。例えば特殊相対性理論で物体の速度を考える場合でも、時空全体に座標軸となる物差しと時計を無数に敷き詰めて、それに対する相対速度を考えます。運動する物体の時刻は、近接する時計の針の値です。物体の位置も同様にそこを通過したところの物差しの値です。決して遠くにある時計と比較したり、遠くにあるものさしを基準にしたりしません。

なので、曲がった時空の離れた二点での、二つの慣性系の相対加速度というのは、考えることすら出来ないというのが僕のイメージです。太陽と地球の相対加速度も同様です。AとBの相対加速度を決めるのは、両者が同じ場所で出会うタイミング(あるいは大目に見ても、両者が同じ局所慣性系にいる場合)以外は不可能と思います(便宜的に大域的座標をとって相対加速度を定義することは出来ると思います)。

でも、ちょっと僕も固く考えすぎかも知れません。もっと柔軟に考えないと、バケツの実験との比較も出来なくなってしまいますし。

アインシュタインはもっと柔軟だったみたいです。「宇宙に二つの流体の塊AとBがあって、同じ軸に対して、互いに逆向きに回転しています。Aは球状に分布していて、Bは回転方向に広がった分布をしていました。これをどの様に説明すれば良いでしょう。」

という問題で、僕だったら、「実はAは局所慣性系に対して静止しているのに対して、Bは局所慣性系に対して回転しているから」、と答えそうですが、アインシュタインの答えは、「第3の物体の存在を考える」ということだったそうです。

AとBだけだと、AとBの相対的な関係だけは、状況の非対称性は説明できないけれども、より大きな質量を持つ第3の物体を仮定することにより、相対性が再現される、ということみたいです。アインシュタインはマッハの信奉者だったということです。

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