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海と芸術の街ハウステンボスコミュの五島列島の宇久島

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コメント(8)

ハウステンボスマリーナから宇久島フィッシャリーナに
シングルハンドで挑戦してきました。

HTB→宇久島

今日の針尾瀬戸の潮止まりは9時4分。
遅くとも8時にはハウステンボスマリーナを出航する必要がある。
7時50分にマリーナを出航し針尾瀬戸に8時35分に入る。
ハウステンボスを出て佐世保湾の出口の高後崎を出るまで機走で1時間30分。
ちょうど10時に佐世保湾を出る。風は全く無い。波も穏やか。
こうなるとエンジンでしか走れないが、
シングルハンドでは初めての宇久島クルージングには丁度良い。
ハウステンボスを出航してすぐにメインセールを上げたが、
風が無くてしばらくはジブを上げる状況ではない。
今日は五島地方に濃霧注意報が出ているので、
念の為佐世保湾の中にいるうちに、
コンピューターのGPSポジションが正しく表示されるか確認。
このGPSチャートシステムは今回始めて使用する。
だいぶ前に買っておいたのだが使用する機会が無かった。
この辺いったいの海図はすべて入れてあるので高価なGPS専用機を持っていなくても十分。
これでもし霧で何も見えなくなっても大丈夫。

高後崎を出るともう先に黒島が見えている。 視程がよい。
黒島の南を280度で通過すればよい。

黒島を過ぎた頃から前方に平戸島の南端がうっすらと見えるようになった。

平戸島の南端を過ぎたら310度方向に進めばよい。
平戸島の南、進行方向左に「帆上げの瀬」が見えてきた。
ヨットのセールのように見える瀬で非常に分かりやすい。
帆上げの瀬と平戸島の南端にある尾上島の中間点を狙えばよい。
ところがこのあたりから、
右に見える平戸島と尾上島の景色がなかなか変わらなくなる。
ヨットはかなり早く走っているのだが、
逆潮が強くて地面に対してなかなか進まなくなっている為だ。

尾上島の南を通過したのが14時。
佐世保湾を出てから丁度4時間。
ハウステンボスからは6時間10分。
やっとの事で尾上島の横を通過した。

このあたりから向い風が強くなり丁度280度くらいで走れるようになった。
それまでは無風で機帆走といってもほとんどエンジンによる走りだった。
トローリングには丁度良い速度だったのでしばらくトローリングをしながら走っていたが、
このあたりからセールいっぱいに風をはらみ、
本来の機帆走の形になった。

かえって速度が出すぎてトローリングは出来なくなった。
尾上島を過ぎたあたりから野崎島がうっすりと見えてきた。
野崎島は海岸から急激に切り立っている背の高い島なのですぐに分かる。
その右側を目をこらして見ていると六島が見え出す。
六島の右にある、
中央がが少し高くなった平べったい島が宇久島だ。
宇久島もうっすらと見え始めた。

これでもう大丈夫。GPSの助けも必要なくてよかった。
宇久島が近づくとその真ん中あたりの手前に小さな島が見えてくる。
これが前小島だ。

この小さな島の南側を通ると港の入り口に出る。
前小島の少し沖合いでまずジブを下ろすす。
次に船を風上に向けてメインセールを下ろす。
シングルハンドなので、
海面の広いうちに入港にかかわるすべての準備をしておかなければならない。
舵をオートパイロットにまかせ、
フェンダーを取り付け、もやいロープの準備をする。

準備が整った所で前小島の南を通過。
港の入り口を過ぎると左手にフィッシャリーナの入り口が見えてくる。
中に入ると、急に浮き桟橋が見えてくる。
ここのフィッシャリーナは背の高い堤防に囲まれているので、
外からは全く見えない。
中に入ってびっくりといった具合だ。
ここはこんなに設備の整った素晴らしいマリーナなのに
いつもガラガラで1人で占有しているようで申し訳ないくらいだ。
1日の係留料が1100円、
「海の駅」に加盟しているマリーナから来れば半額の550円。
電気を使用する場合は1日550円。
水を使用する場合も1日550円。

浮き桟橋に係留しスプリングをとって船を固定。
船内の整理をし着替えをして夕食の為シーパークホテルに向かう。
宇久シーパークホテルはフィッシャリーナの上の丘の上にある。
フィッシャリーナの行き止まりと思われる奥のほうに歩いてゆくと、
桟橋からは見えない所に、
丘の上のシーパークホテルへ上がれる階段がある。
今回は特上寿司を頼んだ。
ねたが新鮮ですごく美味しかった。
夕食後ヨットに帰り船中泊。
宇久島での1日

朝7時起床。
フィッシャリーナのトイレの洗面所で歯磨き洗顔。
ヨットに戻って着替え宇久シーパークホテルのレストランで朝食にする。
朝は定食になっていてこんなに盛りだくさんなのに800円は安い。
港と海を見ながら最高の景色の中でゆっくり朝食。
ヨットに帰り浮き桟橋の底を細かい目の網で探って小エビ取り。
釣りの餌にするためだ。
フィッシャリーナの浮き桟橋を次から次へとトライするがなかなか難しい。 一尾取れたがこれでは餌にならない。
そこでムール貝をとって餌にすることにした。
チヌ用の遠投ウキ仕掛けの竿とラパラのミノーを付けたルアー竿を一本もって。
フィッシャリーナの防波堤の外にある岩場に出かけた。
ムール貝を石で砕き、中身を取り出して遠投ウキ仕掛けの針につけて投げる。
ウキが立った途端ググット引きこまれる。
竿を当てるとすぐに魚が釣れたが小さいベラだ。
その場で逃がしてやる。その後もベラばかり。
しばらく繰り返していると今度はすごい引き。
慎重に釣り上げると大きなおいしそうなフグ。
食べ方を知らないので逃してやった。
お昼になったし餌のムール貝もほとんどなくなったので釣りを止めヨットに帰った。
ヨットで着替えてフェリーターミナルに行った。
ターミナルの目の前に武者の銅像があった。
銅像は平の家盛だという。

平家盛は、平の清盛の弟で壇ノ浦の合戦で平家が滅亡後、
残党を集めて1187年に宇久島に上陸し、土着の豪族を平定して宇久次郎有と称した。
鎌倉幕府より所領安堵され従五位下に叙せられ肥前の守に任ぜられた。
初代・家盛、2代・扇、3代・太、4代・進、5代・競、6代・披、7代・実までの約200年間は宇久島にあって五島一円を勢力下においた。
その後8代覚が1388年福江島に移る。
1592年“朝鮮の役”の時に宇久姓を五島姓に改めた。
五島藩の発祥地は宇久島である。

海洋国家を目指した平氏は清盛の孫安徳天皇を擁して福原(現在の神戸)に都を移そうとした。
現在の神戸を国の中心にして海洋国家を夢見た清盛入道。
その志は源頼朝によって叩きのめされ叶わぬ夢と終ったが、
海洋国家を目指した平氏の夢はその弟によって九州の西の島々に息づいていたのである。

その五島の人々が戦国期にはるばるヨーロッパからやってきたイエズス会の宣教師の教えに
深い感動を覚えてキリシタンとなって行く。
壇ノ浦で滅亡した平氏の血を受け継ぐ人々が、
江戸初期からは隠れキリシタンとして迫害を受けてゆく。
歴史の皮肉と言うべきか。

そんな事を考えながら銅像を後にして歩いてゆくと、
レストラン**という看板が見えたので入ってみた。
奥のほうで調理の音が聞えるが店には誰も居ない。
テーブルについてしばらく座っているとおばさんが一人、
先約のお客の食事が出来上がって持って来た。
「あらお客様すみません気が付かなくて」
といいながら冷たい水を持ってきてくれた。
先ほどの平氏の血筋か?端正な顔立ちだ。
定食をオーダーすると奥の厨房に入って作り始めた。
定食を食べていると「お客様は仕事で来られてるの?」
「いや、ヨットで昨日来たんですよ」「まあヨットで」
「うちもマリーナに船外機のボートを持っているんだけど一年に一度使うか使わないかでね」
「ずっと先祖から宇久島なんですか?」
「そう、うちはねずうっと昔から宇久島ですよ。」
といった会話が続いた。
やはり平家の血筋かな等と思いながら食事をした。
「今日はね今朝早くから釣りしてたんだけどベラとかフグしかとれなくてね」
「魚釣れたら持ってきなさいよ。料理してあげるよ」
「残念ながら明日もう帰らないとならないのでね」
「ヨット1人で来ているんですよ」
「1人で来てるんですか?」
「海はすぐ天気が変わるから気をつけて帰ってくださいね」
そんな会話をしながら遅い昼食を終わりレストラン**を出た。
出て海に向かって左に歩いてゆくとすぐにスーパーがあった。
マリーナからこんなに近くにスーパーがあるのはありがたい。
帰りの飲み物やクーラーに入れる氷それに夕飯と明日の朝食など買いこんだが、
水物ばかりなのでかなり重たい。
ヨットに帰って少し疲れたので昼寝。
一時間ほど寝ると元気になったので気になっていたヨットの清掃をした。
デッキブラシで汚くなっていたハルをしっかり洗浄。
ほこりで黒っぽくなっていたチークデッキもしっかり洗った。
ヨットの磨き込みは夕方までかかった。
コールマンのランタンのマントルが破けていて一年位気になっていたのを取り替えた。
そのうち暗くなってきたので電気を点け船内で夕食にした。
宇久島→HTB

5時半に起床。
針尾瀬戸の潮止まりに間に合わないと大変なので6時40分に出航。
今日は視程が良くフィッシャリーナから平戸島が見える。
港を出た時から風が強い。
前小島を過ぎてから船首を風上に向けオートパイロットを入れ、
バウに走ってメインセールを上げる。
メインが上がった所でスターンに戻りジブを上げる。
強風を予想して最初からNo3ジブを用意してある。
そのまま平戸島の南130度方向に船首を向ける。
北風がだんだん強くなるので途中でメインにワンポンを入れる。
波の見え方からすると風速は17Kt位はあるだろう。
うねりもかなり有る。
最初からワンポンの用意をし早めに入れておいて良かった。
エンジンを止めて帆走にする。帆走なのに2時間ほどで尾上島を通過した。早い。
このあたりから急に風が弱くなったのでワンポンを止めフルセールにする。
もう黒島がよく見えている。
北風の時は平戸大橋から吹き抜けてくる風が強烈になる事をすっかり忘れていた。
案の定平戸島の風下になっていた部分を出ると急に突風のように北風が強くなった。
波の状況から入って20ktを超えている。
ワンポンを戻すのではなかったと後悔したが後のまつり。
ちょっとオーバーセールだがジブがNo3なのでなんとかなる。
黒島の先に九十九島、佐世保湾の入り口、肥前大島が見えてくる。
結局佐世保湾に入ったのが12時半。
宇久島からわずか6時間で佐世保湾に入った事になる。
復路は追い潮が平均1kt〜2ktはあったのだろう。
佐世保湾に入るとエンジンをかけジブを下ろす。
メインセールはエンジンに何かがあった時のために残しておく。
今日の針尾瀬戸の潮止まりは16時40分、しかも大潮だ。
潮止まりには早すぎる。ゆっくりと時間をつぶしながら進む。
針尾に入る直前に少し開けた所があってその部分は潮の流れが緩やかになっている。
潮の流れが収まるまでこの広い海域の中でくるくる回っていればよい。
時々ものすごい突風にヨットがきしむ。
メインだけでこうなのだからよほど強い突風なのだろう。
潮止まりの1時間半前になってようやく少し流れが落ち着いたように見えたので
いよいよ針尾に突っ込む。
突っ込んだのは良いのだが周りの景色がほとんど変わらない。
船の速度と流れの速度がほぼ同じなのでほとんど前に進まない。
じわじわと針尾の中心部に近づいてくると前後左右に大きな渦が出来ている。
もう潮止まり一時間前なのに今まで経験した事の無い状況だ。
渦に突っ込むと船体が急激に傾き移動する。
瀬戸の両岸に近づかないよう細心の注意をはらう。
やっとの事で大橋の下を通過。
瀬戸の右端の岸に近い所の流れが遅くなっているのを見つけそこを抜けると
すーっと船体が前に出る。
そのまま流れの中心を左に横切り今度は左岸に沿って進む。
やっと針尾瀬戸を抜けたのは16時。 潮止まりの40分前だ。
何時もなら何の苦労も無く抜けられる時間だ。
今回大潮の潮止まりを始めて体験したがこんないすごいとは予想していなかった。
大潮の時は潮が完全には止まらず針尾の中で行き潮と帰る潮がぶつかるのだそうだ。
針尾瀬戸を抜けて大村湾に入って一安心。
すぐにジブセールを上げてセーリングを楽しもうとした途端にものすごい風だ。
これではセーリングを楽しむどころではない。
針尾瀬戸を抜けてホッと安心したのが良くなかった。
無防備にジブを上げてしまった。
一瞬危険を感じたが気を引き締めて体勢を立て直し、
その後はものすごいヒールだがわくわくするようなセーリングになった。
安定した所でハウステンボスマリーナに電話を入れまもなく帰港と伝える。
マリーナが近づいてきたので接岸の準備。
まずエンジンを始動し風が強いので慎重を期して回転を高めにする。
船首を風上に向けオートパイロットを入れる。
オーパイが船首方位を保っている間にバウに走ってジブを下ろす。
下ろしたジブが風で飛ばないように細いシートで固定する。
ティラーに戻り船首をマリーナの入り口に向け再びオートパイロットを入れる。
船首が安定した所でフェンダーを着けバウとスターンにもやいの用意。
両方のもやいの先端を船の真ん中あたりに持ってきておいて、
接岸の時に1人でもやいがとれる様に準備をしておく。
バースの端に接岸しもやいを付けスプリングを入れて完了。
やっと陸に上がれたのは17時半を過ぎていた。
宇久島フィッシャリーナを出航してから11時間。
そのままマリーナ事務所に行って帰着申告。
出航届けに帰着のサインをして終了。 ながい1日だった。
ものっすごくドキドキしながら読みました・・・

我が家のヨットでは、まだ・・・潮どまりは抜けられないなー・・・って思います

お疲れ様でした!

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