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2008年09月28日16:59

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村内美術館 ミレー、コロー、クールベとバルビゾン派から印象派へ

村内美術館でやっている(というか、ここは常設展示だと思った)『ミレー、コロー、クールベとバルビゾン派から印象派へ』に行きました。

チケットは、毎度お馴染み新聞屋さんからの貰い物。新聞屋さん。いつも有難う〜。

村内美術館は、私の地元にあります。大きな家具屋さんの中にある美術館なのです。村内さん(社長だね)が集めた絵画コレクションが展示されているのです。
37年この町に住んでおりますが、初めて行きました。正直ナメてました。「店内にある美術館だから、大したコトないだろう」と。

ゴメンンサイ。大したコトありました。
吃驚しました。コローはある、ミレーはある、クールベの作品は充実してる、ミレーの版画もある。私の好きな、ルソーもある!あと、野獣派のヴラマンクもある。ファンタン・ラ・トゥールの絵はある、エコール・ド・パリの絵画も多く、ビュッフェに、キスリング!
何この充実っぷりは。
更に、何が良いって、人がいない!(笑)殆ど人がいない。土・日なのに。なのでゆっくり見られます。
しかも、元々家具屋さんなので、置いてあるソファや椅子、テーブルが、コーナーごとに違い、お洒落だ。

途中、オバチャン2人がソファに座ってペラペラ喋っていました。静かなので響く・・・(-_-;)。しかも、聞いてたら、誰々が警察に捕まっただの、マクドナルドが何だの、絵画とは関係ない話。なので意を決して「スミマセン。少し静かにして頂けますか?」と注意しました。昔、注意して逆ギレされたコトがあり、怖かったのですが、コレは注意しなくちゃ、このオバチャンにも逆に悪いだろうと。ちゃんと静か・・というか、絵画の感想を話し出しました。まぁ、絵の話をしちゃうのは仕方ないからね。しかし、オバチャンは良く喋るね(-_-;)。

さて、絵の方をサックリ紹介。

私はテオドール・ルソーの絵が、わりと好きなのですが、ここにも3点ほどありました。
『バルビゾンの夕日』。静かな農村の風景で、オレンジの夕日が美しいです。
『夕暮れのバルビゾン村』父子連れが夕暮れの道を歩いていく姿の絵。やはり夕日の茜色が美しい。森の緑も美しいです。

ルソーの絵は、どこか幻想的な匂いがします。ルソーが良く使う“茜色”のせいではないかと思うのですが、どうだろう?
ルソーは、フォンティーヌブローの森に魅かれ、森の神秘性を描いたのだが、サロンでは落選続きだったらしい。結果“落選王”という異名まで取ってしまう(^_^;)。

ナルシス・ヴィルジル・ディアズ・ド・ラ・ペニャ
私、この画家、良く知らないのですが(バルビゾンの7星の一人だそうだ。つまり、バルビゾン派の7巨匠のうちの一人)、絵はとっても気に入りました。

『マルグリット(雛菊占い)』雛菊で占いをする少女を描いた作品。白いドレスに裾は赤。帽子は青。コントラストが美しい。どうやら、この絵はフローラ(花の女神)のイメージで描かれているらしい。

『キューピッドとビーナス』キューピッドに後ろから抱きつかれ、手を上げて、ちょっと驚いたようなヴィナスの姿。可愛い絵です。

『狩りの後のディアナ』月の女神でもあり、狩りの女神でもあるディアナ。傍らにはクピドもいる。美女のニンフ達を連れて、意気揚々と狩りから帰るところらしい。足元には、獲物の鳥も描かれている。

ジュル・デュプレの『嵐(秋の夕暮れ)』全体的に濃い青色の色調で湖を描いたモノ。水面の青と紅葉の赤のコントラストも美しい。
この方も、バルビゾン派の巨匠の一人らしいのだが、どちらかといえば、ドイツロマン派の絵のようでした。

ミレーの絵も沢山ありました。油彩も多いですが、私が魅かれたのは、地味なパステル画『焚火をする羊飼いの少女』。2人の少女が焚火をしている。羊も描かれ、女の子はマントを着ている。パステルでザクザクと描かれたモノだが、素朴で良いな・・と思いました。パステルは油彩画を描く前の習作で描かれるコトも多く、この絵も習作だったのかも知れないね。

クールベの絵も沢山ありました。
私のお気に入りは『フラジェの樫の木』。大きな樫の木がドーンと画面中央に描かれている。枝がはみ出るほど大きい。
この樫の木、ガリア戦記の古戦場跡だったらしいよ。

今回私が1番気に入った絵は、ジャン・ジャック・エネルの『赤いショール』赤いショールを被った美しい女性の横顔。肌は真珠色で美しい。その肌とショールの赤のコントラストが綺麗なんだ。

前述しましたが、私、野獣派のモーリス・ド・ヴラマンクの絵も好きです。『静物』という絵がありましたが、まぁ、ヴラマンクらしい絵。もう、絵の具を叩きつけるといった感じでしょうか?色の塊をぶつけるような感じ。
肉、ワイン、イチジクが描いてあるのだが、イチジクとか、一瞬何描いてあるか分からないからね(^_^;)。

他にも、トロワイヨンや、ジャックなどが描いた羊の絵や、キスリング(『モンパルナスのキキ』の絵があったよ!)の絵などもあります。ルノアールの彫刻の展示もあるよ。

ファンタン・ラ・トゥールの『ヴィーナスと従者達』の絵の前に置かれたソファがふかふかで座り心地が良くて、絵も綺麗で、座って暫く眺めていました。そしたら眠くなった。綺麗なモノを見ると眠くなるのねん。α派が出るから?

大変充実した個人美術館だと思いました。

特に、バルビゾン派が好きな方は行った方が良いと思う。正直、混み混みのコロー展や、ミレー展に行くより、ゆっくり見られて良いと思うよ。とか、言いながら、これからも、穴場の美術館でいて欲しいなぁ〜という気持ちの方が強い(笑)。

ここは常設展示なので、いつ行っても見られると思います(水曜定休)。

お土産に、自分用にポストカード10枚(買いすぎだろう!)と、とある方へのプレゼント用に、コローの絵のクリアファイルを買いました。

受付のお姉さんが、お客さんに「何時間くらいで見られますか?」と訊かれ、「1時間あれば見られると思います」と答えておりましたが、私は3時間かかりました(^_^;)。なるほど。私は通常の方の3倍の時間が必要なんだな・・と思いました。
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