音楽の贈りもの第18回 前田朋子ヴァイオリン・リサイタル 新譜CD発売記念コンサート

音楽の贈りもの第18回 前田朋子ヴァイオリン・リサイタル 新譜CD発売記念コンサートに行きました。

いつもは夏にやる音楽の贈りものシリーズ。今回は冬にやりました。
前田さんの新譜が出たので、それに合わせてのコンサート。
前田さん曰く「北は北海道、南は九州、西はなんとロンドンからもお客さんが来ました！」と。
今回のCDはブラームスソナタ全曲集なのだが、ブラームスソナタ全曲コンサートは前回やってしまったので、今回はブラームス、バッハ、モーツァルトと構成していた。
↓前回の全曲ブラームスソナタコンサートの日記はこちら。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1985538316&owner_id=429476

甘美なバッハの無伴奏ソナタから始まり、可愛いモーツァルトのソナタ、美麗でドラマチックなブラームスのソナタ「雨の歌」と続く、美しい構成でした。

母がCDの引換券付きチケットを購入したのでCDも入手。帰りにサイン会もやってました。母は「並んでるからいい」とサイン貰わなかった(^_^;)。

アンコールで、前田さんがモーツァルトのソナタを歌ったのだが、初めて前田さんの歌を聴いた（と思う）。当たり前かも知れないが上手かった！美しい声でした。（音大の場合、声楽とピアノは必修でやるよね？）

　
ホールのトイレから見える横浜の夜景がとても美しいのです。トイレからの眺めにしておくの勿体ないくらい（笑）。

※以下、もう少し詳しい感想を書きます。プログラムのネタバレ等があるのでお気を付け下さい。
音楽の贈りもの第18回 前田朋子ヴァイオリン・リサイタル 新譜CD発売記念コンサート
会場：みなとみらい小ホール
出演：前田朋子（ヴァイオリン）　上杉春雄（ピアノ）

プログラム
・ヨハン・セバスチャン・バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第２番 イ短調 BWV1003より「アンダンテ」
・ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト　ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調 K.481
・ヨハネス・ブラームス ヴァイオリン・ソナタ第１番 ト長調 作品78「雨の歌」
アンコール
・グノーのバッハ アヴェマリア（よね？）
・ブラームス　ヴァイオリン・ソナタ第２番（だよね？）（前田さん歌唱）
もう1曲最後ブラームスがあったような…。

バッハはやっぱり甘美だと思う。ちょっとエロいです。美しくエロい旋律。バロック音楽全般私はそう思ってしまうが。だから好きなんだな。

2曲目モーツァルトのソナタは可愛い感じ。前田さんの「心の大親友」モーツァルト。可愛くて聴いていると元気が出る。軽やかで宮廷でドレスを着た貴族たちが踊っているイメージもある。途中重くなる部分もあるのだが、全体的に軽やかなのはやっぱりモーツァルトだからか。

3曲目のブラームス「雨の歌」第２楽章はブラームスが仲良くしていたシューマン家の末っ子フェリックスが亡くなり、その葬送のような悲しみのある旋律が響く。でもそれは第３楽章のドラマチックで力強い旋律に続く布石なのではと思う。
６年前にクララ・シューマンにプレゼントした「雨の歌」という歌曲を第３楽章で引用しているので、このタイトルが付いている。クララはこの曲を大変気に入り「あの世へ行く時に聴きたい音楽」とまで言っているとか。悲しみを乗り越え、力強く明日を見て進む。そんなイメージ。

アンコールのグノーのアヴェマリアも良かったし、前述通り、歌も良かったです。
前田さん、ヴァイオリンを弾くのは楽しいが「歌は緊張した！歌詞覚えられないとか思って。」と言ってた。美しい声だったので又歌って欲しいです。

途中の前田さんのトークも楽しかった。バッハの時もモーツァルトの時も入ってるCDをスッと入れて宣伝するので、「私、通販番組向いてるんじゃないかと思うんですが。」と自ら言ってて笑ってしまった。セレブ通販とか良さそう（笑）。
ピアニストの上杉さんにバッハのコトを語って貰う時も、上杉さんのCDの宣伝をしていた。上杉さんは「私は通販はあまり得意じゃないんで…」と前置きしてから「バッハは本来チェンバロで弾いていたはずだけど、ピアノでも合う。ジャズにアレンジされたものも多い。それは普遍的な音楽だからなのでは？」と解説していた。流石音楽の父バッハ。

CDの他、曲をイメージした香水もグッズとして販売してた。クラシックのコンサートでグッズってあまりみないので、こういう試みはどんどんやると良いなと思った。ポップス同様、CDやコンサートの収益だけじゃ儲からないと思うのよ。グッズ販売良いと思う。ブラームスの曲をイメージしたお茶とかどうかしら？美術展とかでもあるよね。


おまけ。本日のピアノ