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2008年06月05日08:20

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『ドライヴ・オン・スターリングラード』

 もう一か月も前になりますが、GW中の連休、5月5・6日にYSGAの例会にて『ドライブ・オン・スターリングラード』を3人で2日間プレイしました。
 なお、YSGAブログの当該トピックはこちら。

http://www.doblog.com/weblog/myblog/21434/2605424#2605424

 『ドラスタ』は2セット立っていましたが、われわれはブログにおける表記では第二班です。

 このゲームは1942年夏の東部戦線南方におけるドイツ軍の攻勢を扱っています。
 フルマップ2枚のビッグゲームです。
 SPIから発売されたのは1978年。30年前です。
 システムはいわゆるPGGシステムが流用されています。

 PGGシステムといえば、かつてタクテクスの付録の『コルスン』にてドイツ軍を担当し、右も左もわからないうちに撲殺された記憶がいまだに鮮明です。
 その後、『ドイツ南方軍集団』の『キエフ』でもドイツ軍でまったく進めませんでした。
 要するには私はPGGシステムの使い方がよくわかっていませんでした。
 今回、『ドラスタ』に参加させてもらったのは、それを実際のプレイで学びたかったからでもありました。

 第一班には『ドラスタ』経験者の方がいらっしゃいましたが、第二班は未経験者ばかりでした。
 ソ連軍は1人で担当、ドイツ軍は南北にわけて私は南方を担当しました。

 第1ターン、南方のドイツ軍は移動・戦闘ができません。
 おかげでじっくりドイツ軍のムーヴをみせてもらうことができました。
 オーバーランを駆使して敵を包囲し、ソ連軍ユニットを次々に包囲殲滅していきます。
 『キエフ』でドイツ軍を担当して突破できなかったのは、オーバーランの使い方がわかっていなかった、特に低比率でのオーバーランを必要以上に忌避していたからだったようです。
 ここでコツをつかむことができ、第2ターンからの南方での攻撃はそれなりにうまくいったと思います。

 第1ターンのドイツ軍の攻撃はかなり成功でして、3ヘクスを有するヴォロネジ市街の1ヘクスに突入さえしました。
 しかし、第1ターンはソ連軍の増援も大量に登場します。
 このあたりは未経験者ばかりらしい展開でして、とりあえずマップ上に敵ユニットが見当たらないと一気呵成に進んでしまいますし、うって変わって大量増援があると反転攻勢が開始されます。
 いえ、ソ連軍の反撃にはプレイヤーの方の気質もあったでしょう。口癖が「自分、日本軍ですから」。よく雑誌などで日本軍関連の記事を執筆してらっしゃる方です。
 というわけで、第1ターンから壮絶な殴り合いになりました。

 第2ターンはいよいよ南部のドイツ軍も動き出します。
 相変わらず、旺盛な攻撃の応酬がくり返されます。
 しかし、いささか両軍とも目の前の敵にこだわりすぎたきらいはあります。

・北部はヴォロネジを横目に見ながらスターリングラードへ突入
・南部はとにかくロストフを占領してドン河を渡り、さらに南方へ展開

 上記の方針のもとに速度を優先すべきだったのでしょう。経験者による第一班の展開はだいたいそんな感じでした。

 とはいえ、個人的にはお互いが錯誤を重ねていく過程もシミュレーションゲームの醍醐味だと思っています。
 戦記などを読むと両軍がそれぞれポカをやらかしていて、すべてが終わった後の視点からすると「アホだなあ」と思うのですが、実際に自分でやってみるともっとぐだぐだだったりして、それに気がつくとなんだかおかしくなります。
 今回は全員が初プレイということで、それらしいダイナミックな展開を楽しむことができました。
 そういう雰囲気を十分に味わうことができて本当に良かったと思っています。

 この後、北部はスターリングラードを目指して前面まで到達するも、ハイスタックの防衛線に阻まれてしまいました。
 南部はドン河を渡った後、二手に分かれます。さらに南方を目指した部隊はマイコプを占領しつつも、ノボロシスクには到達できませんでした。東を目指した部隊はグロズヌイ前面にたどりつきましたが、突入はなりませんでした。
 グロズヌイにさし向けたのは、装甲師団・自動車化歩兵師団を集めた精鋭であったにも関わらず、これが遊兵となってしまったことが残念でなりません。どうしても補給が届かないので仕方ない面もあるのですが、それでも(攻撃側全滅を覚悟で)攻撃するか、あるいは苦戦中のスターリングラード方面に転進させるべきだったかと思います。そんなことを考えられるのも、グロズヌイとスターリングラードがマップに収まっているこのゲームならではですが。

 総じていえば、互いに失敗を重ねた結果、落ち着くところに落ち着いたような展開といえます。
 古いゲームではあることはたしかでして、ルールによる制限や勝利得点によってゲームの展開が誘導されることに抵抗をおぼえるプレイヤーも多いでしょう。
 戦闘結果は互いの被害が数値で表され、それぞれ退却へクスかステップロスかを選択して適用します。よくあるタイプとはいえますが、退却のペナルティが少ないためステップロスを選択することはほとんどありません。実質的に流動型の戦闘結果表といえるでしょう。
 戦闘結果は防御側から適用します。これによって包囲攻撃が有効になっているのですが、個人的には攻撃をかけた側から損害が明らかになるのが自然だと思うので、なんだか妙な気がしなくもありません。
 戦闘結果を退却として適用する場合、退却先は相手方プレイヤーが選択します。これなどは退却のペナルティとしてかなり大きなものといえるでしょう。退却の結果、ドイツの装甲師団や自動車化歩兵師団のスタックが崩されると次の移動でオーバーランができなくなるため(移動開始時にスタックしている必要がある)、これもペナルティとしては大きいですが、なんとなくシステムの帳尻合わせっぽい気もします。

 おそらく、おおまかな流れそのものは決まっているゲームだと思います。
 その枠の中でいかにベストを尽くすか、というタイプのゲームではないでしょうか。
 組み合わて考えるべき要素は多く、たしかにスリリングなプレイを楽しめます。

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