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2008年04月25日19:05

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『沖縄』シナリオ4

 日付が前後しますが、4月12日のYSGAの例会で『沖縄』をプレイしました。
 YSGAのブログはこちら。

http://www.doblog.com/weblog/myblog/21434/2605384#2605384

 他の2セットは順当に最初のターンから始めていたのですが、われわれは相手の方の提案で、沖縄戦の最終局面、シナリオ4をプレイすることにしました。
 日本軍は沖縄中央部、首里も那覇も失って南部に押し込められており、残された部隊は少なくステップロスしています。

 私は米軍を担当しました。
 展開は一方的でして、回復のために退避していた師団をしばらく出し忘れていたにもかかわらず、日本軍の防衛線を破ることができました。
 疲労度の管理にはやや苦心しましたが、後から考えてみると、この状況なら突撃は不要でした。
 事実、日本軍ユニット除去のほとんどは射撃によるものです。

 米軍の戦術チットは定石どおり、「準備」ばかりでした。
 日本軍はこれに対し、「突撃」を選択すると射撃に有利な修正を得ることができますが、ターンにつき2つの突撃を強要されます。
 ゲームの終盤、日本軍は射撃を有利に運ぶためか、連続して「突撃」を選択しました。
 これもまた、基本的にはセオリーですが、このシナリオでは米軍のすべての師団がすでに出現しており、スタックをくずさないようにしていたのでそこへの突撃は無謀だったと思います。
 あまつさえ、射撃による移動不能などで突撃可能ユニットが限定されてしまい、司令部が自ら突撃する羽目に陥ってしまいました。
 結果はコンタクト、戦闘続行。かなり頑張ります。
 しかし、米軍はこのヘクスに増援として戦車を投入。さすがにこれで息の根を止められ、除去されてしまいました。
 それからまもなくして日本軍はマップ上のユニットが5つ以下となり、米軍が条件を満たして勝利しました。

 日本軍のユニットが少なく、ルールの難所のひとつである突撃支援を考慮する必要がないので、プレイはさくさく進んで短時間で終了しました。練習シナリオとしてプレイしてもいいかもしれません。

 あくまで状況を再現しているゲームなので、だいたい米軍が勝つと思います。
 ただし、戦後の感想戦では日本軍が初期配置範囲を狭めてもよかったのではないかという話が出ました。
 シナリオに指定された両軍境界線を守るように初期配置がなされましたが、この時期の日本軍には守らなければならない土地はありません。部隊も少ないので地形効果の高いところに集結した方が持久できたでしょう。焼け石に水とは思いますが。


 せっかくなので他の2セットの展開も横目でちらちら眺めていたのですが、序盤、日本軍は準備砲撃と地雷をうまく使えば島のもっとも狭まった普天間のあたりに最初の防衛線を引けそうです。

 そして、米軍としてはそこからまったく進めないみたいです。というより、逆ねじをくらって撃退されることもあるようです。
 日本軍がかなり頑強でなかなか突破できない上、米軍はすぐに疲労がたまってしまうため、どうしても攻め切れません。
 日本軍としてはできるだけ突撃して米軍に疲労を蓄積させ、後は幕僚会議の決定に翻弄されて右往左往するといった印象で、あくまで米軍視点のゲームだと思いました。

 日本軍の陣地はきわめて強力ですが、再配置についての制約はだいたい下記の2つです。

・沖縄本島に配置できる陣地マーカーが5つまで。
・ユニットとスタックしている陣地マーカーは除去できない。

 さらに配置できる範囲についても制約がありますが、序盤は気にする必要はありません。
 これはどういうことかというと、米軍が後退した場合、日本軍はそれを追って前進して、そこですぐに陣地を構築できます。

 それがおかしいという意見もありましたが、地の利を得た日本軍の神出鬼没ぶりを再現しているのだという反論もあり、これについて私は反論の方に賛成です。
 『宇宙の戦士』のアレクニドのモデルが太平洋戦争の日本兵だというのは有名な話ですが、たしかにそんな感じだからです。


 映画やテレビドラマで取り上げられる沖縄戦ですが、悲惨さが強調されるばかりで実際にどんな戦いだったのかを知る機会はほとんどありません。
 今回、ゲームをプレイしたことで、本や映像とはちがうアプローチで沖縄戦に触れることができて、それはちょっとおもしろかったです。普天間や首里といった地名やそこで戦った部隊の名前が自分のなかでつながりました。
 そういうことはどのシミュレーションゲームでも同じですが、沖縄戦は特にイメージ先行の度合いが強く、あらためて実感した次第です。

 とはいえ、プレイの感触が実際の沖縄戦に近いかといえば(実際の沖縄戦を知らないのでいずれにせよ検証は不可能ですが)、ちょっとずれているのではないかなあという気がします。
 とにかく日本軍が粘り強く、堅牢な存在として評価されています。米軍から見た日本軍とすればそういうものだったかもしれませんが、日本軍からみた沖縄戦がそういうものだったかといえば少し疑問があります。
 幕僚会議でとんでもない決定を押しつけられたときの「なんともいえない気持ち」が日本軍プレイの肝でしょうか。

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