私が中高生の頃の話です。千数百年も昔の建物を見た親友が言いました。「昔のものってしっかり作ってあるね」。私の答えは「丈夫に作られたやつだけが残っている」と、みもふたもないものでした。彼女は「それもそうか」と笑ってくれました。
もちろん、丈夫なものでも既に消えていったものも多いでしょうし、逆に幸運だけで残存している場合もありましょう。それでも、現在までなお残っているものは総じて丈夫だという評価を受けているようです。逆に、残っていないものはそれがどんなに優れていたとしもほとんど評価されておりません(多くはその存在すら知られていまい)。
この考え方は私の価値観の原点となったものです。具体的には様々なレベルで例をあげることができるでしょう。利己的遺伝子の話題も生物の性欲の話題も「そういうシステムを持たなかった種は既に絶滅している」と考えています。
強い者が勝つのではなく、勝った者が強いのです。
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