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2007年11月27日21:40

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荻原 浩『明日の記憶』

良かった。

この本がハードカバーで売り出されていた頃だったろうか?『神様からひと言』を読んだ。もうっ、目茶苦茶面白かった!!!「こんな面白い小説は初めてか?漫画みたいだな!(笑)」と思った。だから、シリアスそうなこの小説も読みたいと思っていたが、ハードカバーを買う気にはならなかった。

その後、『なかよし小鳩組』と『コールドゲーム』を読んだ。まあまあだった。荻原浩らしさは良くわかった。その他は読んでいない。

この人は上手いな。以前、『恍惚の人』を読んだが、あれは介護する立場からのお話;シリアスだった。このお話は若年性アルツハイマー患者自身の視点からのもの。主人公がプラス思考だから、ユーモアたっぷりに描かれている。ネタ振りと落ちが何か所も出てくる。本当にうまいな。

実際、辛いテーマの物語だ。周りの辛さが一番描かれていたのは、妻とのすれ違い。旦那を思うが故。だがそれも、エンディングで忘れてしまう主人公。そこで描かれる妻の涙。妻の側から描けばとても悲しい場面だろう。それなのに爽やかな涙に見えてしまった。

さて、俺に置き換えたらどうだろう?まだ主人公よりは若い。だが主人公は幸せな家庭を持っている。菅原老人のように陶芸の腕を持っているわけではない。まあ小説と比べても仕方ないな。となると、世の中には何のドラマもなくボケていく人もいるのだ。

精神科医が解説で書いている「人との信頼関係」。そうだよな。だけど、今更どうすれば良いのだろうか?



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