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2007年11月01日02:22

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悪魔の誘惑

今日は焼肉食い放題に行く約束があった。

これは食いだめせねばと朝から何も胃に入れなかった。

昼までは耐えられた。

苦しかったが耐えられた。

夕方に悪魔が舞い降りた。

「もりちゃん、シンクの下にラーメンがあるよ」

私は誘惑に乗らなかった。

右手で悪魔をシッシッと払いのけた。

ちょとだけシンクを覗いてみた。

そこには麺の達人 喉越し中太麺 まるで生麺 すっきり鳥ガラしょうゆ味が「食べて下さるのですか?」と笑顔を見せた。

やばいと思ってシンク下の扉を閉じた。
麺の達人 喉越し中太麺 まるで生麺 すっきり鳥ガラしょうゆ味はうっすら涙を浮かべていた気がする。

私は腹があまりにも減ってジタバタ暴れていた。

「あともう少しの辛抱だ!頑張れ俺!」

焼肉食い放題はすぐそこまでの時間に迫っていた。
すると悪魔がまた現れた。

「もりちゃん、麺の達人 喉越し中太麺 まるで生麺 すっきり鳥ガラしょうゆ味は泣いてたよ・・・」

「なにぃ!?」

私は思わずシンク下の扉を開けた。
麺の達人 喉越し中太麺 まるで生麺 すっきり鳥ガラしょうゆ味は必死に涙をこらえて笑顔を見せた。

「私なんか食べないで、焼肉を楽しんで来て下さい」

「め、麺達!!」

私はそんないじらしい麺達の情に心を打たれ、気付くとお湯を沸かしていた。

「麺達!!」

「森嶋さん!!」

麺達が私の中に入ってくる。
今まさに二人の体は一つになった。

その美しい光景に悪魔は瞳に涙を浮かべながらコクリと頷き魔界へと去って行った。
腹を膨らませてゴロリと横になると焼肉行く時間のアラームが鳴った。

「うげげ・・焼肉・・・」

私は膨れ上がった腹と共に、重い足どりで焼肉食い放題の地獄へと家を出た。



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