他は『フランス語会話』とか『スペイン語会話』などですが、韓国語だけは『アンニョンハシムニカ〜ハングル講座〜』というタイトルです。韓国語・朝鮮語、いずれのタームを用いても苦情がくるので、苦肉の策で文字のハングルを番組名にしているそうです。番組中でも原則としてこれらの言葉は使わないそうですが、使ってしまってそのまま放送することもあるそうです。今度から気をつけて見ていきたいと思います。
生徒役はモデルの樋場早紀と俳優の藤木勇人。たいていの場合、語学番組の生徒役(一人の場合もあります)には若い女性が起用されます。ほぼ例外なく手のかからない模範的な優等生タイプです。ドジっ子とかツンデレといった属性が付与されることはありません。当たり前ですが。
さらに学生を増やす場合、一人目とは属性がかぶらないように設定します。中国語会話では中学生、ハングル講座ではおじさん俳優を追加しました。結果として、藤木勇人を起用したことが、この番組を安定させました。事実上、番組を切り回していたのは彼といっても過言ではありません。あらゆる場面で会話が滞らないよう整理し、時には冗談を挟んで雰囲気を和ませつつ、進行させていました。
『中国語会話』にはこの役割を担当する人間がいなかったため、しばしば進行が円滑さを欠きました。語学番組ですから、特に会話を盛り上げる必要はありません。決められたことだけ話してもいいはずですが、進行役がいないと意外に番組がまわりません。これはちょっとした発見でした。
バラエティ・トーク番組にはどうにも食指が動きませんが、観察力・洞察力・演技力・判断の速さ・話題の豊富さ・ホスピタリティ、そうしたものを総合した会話力とでもいうべきものはたしかに存在します。このスキル次第で、語学番組でもかなり雰囲気が変わります。もっとも、進行がスムーズでない方が、むしろ視聴者の学習効果が上がったりするかもしれませんが。
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