天使の涙

夜勤が終わり帰宅途中の電車の中。
私は「父からの手紙」という本を読んでいました。
ミステリー小説という事で舐めてかかって読んでました。
クライマックス・・・とても泣かせるのです。
父親から送られてくる手紙が！
歳を取って涙腺が緩くなっているのでしょうか？
私の可愛らしい目から涙が止め度なく溢れてきます。
流れる涙をとても抑える事が出来ません。
電車の中で読み終えた私はヒクヒクしていました。
早朝の電車の中、涙を流す中年のオッサンの姿はとても奇怪に映ったに違いありません。
ポツポツと存在する乗客はチラリチラリと私を見ています。
それはまるでキャバクラ嬢に振られて帰るオッサンを見る哀れみの眼差しでした。
緩くなった涙腺はどうしようもありませんでした・・・。

家に帰ると溜まった小便をしにすぐにトイレに入りました。
溜まった小便を出すのはとても気持ちいいです。
鼻がむず痒く、とてもくしゃみがしたくなりました。
耐えようとしましたが、歳を取って忍耐が緩くなっているのでしょうか？
私は思い切りくしゃみしてしまいました。
小便が美しい８の字を描き、辺り一面に飛び散りました。
それはまるでトイレの中でスプリンクラーが回ったようでした。
一瞬でトイレの中は地獄絵図となりました。
歳を取って涙腺が緩くなっているのでしょうか？
今もまた私の可愛らしい目から涙が止め度なく溢れてきます。