恋愛論

今回は恋愛について語ろう。
おいらもこの歳だから色々な相談を受ける。
それってただ愚痴を聞いてほしいだけなのかもしれないが、
信頼されているという事だとも思えるから決して悪い気はしない。
相談事は大体が仕事と異性の話なのだが、やっぱり恋愛の話が圧倒的に多い。
若い時の考え方、感じ方から多少大人になった我輩の恋愛論を独断で語ろう。

まず、付き合う前の恋愛論。
憧れの女性がいたとする。
何をやっても自分に振り向いてもらえない。
自分がここまで思ってるのに、ここまで尽くしているのにと相手に非を訴え、次第に好きだという感情が薄れ、時には憎しみに変わる。
よくある典型的なパターンですな。
愛と憎しみは紙一重。殺人事件もここから起きる事が少なくない。こわ。
振り向いてもらえないから愛情が薄らぐというのは、結局その程度でしか相手を好きになれなかったというしか他ならない。
真に好きならどんなことをされても愛情が変わらないはずだ。
そんな事あるはずがない！と思うだろう。だけどあるんだな〜。
多少、信憑性が薄らいでいるけどそれは子供に対する親の愛だ。
どれだけ出来が悪くても、また言葉が悪いがカタワであろうと親の愛は変わらない。それどころかより一層、絆が強くなる。
血のつながりも関係してくるかもしれないが、でもそういう事だろう。
本当に愛しているなら、ある程度の事なら耐えていけるものだ。
でも相手は他人。親子の愛情とは違うというなら、愛情の強さが弱いと自分で認めているのだよ。世界で一番あなたが好きというぐらいのパワーがなけりゃ振り向いてなんかもらえないと思いますな。
好きな女性に振り向いてもらえない、それで愛情が薄らいでしまう。
憎むなら相手ではなく自分を責めるべきだ。
相手が惚れるほどの魅力が自分にはないという事に気付くべきだ。
相手に非を訴える感情が芽生えたとき、すでに自分で相手に嫌われる方向に向かっているという事だと思う。

そして相談に多い相性の問題から。
とにかく一言。
先程の話しと矛盾するが相手は赤の他人という事を忘れてはならない。
よく相性が合わないという理由で別れたと聞くが全くアホくさい。
そんなの当り前だべ！
なぜ相性が合わないと思えるのか？
そんなの一方的に自分に合わせようと相手に求めているだけだろ。
この広い世の中、自分にピッタリ合う人なんて出会えるのが奇跡だよ。
親友、すなわち同性ですら見つけるのが難しいのに異性、恋人となったら尚更だ。
なんで自分に都合いいようにしか考えないのだろ？
赤の他人同士がうまくいくには、お互いが尊重し合うしかない。
自分の理想を押し付ける前に相手の事を理解しようとしなければならない。
それでも長く付き合えば相手の非を訴えたくなるときも出てくるだろう。
そんな時はケンカして構わない。
ただしまず、自分に非はないかと考えてみる事だ。
自分で消化してみて正義は我にありと思ったら、思いっきり相手にぶつかろう。喧嘩大いにけっこう！
喧嘩して初めて見えてくるものがきっとある。
自分のいい所、悪い所。そして相手のいい所、悪い所が。
それで二人して解決していけばいい。そうしているうちに二人の存在は知らないうちにどんどん近付いているに違いない。

それでもどうしても駄目だ！耐えられない！と別れてしまう人もいる・・・。
相手が最低な人間と気付いた時、確かにしょうがないと思う時もある。
だが別れた後に相手の悪口を言ってはいけない。
それをしちゃあカッコ悪い人間になっちまう。
これも先程と同じく相手の非を責める前に、そんな相手を選んでしまった自分の青さを責めるべきだ。
自分の人生は全部、自分のものである。
人生の岐路の決定権は自分にあるのだ。
方向性を自由に変える事も出来れば、結果だって自分の努力で変える事も出来る。
相手がどんな最低な人でも責めてはいけない。
この人と付き合うと自分の意思で決めた事に対し、こういう結果を招いてしまった最低な自分の姿を、よりさらけだす必要はないからだ。

まあ人間はすぐ自己中心的に思考する。
とにかく、まずはそこをなんとかしていこう。