北朝鮮の核問題

岸田秀の文庫本『二十世紀を精神分析する』を読み終えた。前半はかなり面白かった。中でも目から鱗だったのが、「北朝鮮の核問題」だ。この一文で、著者は北朝鮮と戦前の日本の類似性を指摘している。日米開戦直前の日本もそのような心理状態にあったのかも知れない。そのように想像すると、北朝鮮国民に対するシンパシーが湧き上がってくる。

俺はつい最近、外国からボランティアでやってきた医者に白内障を治してもらったおばあさんが、独裁者に対する感謝の言葉を涙ながらに叫んでいる映像をテレビで見た。悲しくなった。

岸田秀の文章は久し振りに読んだが、やっぱり面白い。『ものぐさ精神分析』を読んだのはかなり前のことだが、手元に残っているので、もう一度読み直してみようかな。