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2005年09月23日03:17

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山種美術館〜百花繚乱〜

九段下の山種美術館でやっている『百花繚乱〜咲き競う花々〜』という美術展に行きました。今回も新聞屋さんからチケットを貰いました。新聞屋さん有難う〜。
余談だが、この新聞屋さんのご招待チケットというのは、新聞販売店でやっている、チケットプレゼントコーナーというのがあって、コレに応募して貰っているのですが、今のところ、はずれたコトがありません。ひょっとして応募者全員貰っているのだろうか?野球やサッカーのチケットもあって、コレは流石に激戦だと思うのですが、美術展は、枚数が一杯あるのかな?

さて、今回もスペシャルゲストがいます。
そう、我が母です。
先日、美術展のフライヤーを持ってきて、私に「あんた。ユリトロが来るよ、ユリトロが。」と言った母です。
私の頭の中に“由利徹(ゆりとおる)”が浮かんだのは言うまでもありません。母よ、それを言うなら、ユトリロだ!!
そんなマイ・マザー。無料なら来ます。

山種美術館は、日本画専門の美術館です。重要文化財の速水御舟の“炎舞”も所蔵してる美術館。私、この絵大好き☆
というか、実は、近代の日本画はさほど好きではないのですが、御舟は好きなんですよ。何と言うか、静謐な官能美があるような気がするの。“炎舞”にしても、蛾が炎に飲み込まれていく様を、幻想的に描いた絵。うがった言い方をすれば“蛾の自殺”とも取れる。でも、その様は、妖しくも何て美しいのだろう!そんなエロティシズム。まさに、私の好きな“タナトス(死)とエロス(生)が同時性を持ってそこにある”という状況の絵ですな。

今回も、速水御舟さんの絵がありました。
“牡丹花(墨牡丹)”と“白芙蓉”の2点。
前者は、墨色の牡丹を墨の濃淡で描いた物。茎が翠、花の中心が黄以外は、全て墨色なのです。
で、コレがもう、もう、まさに、オネエサン、直球ド真ん中!萌え萌え!墨と淡い翠が混じる部分やぼかしの部分が麗しい。

後者は、白い芙蓉を描いたもの。
コレもね、凄く不思議なのよ。メインの咲いた芙蓉と、咲き終わった(枯れかけている)芙蓉のみ白で描かれていて、蕾は墨色。
「うわぁ〜!エッチくせえ〜!」
この感想分かります?
だって、普通なら、生命力あふるる、これから咲く蕾を“白”で描いて、咲き終わった(つまり、既に生命力はついえた)花の方を墨色で描きそうなモンじゃないですか!それが逆。命あるものは墨色に、生命がついえた花は、まるで、最後の生(エロスだな)を惜しむように、白く描く。
この、生死逆転のような絵!もう、女の裸なんて、目じゃないね!
それほど、エロい。そして静かだ。

私が御舟が好きな理由は、多分この辺にあるのかも知れない。

話が前後しますが、今回の展示は“様々な花”がテーマ。だから、会場内は、魅惑の花園の如く、色んな花が咲き誇る。

シンプルな構図が美しい、本阿弥光甫(本阿弥光悦の孫)の白藤。
福田平八郎の、透明度が美しい紅白の牡丹。

そんな中、一際目を魅くのが、田能村直入の“百花図”。
元々、国の依頼で100種類の草花を描く為に、忘れたものもある・・というコトで作られた図巻らしいのですが、まぁ、まさに百花繚乱!
卯の花、ケマン草、モッコウ薔薇、蓮華、木瓜、シャガ、白花蒲公英、夾竹桃などなど、あるわあるわの花祭り。
そして、あったよ、鷺草と鳥兜!!!(狂喜乱舞)
でもね・・・鳥兜は分かったんだけど、鷺草はどこに描かれているのかついに分からんかった(^_^;)。あるのは花の名前が最後に書いてあったので、分かったんだけどね。かなり粘って探したんだけど見つからず・・・。必死の形相で絵巻きを食い入るように見る女。傍から見たら、さぞや気持ち悪かったコトでしょう(-_-;)。すみません・・・。

そして嬉しかったのは・・・酒井抱一があるぅ〜!!1枚だけだけど(^_^;)。
酒井抱一は18世紀〜19世紀に活躍した日本画家。浮世絵、狩野派、丸山派、挙句、尾形光琳に私淑って節操ねぇ〜(爆笑)。でも好きなの。
“秋草”という題の軸なんだけど、何故か、朝顔が描いてあるのよ。薄や撫子、女郎花は秋の花って分かるけど、何故朝顔??そもそも、薄と朝顔って一緒に咲くか?
でも、描かれている月の感じと、朝顔の丸が相まって、綺麗な構図でございました。ひょとして、コレを狙ってわざと描いたのかな?

あと、もう一つ疑問があって、前述の本阿弥さんの“白藤”何故か、ど真ん中、絵に被って、印が押してあるの。・・・何故?通常、絵に被ったり、ど真ん中に印を押したりするか?
横の空白が構図的に素敵だったから、「コレを壊さないようにしたのかなぁ〜?」って思ったのだが・・・。謎。

他にも、有名どころとしては、河合玉堂や、奥村土牛、土田麦僊などもありました。

私にとっては、大変魅惑な花園でございました。

母は「腹減った〜」と言い続けておりましたが・・・(^_^;)。花より団子なのかよ!

帰りに、アメリカンカフェに寄って、ハンバーガーを食べました。母は今度は「量が多い」と文句を言ってました(^_^;)。まぁ、確かに多かったがな。でも、ハンバーガーは美味かった。

余禄。
地下鉄の渋谷駅にて、「UNO祭かよ!」と思うほど、資生堂UNOのパネルがベタベタ貼られておりました。飛石連休、パラシュート部隊、ヒロシ氏、エレキコミック、ハロ、東京ダイナマイト、安田大サーカス・団長などなど沢山見たよ。本当にデカイパネルなんだ。オネエサン吃驚だ。こんなに一般的にはマイナーな芸人(一部メジャーだが)のパネルがベタベタ貼られるのって、前代未聞じゃないだろうか?
でも、私が見たかった、バナナマンと三拍子は見られなかった。多分、どっかにはあるんだろうが、探してまでは流石にな(^_^;)。

注:画像にある、“速水御舟”炎舞は、今回は展示されておりません。参考画像です。
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