スペイン、マドリード…
〈コンダル銀行〉チャンベリ地区支店の支店長エルネストは、いつものようにカフェでコーヒーを買い朝七時に出勤した。開店までまだ1時間あり従業員も誰一人来ていない時間だったが、そこに老人が現れ「開けてくれ」と老人が扉を叩いてくる。手には数百万ユーロの当たり宝くじ。心配で早く換金したいらしい。さっき立ち寄ったカフェで宝くじ当選者が出たと客が話題にしてたのを思い出したエルネストは、仕方なく扉を開けてしまった。と同時に、老人と二人の男女が店に入ってきた。3人は覆面をつけ銃を向け、エルネストに貸金庫を開けるよう迫った。
3人の銀行強盗は、見張り役が待機していたクルマに乗り込み逃走を開始。貸金庫34番に入っているはずのダイヤは手に入れられなかったが、他の金庫から集めた金品の総額はまあまあだ。だがダイヤに絡んで車内で口論が始まり、見張り役がハンドル操作を誤った。おかげでクルマはトラックと激突してしまい……
「コリジョン」
コリジョンとは〈衝突〉の意味。野球を知ってればコリジョンルールってのをご存知でしょう。そのコリジョンのこと。
これ、Netflix製スペイン映画。Netflixのオリジナルなジャンル映画はだいたい「まあまあ」な出来で、本作もそう。だけどフレッシュさはありました。トラック衝突経過を何度もリプレイする羅生門スタイルなんだけど、毎回犯人たちの誰かが死ぬパターン。「もしペドロが死んだら」「もしカルラが死んだら」という具合に、衝突で死ぬキャラが変わることで結末が変わるんですな。しかし、どのようなifでも、勝ち抜くのはアイツ、といオチだけは変わらない。金融危機を経験したスペイン国民の総意と怒りが刻まれた、こじんまり系クライム映画。時間の無駄にはならない一本。
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