五気六味:平/甘
帰経:肝、
はたらき・適応症状
1、滋陰涼血潜陽
精・血の不足による微熱、ほてり、めまい、耳鳴り、無気力、盗汗、不眠
2、軟堅散結
かたまり、しこり、生理がこない
すっぽんの中医学的なはたらき――陰と血を養い、身体のバランスを整える滋養食材
古くから滋養食として親しまれてきた、すっぽん。鍋料理やスープなどで味わわれ、特別な日の料理としても知られています。
中医学では、すっぽんは身体を養う食材の一つとされ、特に「陰」や「血」を補い、身体の内側のバランスを整える働きがあると考えられてきました。また、しこりや腫瘤などを伝統医学の観点から捉える際にも、その性質が語られています。
今回は、すっぽんの「五気六味」「帰経」と、代表的なはたらきである「滋陰涼血潜陽」「軟堅散結」について紹介します。
すっぽんの五気六味と帰経
五気六味:平/甘
帰経:肝
「平」とは、身体を過度に温めたり冷やしたりする性質が比較的穏やかであることを示します。
味は「甘」。中医学では、甘味は身体を補い、調和させる方向に働く味とされています。
今回の資料では帰経は「肝」とされています。中医学において肝は血を蓄え、気の巡りを調整するほか、筋や目とも深い関係があると考えられています。
すっぽんは、こうした肝の働きに関わりながら、身体の陰や血を養う食材として伝統的に位置づけられてきました。
1.滋陰涼血潜陽――陰と血を養い、上昇した陽を鎮める
すっぽんの代表的なはたらきの一つが、**「滋陰涼血潜陽(じいんりょうけつせんよう)」**です。
中医学では、「陰」は身体を潤し、熱を穏やかに保つ働きに関係し、「血」は全身を養うものと考えられています。
また、「陽」は身体の活動性や温める働きなどに関係する概念です。陰が不足すると、陽を抑える力が弱まり、ほてりやめまいなどが現れることがあるとされます。
すっぽんは、陰や血を養い、こうした状態を整える食材として伝統的に考えられてきました。
微熱やほてりに
中医学では、陰が不足すると身体を潤し冷ます働きが相対的に弱まり、微熱やほてり、寝汗などが生じることがあると考えます。
このような状態は、伝統的に「陰虚内熱」などと表現されます。
すっぽんの「滋陰涼血潜陽」は、陰を補い、熱感や陽の過剰な上昇を穏やかにするという中医学的な考え方です。
ただし、実際に発熱が続く場合や、原因不明のほてりが強い場合には、食養生だけで対処せず、医療機関で原因を確認しましょう。
めまいや耳鳴りに
中医学では、肝や腎の陰・精血が不足すると、めまいや耳鳴りなどが現れることがあると考えます。
すっぽんは、陰や血を養う食材として、こうした状態に対する食養生に用いられてきました。
ただし、めまいや耳鳴りには、内耳の疾患、血圧の異常、貧血などさまざまな原因があります。突然の強いめまいや、急な聴力低下を伴う耳鳴りがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
無気力・盗汗・不眠に
中医学では、陰や血が不足すると、身体を十分に養えず、疲れやすさや無気力、夜間に汗をかく「盗汗」、不眠などにつながることがあると考えます。
すっぽんは、身体を内側から養う食材の一つとして捉えられてきました。
ただし、慢性的な疲労や不眠には、睡眠不足、ストレス、貧血などさまざまな要因が関係することがあります。症状が長く続く場合には、医療機関などに相談することが大切です。
2.軟堅散結――硬いかたまりを柔らかくし、結びつきを散らす
もう一つのはたらきが、**「軟堅散結(なんけんさんけつ)」**です。
中医学では、身体の中に生じた硬いかたまりやしこりなどを「結」と捉え、それを柔らかくし、散らすという考え方を「軟堅散結」と表現します。
また、月経が来ない状態についても、中医学では気血の巡りや身体のバランスなど、さまざまな観点から考えます。
すっぽんは、伝統的な中医学において、こうした状態に関連づけられてきた食材です。
ただし、すっぽんを食べることで、しこりが小さくなったり、月経が再開したりすることが医学的に確認されているわけではありません。
しこりや腫瘤には、良性のものから治療が必要なものまでさまざまな原因があります。また、月経が来ない場合には、妊娠、ホルモンバランスの変化、婦人科系の疾患などが考えられます。自己判断せず、医療機関で原因を確認することが重要です。
現代栄養学から見たすっぽん
すっぽんは、たんぱく質を含む食材であり、部位や調理法によっては脂質なども摂取できます。鍋やスープにすることで、肉だけでなく煮汁も一緒に楽しめます。
ただし、「滋養食」として知られていることと、特定の病気に対する治療効果があることは別です。すっぽんだけで健康状態を改善しようとするのではなく、日々の食事全体のバランスを大切にしましょう。
また、すっぽん料理を食べる際には、衛生的に取り扱い、十分に加熱されたものを選ぶことが大切です。
すっぽんを使った薬膳風の食べ方
すっぽん鍋
すっぽんを野菜やきのこと一緒に煮込む、代表的な料理です。
白菜、長ねぎ、にんじんなどを加えることで、さまざまな食材を一度に摂ることができます。味付けは素材の旨味を生かして、濃くなりすぎないようにするとよいでしょう。
すっぽんスープ
すっぽんの旨味を生かしたスープは、滋養を意識した食事に取り入れやすい一品です。
豆腐やきのこ、青菜などを加えれば、たんぱく質や野菜も組み合わせられます。
すっぽん雑炊
鍋の煮汁を利用し、ご飯と卵、青菜などを加えて雑炊にします。
食べやすく、身体が温まる料理です。煮汁も含め、衛生面に注意して十分に加熱して仕上げましょう。
まとめ
すっぽんは、
五気六味:平/甘
帰経:肝
滋陰涼血潜陽
軟堅散結
とされる食材です。
中医学では、陰や血を養い、ほてりやめまい、耳鳴り、盗汗、不眠などに関連する状態の食養生に用いられてきました。また、「軟堅散結」は、しこりや腫瘤などを伝統医学の観点から捉える際に用いられる概念です。
現代の食生活においても、すっぽんはたんぱく質を摂取できる食材の一つです。
ただし、「滋陰涼血潜陽」「軟堅散結」は中医学における伝統的な考え方であり、すっぽんを食べることで発熱、めまい、不眠、しこり、月経異常などが治療されることを意味するものではありません。
身体の変化を感じたときは、食養生を楽しみながらも、必要に応じて医療機関で適切な診断を受けることが大切です。伝統的な食文化と現代の健康管理を上手に組み合わせ、日々の食生活に役立てていきましょう。
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https://ameblo.jp/stephen19690326/entry-12981255138.html
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