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2026年09月29日19:10

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立石 美津子
【知的に重いのに小学校・中学と通常級に通っていた子のその後】

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このタイトルを読んで、「うちの子は通常級で頑張らせてうまくいっているのに、立石は自分の考えに凝り固まっている」
と思う人は、もうフェードアウトしてください
それぞれの考えがありますから、価値観が違うのです。

さて、ここからが本題です。
これは、実際にあったリアルな話です。
その子は東京でいう「愛の手帳」3度か2度、最重度ではないけれど重度〜中度の知的障害がある子でした。
親御さんの考えで、小学校6年間、そして中学校3年間、合計9年間をずっと通常級で過ごしました。
つまり、知的障害がありながら、義務教育の間は支援級や支援学校ではなく、通常級に通っていた子のお話です。
その子は9年間、通常級で過ごしました。

どんなタイプの子かというと──おそらく自閉症で、知的障害もある。
とてもおとなしい子で、何をされてもニコニコ、というかニヤニヤしているタイプ。
言葉はほぼない。そしておとなしい。脱走も奇声も他害も自傷もない。
だから担任にとっては、35人クラスの中でその子が“ぽつん”といても、迷惑にはならない。
ほかの子も、いじめてもニヤニヤして笑っているだけだから、いじめる子もいれば、助けてくれる子もいた。
でも結局、何もかも周りにやってもらう“お客さん状態”だったようです。

そして、いよいよ高校になるとき。
当然、普通高校に行く学力はありません。
特別支援学校の高等部に入学してきました。
つまり、療育手帳を持ちながら9年間通常級で過ごしてきた子が、高校から特別支援学校に来たわけです。
そしたら──何もできない状態だったのです。

その子以外のクラスの子(6名)は、息子も含めて、小学校はいろいろでしたが、中学は特別支援学校や特別支援級から上がってきています。
だから身辺自立もできるし、いろんなことができるようになっている。
でも、ずっと通常級にいたその子は、お客さん状態。
一人で教室移動もできない。
作業も一人でできない。
それでも親御さんは、「皆さんと違って、通常級で頑張ってきました」と、まだそれを“良かったこと”と思っていたのです。
正直、「何を考えているんだろう」と思いました。
陰では「あれって教育虐待だよね」と言われていました。

特別支援学校高等部に3年間いて、その後の進路ですが、同級生たちは就労移行支援に行ったり、企業就労したり、B型事業所に行ったりしました。
しかしその子は、B型も就労移行も企業就労もできない。
一見、B型でも良さそうだったけれど、B型は“ひとりで通所できること”が条件。
親が送迎しなければいけないため、受け入れてもらえない状態でした。
そして結局、生活介護──最重度の子が通うところに通所しているようです。

私がここで言いたいのは、小学校1年生の学校選びがめちゃくちゃ重要ということです。
保育園・幼稚園の友達と同じ学校に行かせたい。
子どもが「同じ学校に行きたい」と言っている。
特別支援学校に一人だけ行って“隔離”されたくない。
通常級の子から良い刺激を受けて伸びるはずだ……。
そんな“幻想”を抱きがちです。

でも現実は、その大事な小学校・中学校で手厚い個別対応を受けられなかった結果、高等部に入ってきた時点で“本来できるはずのこと”が何もできない状態なのです。
卒業後も生活介護。
これが現実でした。
だから親御さんも、言葉はきついですが、変な幻想を抱かず、子どもの将来のために学校選びを真剣に考えてほしい。
そして、何度も言っていますが、「最初は通常級に行かせて、ついていけなくなったら支援級や支援学校に移ればいい」という考えは、子どもにとっては苦痛でしかありません。

子どもの1年は、大人の何十倍も大きい。
その時期に、
・自分だけできない
・いじめられる
・授業がわからない
・友達とうまく関われない
そんな“悪い刺激”は不要です。
だったら最初から、小1のときに特別支援級、もしくは特別支援学校に行って、手厚い支援を受けたほうが絶対に子どものためです。
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