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2026年08月16日09:55

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卵子凍結は気軽にできることではない

卵子採取は体への負担が大きい
通常の不妊治療の「体外受精」と同じで、排卵誘発剤を(最近は自分で)注射し、
複数の卵子が卵巣に成長してきたところで針を刺して卵子を採取する。
採取した卵子を凍結するのは簡単(日本の冷凍技術は世界一)なんだが、
この「誘発剤」がえらく体に負担になる。
複数の卵子が成長するとかなりの痛み。
成長とともにホルモンを大量に出すので熱が出たり体がむくんだり。
運が悪いと腹水たまっておしっこでなくなる。
いわゆる「卵巣過剰刺激症候群」で命にかかわることもある。
さらに、卵巣に針を刺して卵子採取、もかなりの負担。
普通は無麻酔なので痛い、卵巣は腸管や血管に囲まれているので、
そっちに針が刺されば腹腔内出血や腹膜炎も起きる。

今どうしても子供がほしい、なら具合悪さや医学的リスクにも耐えるだろうが、
もしかして将来は使わず廃棄になるかもしれないのに、がんばれますかね?

さらにお金もかかる。
35歳すぎると明らかに卵子が劣化していくけど、
それより前の若い女性で「排卵誘発、卵子採取、冷凍」にかかる費用、
最低でも50万くらいかかると思うんだが、払えますか?
しかも数年単位で更新、つまり保管料を払いなおさないと廃棄される。
もちろん卵子を預かる施設の信用度も考えなくてはならない。
小さい有名でない施設は料金が安いだろうけど、
数年後ふと気づいたら倒産してて自分の卵子はどこにいったか不明、とかいう話も
ないわけじゃない。

人にはいろいろな事情や都合があるから
将来のために若い時代の卵子を採取して凍結保存しておくのは
ある意味で「人生の選択肢を増やす」ことだと思う。
否定はしない。

ただ、子を産む自分の体も老化することも忘れないでほしい。
35歳過ぎに流産率が上昇するのは卵子の劣化によるものなので、
冷凍卵子の場合は妊娠率は高い(流産率が低い)とは思うが、
子を腹で育てる母体のほうも、加齢とともに合併症が起きる確率が上がる。
高血圧とか糖尿病とか腎機能不全とかさ。
そして筋肉や軟部組織の柔軟性も加齢とともに失われるので、
分娩に時間がかかり分娩時の傷も深くて大きい。
年とれば傷は治りにくい。
分娩は「重」「重」「重」労働、かなりの体力を使うので、
分娩後にいろいろな病気にかかりやすいし、回復が遅い。
極端な話、分娩時の合併症で脳出血になれば、半身不随で赤ん坊の面倒みれない、
どころか自分自身が介護される結果になりかねない。

…ということなので「若い時代に卵子凍結当たり前」はいいことばかりではない。
やはり、ある程度の年齢になる前に排卵してすぐの卵子で妊娠して、
体力のあるうちに分娩して子育てするのが一番いい。
人間の生殖においては一番自然で心身の負担は少ない。

それでも合併症も後遺症もあるぞ、お産は常に命がけ。
医学がどれほど進歩しても妊娠分娩の過程は「やってみないとわからない」ことだらけ。

ま、シロウトさんの芸能人が勝手に言ってることですから
かつては不妊症専門でやってたワシがめくじら立てるようなことではない、
かもしれませんけどね。
これを読んだシロウトさんたちが思い込んでも困るんで、
現実っていうやつの話をしてみましたよ

追記;
料金についてなんですけどね。
まず保管料は年間3から5万だそうです。10年保存すると50万ね。
で、この卵子で妊娠したいとして
1)凍結された卵子を融解、に1,2万。
2)この卵子を顕微授精するのに10万ほど
3)受精した卵子を着床に適した状態まで育てる(培養)に10万ほど
4)培養した受精卵を子宮に戻すのに10万ほど
…かかる計算です。
お金ないと自分の卵子であっても使えないよ。

46歳で出産のママ芸人、卵子凍結が「当たり前の時代になる事」願い「自分の宝だと思って…」
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=8909018
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